【ステフィン・カリー物語③】最強チームの崩壊から涙のファイナルMVP獲得

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今シーズン「3ポイントシュート4000本成功」という前代未聞の大記録を打ち立てたステフィン・カリー。

わたくしリトルが35年以上応援を続けてきたゴールデンステイト・ウォリアーズを、4回の優勝に導いたレジェンドです。

わたくしリトルが大学生の時には、父のデル・カリーのプレーに夢中になっていましたから、思いもひとしおですね。

今回【ステフィン・カリー物語①】で誕生からNBAで初優勝するまでを、【ステフィン・カリー物語②】では「シーズン3ポイントシュート402本成功」の異次元の記録を打ち立て、初の得点王となった2015-16シーズンからの3シーズンを語ってきました。

今回の【ステフィン・カリー物語③】では、2018-19シーズンから現在までを語っていきたいと思います。

カリーのNBA通算記録などは【ステフィン・カリー物語①】をごらんください。

今回は、最強ウォリアーズが崩壊に向かった2018-19シーズンから現在までを語ります。

それでは、レッツラゴー!

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目次

最強チームの終焉 2018-19シーズン

カリー自身4度目の優勝、そしてスプラッシュブラザーズ+ケビン・デュラント体制での3連覇をめざした2018-19シーズン、カリーは開幕から絶好調でした。

開幕5戦目のワシントン・ウィザーズ戦では、3ポイントシュート11本(16本試投)を含む51得点を記録。

この試合ウォリアーズが圧勝したため、カリーは第3クオーターまでしか出場していません。

もし接戦だったら、カリーはいったい何点とっていたのでしょうか?

カリーは開幕からの11試合で、3ポイントシュート成功率50.8%と驚異的なシュート力をみせつけていましたが、11月8日のミルウォーキー・バックス戦で鼠径部を痛め、負傷退場。

その後11試合を欠場します。

12月1日のデトロイト・ピストンズ戦で復帰し、27得点をあげるとその後も異次元のシュート力とドライブからのレイアップで得点を量産していきます。

1月13日のダラス・マーベリックス戦(11本)、15日のデンバー・ナゲッツ戦(8本)、16日のニューオリンズ・ペリカンズ戦(9本)と、3戦連続で3ポイントシュートを8本以上決めた初のNBA選手にもなりました。

2018-19シーズン、カリーのスタッツは・・・

2018-19 ステフィン・カリースタッツ
69試合 平均33.8分出場
27.3得点 5.3リバウンド 5.2アシスト 1.3スティール
FG47.2% 3P43.7% FT91.6%


2018-19 ステフィン・カリー受賞
オールNBA1stチーム
オールスター出場

カリーはリーグ5位の平均得点を記録し、3年ぶりにオールNBA1stチームに選ばれました。

平均26.0得点を記録した、相棒のケビン・デュラントもオールNBA2ndチームに選ばれたウォリアーズは、ウエスタンカンファレンス1位の57勝25敗を記録します。

ウォリアーズを上回ったのは、イースタンカンファレンスのミルウォーキー・バックス(60勝22敗)とトロント・ラプターズ(58勝24敗)でした。

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3連覇に挑んだ2019プレーオフ

プレーオフ1stラウンドの相手はロサンゼルス・クリッパーズ。

クリス・ポール、ブレイク・グリフィン、ディアンドレ・ジョーダンなど、黄金期を支えたスター選手が去ったクリッパーズでしたが、ルー・ウイリアムズ、ダニーロ・ガリナリ、モントレズ・ハレルなど実力者をそろえ、ドッグリバースHCのもと48勝34敗と健闘していました。

結果は4勝2敗でウォリアーズが勝利しましたが、このシリーズで印象的だったのは、クリッパーズの新人の上手さ!

「この新人なかなかいいなあ」と思ったのが、今NBAを席巻しているシェイ・ギルジャス・アレキサンダーでした。

レギュラーシーズンでは平均10.8得点でしたが、ウォリアーズとの6試合で平均13.7得点を記録。

随所に優れたテクニックを感じ「こりゃ化けるかもしれんで」と思ったのですが、まさかここまで大化けするとは夢にも思いませんでした(笑)。

カリーは平均24.7得点とやや控えめでしたが、シュート成功率は50%、3ポイントの成功率も50%と驚異の決定力をみせつけ、ウォリアーズの勝利に貢献しました。

カンファレンスセミファイナルの相手は、前年のカンファレンスファイナルで第7戦にもつれる死闘をくりひろげたヒューストン・ロケッツ。

レギュラーシーズン1試合平均36.1得点を記録し、ぶっちぎりの得点王となったジェームズ・ハーデンと、〝ポイントゴッド″クリス・ポールのコンビは健在でした。

ただ前年65勝17敗でリーグ1位となった前年の勢いは陰りをみせ、2018-19シーズンのロケッツは53勝29敗のウエスト第4シード。

ウォリアーズ優勢とみられたシリーズでしたが、第4戦を終えて2勝2敗とロケッツが健闘します。

むかえた第5戦の第3クオーター、ウォリアーズはWエースの一人、ケビン・デュラントが右足を負傷し離脱する大ピンチにおちいりました。

同点でむかえた第4クオーター、試合を決める働きをしたのは、やはりステフィン・カリーでした。

第4クオーターだけで3ポイントシュート2本をふくむ12得点をあげ、ウォリアーズを104-99の勝利に導きます。

王手をかけた第6戦はケビン・デュラントを欠きながらも、カリーの33得点の活躍で勝利し、ウォリアーズは4勝2敗でカンファレンスファイナルに進みました。

カンファレンスファイナルの相手は、デイミアン・リラードとCJ・マッカラム、2人の攻撃的ガードを擁するポートランド・トレイルブレイザーズ。

ちなみにブレイザーズには、ステフィン・カリーの弟セス・カリーもいました。

カリーの両親が、ウォリアーズとブレイザーズ両方のユニフォームを着て応援していたのが印象的でしたね。

あのころは仲よさげだったのに・・・。

試合はKDを欠くウォリアーズが4勝0敗と圧倒し、5年連続のNBAファイナル進出をあっさり決めました。

カリーはブレイザーズとの4試合で平均36.5得点 8.3リバウンド 7.3アシスト FG46.9% 3P42.6%と大爆発。

「KDいなけりゃ、ずっとこんなカリーが観れたんじゃ?」って思ってしまいました。

ラプターズとの激闘 KD離脱

NBAファイナル2019、対戦相手は初優勝を目指す、トロント・ラプターズでした。

2018-19シーズン開幕前に、ラプターズのフランチャイズプレイヤーだったデマー・デローザンと、将来が期待された若手センターのヤコブ・ポートルを放出し、サンアントニオ・スパーズからカワイ・レナードとダニー・グリーンを獲得したラプターズは、リーグ2位の58勝24敗を記録。

第2シードで挑んだプレーオフでも、死闘を繰り広げながら、なんとか初のNBAファイナルにたどりきます。

対フィラデルフィア・76ers、カンファレンスセミファイナル第7戦での、カワイ・レナードのブザービーターは、NBAを36年間観つづけているわたくしリトルにとって、歴代ナンバー1のブザービーターだと思います。

初めてアメリカ以外で行われるNBAファイナルということもあって、カナダのトロントではアリーナに入りきれない人たちが外のパブリックビューイング会場ですしずめ状態になるなど、異様な盛り上がりをみせていました。

トロントで行われた初戦、カリーは34得点の活躍をみせますが、2018-19シーズンのMIPに選ばれたパスカル・シアカムに32得点を許し、109-118でウォリアーズは初戦を落としてしまいます。

第2戦、カリーはシュートタッチが悪かったものの、チームディフェンスでラプターズのシュート成功率を37.2%におさえ勝利。

第3戦はカリーが43分15秒の出場で47得点と爆発しますが、109-123で完敗。

第4戦ではカワイ・レナードに36得点 12リバウンドを許し、ウォリアーズは1勝3敗と追いつめられました。

第5戦、ウォリアーズは右足ふくらはぎを痛めてカンファレンスファイナルとNBAファイナルの4試合を欠場していたケビン・デュラント(KD)が復帰。

KDは第1クオーターに1人で11得点をあげ、復活を印象づけましたが、第2クオーター開始早々にドライブをしかけようとして突然プレーを中断し、マッチアップするサージ・イバカにスティールを許してしまいます。

何かを悟ったように座り込んで右足首をつかむKD。

両脇を支えられロッカールームへ向かうKDが、このシリーズ戻って来れないのは誰の目にも明らかでした。

右アキレス腱断裂の重傷でした。

KDを失ったウォリアーズでしたが、この試合はなんとか106-105で勝利し、2勝3敗とします。

敵地でのノックアウトゲームを制し、ホームでの第6戦に進むことができたウォリアーズ。

ウォリアーズのホームで行われる第6戦、ファンは〝game6クレイ″に期待していました。

しかし、想像を超える運命が、クレイ・トンプソンを待ち受けていたのです。

最強ウォリアーズの終焉

運命の第6戦、ウォリアーズのホームは熱気に包まれていました。

2019-20シーズンからはホームアリーナが「チェイスセンター」に移るため、47年間ウォリアーズのホームだった「オラクルアリーナ」でのラストゲームでもあります。

前半カリーはシュートタッチが悪く、フィールドゴール2/7、3ポイントシュート1/4の9得点にとどまっていました。

しかし、〝game6クレイ″が前半18得点をあげ、ラプターズに喰らいつきます。

試合は一進一退の攻防となり、60-60の同点で第3クオーターへ。

第3クオーターに入っても好調なクレイ・トンプソンは次々とシュートを沈め、このクオーター両チーム最多の12得点をあげますが・・・。

第3クオーター残り2分22秒、ファーストブレイクからクレイがダンクに飛んだ時にダニー・グリーンからファールを受けると、着地のあと左膝をおさえて倒れこみます。

ただ事ではないのは明らかでした。

両脇を支えられながらロッカールームにもどったクレイでしたが、その後大歓声の中、しっかりとした足どりでコートに戻り、自ら獲得したフリースロー2本をきっちりと成功させ、コートを去っていきました。

左膝前十字靭帯断裂の大ケガでした。

KDを失い、クレイまでも失ったウォリアーズでしたが、1点リードで第4クオーターをむかえます。

ファンの期待はエースのステフィン・カリーに集まりましたが、勝負どころでもカリーのシュートタッチはもどらず。

試合残り9.6秒、ラプターズ1点リード、ウォリアーズのスローインの場面、ボールはカリーにわたり、高い放物線の3ポイントシュートが放たれましたが、ボールはリングを叩き逆転はなりませんでした。

第4クオーターのカリーはフィールドゴール1/6、3ポイントシュート0/4で4得点におさえられ、ウォリアーズは110-114で力尽きてしまいます。

初優勝をはたし、歓喜するカワイ・レナードの姿と、トロントでパブリックビューイングに集まった大勢のファンが大歓声を上げている姿が印象的でした。

ケビン・デュラントとクレイ・トンプソン、2人のスターをケガで失い、最悪のエンディングをむかえたウォリアーズ。

シーズン終了後には、3シーズンを過ごしたケビン・デュラントがブルックリン・ネッツへと去り、ウォリアーズの一つの時代が終わりました。

カリー NBAファイナル2019 スタッツ
6試合 平均41.7分出場
30.5得点 5.2リバウンド 6.0アシスト 1.5スティール FG41.4% 3P34.3%


カリー プレーオフ2019 スタッツ
22試合 平均38.5分出場
28.2得点 6.0リバウンド 5.7アシスト 1.1スティール FG44.1% 3P37.7%

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ケガに苦しんだ2019-20シーズン

ウォリアーズが本拠地をサンフランシスコのチェイスセンターに移し、むかえた2019-20シーズン。

ケビン・デュラントがブルックリン・ネッツに去り、クレイ・トンプソンがファイナルに負ったアキレス腱断裂の大ケガでシーズン全休となる中、ウォリアーズは2015年のファイナルMVPアンドレ・イグダーラまでもサラリーカットのためメンフィス・グリズリーズへ放出します。

明らかに戦力不足の中、エースのカリーまでも開幕からわずか4試合目で左手人差し指を骨折し、チームを離脱。

結局2019-20シーズン、カリーは5試合に出場しただけでした。

ウォリアーズはKDとのトレードで獲得したディアンジェロ・ラッセルを中心に戦いましたが、15勝50敗(コロナによる短縮シーズン)、リーグ最下位でシーズンを終えています。

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孤軍奮闘の2020-21シーズン

ウォリアーズ完全復活を期待された2021-22シーズンでしたが、開幕前に絶望的なニュースが飛びこんできました。

2019年のNBAファイナル第6戦で負った左膝前十字靭帯断裂の大ケガから、復活をめざしていたクレイ・トンプソンが、オフの練習中に今度は右足のアキレス腱を断裂し、シーズン全休が決まってしまったのです。

ウォリアーズファンのわたくしリトルは、ニュースを聞き「なんでや」という言葉しか出なくなってしまいました。

スプラッシュブラザーズ復活に、大きな期待をよせていましたから・・・。

ただカリーファンとしては、2020-21シーズンはすばらしいシーズンでした。

カリーは単独エースとして、圧巻の活躍をみせます。

2021年1月3日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦でキャリアハイの1試合62得点を記録するなど、驚異的な得点力をみせつけ、平均32.0得点で自身2度目の得点王に輝きました。

2020-21シーズンのカリーのスタッツと受賞は・・・

2020-21 ステフィン・カリースタッツ
63試合 平均34.2分出場
32.0得点 5.5リバウンド 5.8アシスト 1.2スティール
FG48.2% 3P42.1% FT91.6%


2020-21 ステフィン・カリー受賞
オールNBA1stチーム
オールスター出場
得点王
3ポイントコンテスト優勝

カリーは圧倒的な個人成績を残したものの、ウォリアーズは39勝33敗(コロナによる短縮シーズン)でウエスタンカンファレンス8位におわり、プレーイントーナメントでもレイカーズとグリズリーズに連敗し、シーズンを終えてしまいます。

チームとしては残念でしたが、単独エースで得点を量産し、信じられないプレーを連発するカリーの姿に、ワクワクさせられたシーズンでした。

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2021-22 スプラッシュブラザーズの復活

昨シーズン圧倒的な活躍をみせ、オフに4年総額2億1500万ドル(約320億円 1㌦=148円)の延長契約をむすんだカリーは、2021-21シーズンの開幕戦からトリプルダブルを記録。

カリーはシーズン途中でシュートスランプにおちいるなど、前年ほどのインパクトは残せませんでしたが、ウォリアーズは開幕からの20試合で17勝をあげるなど好調を維持します。

2022年1月9日のクリーブランド・キャバリアーズ戦、ついにクレイ・トンプソンが2年半ぶりに復帰し、いきなり3ポイントシュート3本を含む17得点を記録。

クレイは休みを入れながらシーズン終盤の32試合に出場し、6試合の30得点超えを記録するなど、予想を上まわる活躍をみせました。

クレイが復活したのとは逆に、ビッグ3の一人ドレイモンド・グリーンは、クレイが復帰する直前1月9日のクリーブランド・キャバリアーズ戦開始前のアップで左ふくらはぎを痛め、長期離脱。

グリーンはクレイの復帰戦を祝うため、キャブス戦にはスターターとして出場したものの、開始7秒でベンチに退いていました。

実質プレーしていないキャブス戦を含めると、グリーンは31試合連続で欠場しています。

3月16日のボストン・セルティックス戦ではカリーが左足を捻挫し、シーズン最後の12試合を欠場。

結局レギュラーシーズンでカリ―、クレイ、ドレイモンドのビッグ3が同時にコートに立ったのは、シーズンを通して11分間だけでした。

ウォリアーズは2月を5勝5敗とし、やや失速すると3月は5勝11敗と大きく負けこし、53勝29敗のウエスタンカンファレンス第3シードでプレイオフに進みました。

2021-22 ステフィン・カリースタッツ
64試合 平均34.5分出場
25.5得点 5.2リバウンド 6.3アシスト 1.3スティール
FG43.7% 3P38.0% FT92.3%


2021-22 ステフィン・カリー受賞
オールNBA2ndチーム
オールスター出場
オールスターゲームMVP

2021-22シーズン、カリーは大きな節目をむかえています。

12月14日のニューヨーク・ニックス戦でレギュラーシーズンの通算スリーポイントシュート成功数で、レイ・アレンが保持していた2974本を抜き、新記録を樹立。

敵地マジソンスクエアガーデンで大歓声を浴び、観戦に訪れていたレイ・アレンやレジー・ミラー、そして父デル・カリーなど、3ポイントのシュートの神たちに祝福されたのです。

1月2日のユタ・ジャズ戦では、自身が保持していた157試合連続3ポイントシュート成功のNBA記録を破る新記録を樹立。

またオールスターでは、驚異の3ポイントシュート16本成功、50得点をあげ、文句なしのMVPに輝いています。

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カリー 4度目の優勝へ

プレーオフ1回戦の相手は、2年連続でMVPを獲得した二コラ・ヨキッチ擁するデンバー・ナゲッツ。

レギュラーシーズン終盤をケガで離脱し、プレーオフの進出を危ぶまれていたカリーでしたが、第1戦でベンチから出場し、16得点をあげます。

その後もベンチからの出場は続き、第2戦で34得点、第3戦で27得点、第4戦で33得点を記録。

おそらく史上最強の6thマンだったのではないでしょうか。

3勝1敗でむかえた第5戦で、カリーは満を持してスターターとなり、30得点をあげ、シリーズ突破に大きく貢献しました。

カンファレンスセミファイナルではメンフィス・グリズリーズを4勝2敗で下し、カンファレンスファイナルではダラス・マーベリックスを4勝1敗と圧倒。

ウォリアーズは下馬評をくつがえし、3年ぶりのNBAファイナルの舞台にたどりつきました。

カリーはこの年に創設された、NBAウエスタンカンファレンスのファイナルMVPを受賞。

栄えある初代受賞者として、歴史に名を残しました。

カリー 涙の初ファイナルMVP

ファイナルの相手は、シーズン51勝31敗、イースト第2シードから勝ち上がってきたボストン・セルティックスでした。

セルティックスは若き2大エース、ジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンの決定力と、高いディフェンス力を武器にとしたチーム。

カンファレンスセミファイナルでミルウォーキー・バックス、カンファレンスファイナルでマイアミ・ヒートとの激闘を、それぞれ4勝3敗で制し、ファイナルに進出してきた勢いのあるチームでした。

ウォリアーズのホームで行われた第1戦、カリーは試合開始から大爆発。

第1クオーターだけで3ポイントを6本成功させるNBAファイナルでの新記録を打ち立てます。

好調なカリーが牽引し、第3クオーターを終えて92-80と大きくリードしたウォリアーズでしたが、第4クオーターで悪夢がまっていました。

セルティックスは大ベテラン、アル・ホーフォードが第4クオーターだけで11得点、ジェイレン・ブラウンが10得点、マーカス・スマートとデリック・ホワイトも6得点するなど、第4クオーターだけで40得点と爆発。

反対にウォリアーズは16得点に終わり、ファイナル第1戦を108-120の大逆転負けで落としてしまいます。

カリーはゲームハイの34得点をあげましたが、勝負所の第4クオーターでは4得点に終わり、大きな批判をあびてしまいました。

第2戦ではカリーが29得点 6リバウンド 4アシスト 3スティールと攻守に大活躍し、ウォリアーズが107-88で余裕をもって勝利します。

しかし舞台をボストンに移した第3戦では、第4クオーターでディフェンスのギアをあげたセルティックスのジェイレン・ブラウンやマーカス・スマートの前にスプラッシュブラザーズは沈黙。

カリーはこの試合31得点をあげたものの、勝負所の第4クオーターで2得点におさえこまれます。

クレイも第4クオーターを無得点におさえこまれ、100-116とウォリアーズは完敗。

セルティックスの勢いに飲まれ、1勝2敗となったウォリアーズには、悲壮感がただよっていました。

ウォリアーズの雰囲気を変えたのは、第4戦でみせたカリーの圧倒的なパフォーマンスでした。

敵地で行われた第4戦で、カリーは41分間の出場でスリーポイントシュート7本を含む43得点 10リバウンドのダブルダブルを記録。

批判をあつめていた第4クオーターでも、カリーは10得点を記録し、107-97の勝利に貢献しました。

第5戦、これまで好調を維持していたカリーは、まったくシュートが入らず。

3ポイントシュート9本を放ったものの、1本もきめることができず、カリーのプレーオフ連続3ポイント成功記録が、132試合で途切れてしまいました。

レギュラーシーズンも含めた連続3ポイント成功記録は233試合で止まっています。

考えてみると、約3シーズン毎試合3ポイントシュートを成功しているカリーは、やはり化け物ですね。

カリーは16得点におわったものの、伏兵アンドリュー・ウィギンズが26得点 12リバウンドと活躍し、ウォリアーズは104-94で勝利。

シリーズを3勝2敗とリードし、ボストンTDガーデンで行われる運命の第6戦に挑みます。

第6戦、試合開始直後はセルティックスがペースを握ったものの、第1クオーター終了時には27-22でウォリアーズがリードを奪います。

第3クオーターを終えた時点で76-66とウォリアーズがリードし、勝負の第4クオーターへ。

カリーは試合残り3分17秒に、点差を15点に開く3ポイントを決め、おやすみポーズ「ナイト・ナイト」を披露するなど、最終クオーター12得点を記録する大活躍をみせ、自身4度目の優勝を自らの手でつかみとりました。

試合終了のブザーが鳴り、チームメイトが歓喜の輪をつくる中、両手で顔をおおい涙するカリーの姿が印象的でした。

ファイナルMVPは、11人の投票者全員がステフィン・カリーに投票。

カリーは4度目の優勝で初めてNBAファイナルMVPにかがやき、勝負弱いと批判を繰り返してきたアナリストを完全に黙らせました。

カリー NBAファイナル2022 スタッツ
6試合 平均37.5分出場
31.2得点 5.2リバウンド 6.0アシスト 1.5スティール FG41.4% 3P34.3%


カリー プレーオフ2022 スタッツ
22試合 平均38.5分出場
28.2得点 6.0リバウンド 5.0アシスト 2.0スティール FG48.2% 3P43.7%

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カリー 5度目の優勝を目指して

5度目の優勝を目指して挑んだ2022-23シーズン、カリーはケガのため56試合の出場にとどまりましたが、うち28試合で1試合30得点以上を記録するなど、高い得点力でチームを牽引します。

ウォリアーズは44勝38敗、ウエスト第6シードでプレーオフに進出。

1stラウンドでサクラメント・キングスを4勝3敗で下し、なんとかカンファレンスセミファイナルに進出したものの、レブロン・ジェームズ&アンソニー・デイビス擁するロサンゼルス・レイカーズに2勝4敗で敗れ、シーズンを終えました。

2022-23 ステフィン・カリースタッツ
56試合 平均34.7分出場
29.4得点 6.1リバウンド 6.3アシスト 0.9スティール
FG49.3% 3P42.7% FT91.5%


2022-23 ステフィン・カリー受賞
オールNBA2ndチーム
オールスター出場

2023-24シーズンは74試合に出場、自身がもつNBA記録の「3ポイントシュート402本成功」のシーズン記録に次ぐ357本の3ポイントシュートを沈め、ウォリアーズを牽引したカリー。

シーズン中に36歳の誕生日をむかえたカリーでしたが、衰えはみられません。

ただ、スプラッシュブラザーズの相棒、クレイ・トンプソンのシュートタッチに陰りがみえ、ウォリアーズは勢いにのれず。

ウォリアーズはウエスト10位でプレーイントーナメントに進みますが、キングスに敗れシーズンを終えました。

カリーは2023-24シーズン、第4クオーターに支配的なプレーをみせ、NBA最優秀クラッチ選手賞を受賞しています。

シーズン終了後にはクレイ・トンプソンがダラス・マーベリックスに移籍し、13シーズンにわたるスプラッシュブラザーズの時代がついに終わりました。

2023-24 ステフィン・カリースタッツ
74試合 平均32.7分出場
26.4得点 4.5リバウンド 5.1アシスト 0.7スティール
FG45.0% 3P40.8% FT92.3%


2022-23 ステフィン・カリー受賞
オールNBA3rdチーム
オールスター出場
NBA最優秀クラッチ選手賞

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まとめ さあ5度目の優勝へ

3回にわたって、NBA史上最高のシューター、ステフィン・カリーについて語ってきました。

デビューから現在までをふりかえると、カリーのさまざまなエピソードを思い出し、熱い気持ちになりますね。

カリーは現在5度目の優勝を目指し、2024-25シーズンを戦っています。

今シーズンはシーズン途中で〝プレーオフジミー″ことジミー・バトラーが加入し、勢いを増しているウォリアーズ。

そのウォリアーズの中でも、カリーの活躍は圧倒的です。

37歳となったカリーには、残された時間は少なくなっています。

もしかしたら、今年が最後の優勝のチャンスとなるかもしれません。

オクラホマシティ・サンダーをはじめ、強豪チームがひしめくウエスタンカンファレンスを勝ち抜くことができるのか?

プレーオフも全力で応援したいと思います。

ステフィン・カリーが5回目の優勝を決める3ポイントシュートを決め、おやすみポーズする姿が観たいんです!

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