現地時間2025年8月17日、現地メディアの『CBS Sports』があるアワードを発表しました。
21世紀となり、NBAは2000-01から2024-25まで25シーズンを終えています。
つまり21世紀の4分の1を終えたため、この25シーズンで活躍した選手たちを「NBAオールクオーターセンチュリーチーム」として発表したのです。
NBAを36年間観つづけてきたわたくしリトルは、こういう企画が大好物です!
今回は『CBS Sports』が発表した「NBAオールクオーターセンチュリチーム」に選出された選手について、語っていきたいと思います。
それでは、レッツラゴー!
NBAオールクオーターセンチュリーチーム
1stチーム
PG ステフィン・カリー(ウォリアーズ)
SG コービー・ブライアント(元レイカーズ)
SF レブロン・ジェームズ(レイカーズ)
PF ティム・ダンカン(元スパーズ)
C 二コラ・ヨキッチ(ナゲッツ)
2ndチーム
PG クリス・ポール(クリッパーズ)
SG ドウェイン・ウェイド(元ヒート他)
SF ケビン・デュラント(ロケッツ)
PF ヤニス・アデトクンボ(バックス)
C シャキール・オニール(レイカーズ)
3rdチーム
PG スティーブ・ナッシュ(元サンズ他)
SG ジェームズ・ハーデン(クリッパーズ)
SF カワイ・レナード(クリッパーズ)
PF ダーク・ノビツキー(元マーベリックス)
C ドワイト・ハワード(元マジック他)
今回のオールクオーターセンチュリーチームに関しては、こういった企画には珍しくほぼ異論はございません。
まあよくよく考えると、ジェイソン・キッド、ラッセル・ウエストブルック、ジェイソン・テイタム、カーメロ・アンソニー、ケビン・ガーネット、ジョエル・エンビード・・・・・。
直近25シーズンで活躍したスーパースターは、まだまだたくさんいますが・・・。
まあこの手の企画の中では、おおかた納得できるメンバーなのではないでしょうか?
それでは、1stチームのメンバーから順に語っていきましょう。
※現役選手の所属チーム、記録、スタッツは2024-25シーズン終了時のものです。
NBAオールクオーターセンチュリー 1stチーム
PG ステフィン・カリー
ステフィン・カリー
ゴールデンステイト・ウォリアーズ
188㎝ 84㎏
2009年 1巡目7位~
優勝×4(2015 17 18 23)
ファイナルMVP(2023)
シーズンMVP×2(2015 16)
オールスター×11
1026試合出場
24.7得点 4.7リバウンド 6.4アシスト 1.5スティール
FG47.1% 3P42.3% FT91.1%
NBAの常識を変えた男、ステフィン・カリー。
驚異的な精度をもつ人類史上最高のシューターです。
NBA16シーズンで3ポイントシュートの成功数は4058本。
歴代2位のジェームズ・ハーデンが3175本ですから、その差は歴然です。
恐るべきはカリーがポイントガードであること。
ゲームメイクをしながら、スキがあればみずから3ポイントシュートを放ち、スキがなくてもわずかなズレをつくり、タフな3ポイントを決めてしまう。
それでいてセルフィッシュな印象がないのは、あまりにも高い精度を誇っているからでしょう。
チームメイトを生かしながら、大事な場面でビッグショットを決めきるカリーは、現時点で21世紀最高のポイントガードといって間違いありません。
史上最高のポイントガードの座をマジック・ジョンソンと議論されるまでになったカリー。
現在37歳。
2025-26シーズン、新たな伝説を築くことはできるのでしょうか?
SG コービー・ブライアント
コービー・ブライアント
ロサンゼルス・レイカーズ
198㎝ 96㎏
1996年 1巡目13位~2016年
優勝×5(2000~02 09 10)
ファイナルMVP×2(2009 10)
シーズンMVP(2008)
オールスター×18
1346試合出場
25.0得点 5.2リバウンド 4.7アシスト 1.4スティール
FG44.7% 3P32.9% FT83.7%
誰よりも勝利に執念を燃やす男、コービー・ブライアント。
狙った獲物は99%仕留めるといわれている、世界でもっとも危険な毒蛇の一種「ブラック・マンバ」の異名をもつ、スーパースターです。
圧倒的な身体能力と、美しいムーブは、史上最高のバスケットボールプレイヤー、マイケル・ジョーダンを彷彿とさせるものでした。
コービーが大学に進学せず、高校卒業後すぐにNBAに進んだのは「ジョーダンと戦いたかった」ことも理由の一つだと語っています。
優勝回数は、今回選出された選手の中ではティム・ダンカンとならび最多の5回。
シャキール・オニールとのコンビで2000年から3連覇、2009年からはパウ・ガソルとのコンビで2連覇をはたしています。
前期3連覇では、ファイナルMVPはすべてシャックの手にわたり、プライドの高いコービーにとっては、心から喜べるものではなかったかもしれません。
それだけにシャックがレイカーズを去り、なかなか勝てない時期をへて、自らの力で勝ちとった2009、2010年の優勝は、格別な感動がありました。
NBAの歴史上2番目となる、1試合81得点を記録した2006年のラプターズ戦。
アキレス腱断裂の大ケガを負いながらも、自らの足でフリースローラインに向かい、2本のフリースローを決めきった2013年のウォリアーズ戦。
そして現役最後の試合で60得点を記録し、レイカーズに勝利をもたらした2016年のジャズ戦。
多くの名場面をつくりあげてきたコービーは、記録にも記憶にも残る、文句なしのスーパースターです。
現地時間2020年1月26日、当時13歳だった次女ジアナとともにヘリコプター墜落事故でこの世を去ったコービー・ブライアント。
当時まだ41歳の若さでした。
犬猿の仲と言われていたシャックとの和解もあり、解説でも盛り上げてくれると思っていたんですが・・・。
ご冥福をお祈りします。
SF レブロン・ジェームズ
レブロン・ジェームズ
ロサンゼルス・レイカーズ
206㎝ 113㎏
2003年 1巡目1位~
優勝×4(2012 13 16 20)
ファイナルMVP×4(2012 1-3 16 20)
シーズンMVP×4(2009 10 12 13)
オールスター×21
1562試合出場
27.0得点 7.5リバウンド 7.4アシスト 1.5スティール
FG50.6% 3P34.9% FT73.7%
マイケル・ジョーダンに唯一対抗できる男、レブロン・ジェームズ。
40歳になった現在でも、NBAトップクラスの実力を発揮しているモンスターです。
昨シーズンは息子ブロニー・ジェームズがレイカーズ入りし、NBA史上初の親子共演が実現するなど話題になりました。
NBAを36年間観つづけてきたわたくしリトルが、これまで観てきた40歳の選手たちから考えると、レブロンは明らかに異常です。
GOAT(史上最高の選手)議論にのぼるカリーム・アブドゥル・ジャバーは、40歳のシーズンは明らかに動きが緩慢になり、平均出場時間が28.9分、平均得点は14.6得点でした。
GOAT議論の本命マイケル・ジョーダンが40歳の時(ウィザーズ時代)は、おっさん体型になっていてスピードも失っていました。
3シーズンバスケから離れていたため仕方ないのかもしれませんが・・・。
それでも現役ラストシーズン82試合すべてに出場し、平均20.0得点をあげていたため「ジョーダンは40歳になってもやっぱりすごいなあ」と思っていました。
しかしレブロンは40歳となった2024-25シーズン、平均34.9分出場し24.4得点 7.8リバウンド 8.2アシストとモンスタースタッツを残しています。
しかもプレースタイルは変わらず、圧倒的な身体能力を生かした豪快なダンクを連発。
さすがにディフェンスでの衰えを指摘されることは増えてきたレブロンですが、まあ40歳ですからねえ。
2003年にデビューしてから22シーズン、常にNBAのトップを走ってきたレブロン。
2024-25シーズンを終えた時点でも、NBAの長い歴史の中でもっとも多くの試合(1562試合)に出場し、もっとも多くの得点(42184得点)をあげているレブロンは、間違いなく21世紀最高のバスケットボールプレイヤーだと断言できます。
4度のNBAチャンピオンとファイナルMVP、4度のシーズンMVP、21度のオールNBAチーム選出(1st×13 2nd×4 3rd×4)、6度のNBAオールディフェンシブチーム選出(1st×5 2nd×1)、2008年の得点王と2020年のアシスト王など、数えきれないほどの栄光を勝ちとってきたレブロン。
恐ろしいのは、40歳にしてまだまだ終わりが見えないところです。
人類の常識にあらがう男レブロン・ジェームズは、どんなラストダンスを見せてくれるのでしょうか?
PF ティム・ダンカン
ティム・ダンカン
サンアントニオ・スパーズ
211㎝ 113㎏
1997年 1巡目1位~2016年
優勝×5(1999 2003 05 07 14)
ファイナルMVP×3(1999 2003 05)
シーズンMVP×2(2002 03)
オールスター×15
1392試合出場
19.0得点 10.8 リバウンド 3.0アシスト 2.2ブロック
FG50.6% 3P17.9% FT69.6%
静かなるスーパースター、ティム・ダンカン。
21世紀に入って4度、1999年に1度、計5度の優勝をはたしたサンアントニオ・スパーズの大黒柱です。
ニックネームの「ビッグファンダメンタル」(大いなる基礎)は、ダンカンの基本に忠実なプレーを見事に表していますね。
ダンカンが現れるまでのパワーフォワードといえば、チャールズ・バークレー、カール・マローン、デニス・ロッドマンなど、ちょっとヤンチャな暴れん坊のイメージがあったのですが、ダンカンのクールでまじめで勝利に直結するプレーは、ある意味センセーショナルでした。
派手なプレーを好まず、もくもくとリバウンドをとり、基本に忠実なバンクショットで得点を重ねる姿は、世界中のバスケットボールプレイヤーのお手本といえるでしょう。
1997年のNBAドラフト1巡目全体1位でサンアントニオ・スパーズに指名された当時、スパーズにはオールスターセンターのデビッド・ロビンソンが在籍していたため、大学でセンターをつとめていたダンカンは、パワーフォワードにコンバートされました。
結果的にロビンソンの存在が、ダンカンを史上最高のパワーフォワードに育てたといえますね。
スタッツだけをみると飛びぬけたものではありませんが、勝利のために必要なプレーを、確実にこなすのがダンカンの特徴でした。
その堅実なプレーの積み重ねで史上最高のパワーフォワードと呼ばれるまでになったダンカン。
5度の優勝をはたし、スパーズの王朝をつくりあげた男は、究極のチームプレイヤーだといえるでしょう。
ふだん基本に忠実なプレーを黙々とこなしているだけに、たまにみせる豪快なプレーがたまらないんですよね!
C 二コラ・ヨキッチ
二コラ・ヨキッチ
デンバー・ナゲッツ
211㎝ 129㎏
2014年 2巡目41位
優勝(2023)
ファイナルMVP(2023)
シーズンMVP×3(2021 22 24)
オールスター×7
745試合出場
21.8得点 10.9 リバウンド 7.2アシスト 1.3スティール
FG56.0% 3P36.0% FT82.4%
今回のNBAオールクオーターセンチュリー1stチームの中で、唯一議論が起きそうなのが、センターの二コラ・ヨキッチ選出でしょう。
実力は申し分なし。
昨シーズンはセンタープレイヤーながらシーズントリプルダブルを達成し、得点、リバウンド、アシスト、スティールすべてでリーグトップ3に入る、圧倒的なモンスタースタッツを残しています。
シーズンMVPを3回受賞していますが、正直昨シーズン(SGAが受賞)と2022-23シーズン(エンビードが受賞)にヨキッチが受賞し、5年連続MVPだったとしても、誰も文句はなかったでしょう。
ヨキッチの能力は、レベルの高い現代NBAの中でも、突出しています。
NBAを36年間観つづけているわたくしリトルですが、まさかシーズントリプルダブルを達成するオールラウンドなセンタープレイヤーが出てくるなんて、夢にも思っていませんでした。
センターがチームの主軸となっていた1990年代には、平均2桁アシストや、リーグ2位のスティールを奪うビッグマンなんて想像できませんでしたから。
ディフェンスが弱点とされていたヨキッチですが、相手のプレーを読み、チームメイトに指示を出すことで、自らのスピード不足をおぎなっています。
この夏ナゲッツは積極的な補強を行い、2023年に続くNBAチャンピオンの座をねらっていますが、その中心はもちろんヨキッチ。
今年の2月で30歳になったヨキッチは、まだまだ進化していくのでしょうか?
今の時点でも、間違いなくNBAの歴史に名を残すセンターであることは間違いありません。
今後さらにナゲッツを優勝に導く活躍を続けていくことができればNBA史上最高のセンターといわれてもおかしくないでしょう。
ただ、現時点での「21世紀NBAオールクオーターセンチュリー1stチーム」と言えば・・・
レイカーズで3回、ヒートで1回優勝し、ファイナルMVPを3回受賞しているシャックというライバルがいるのですが、みなさんはどう思いますか?
NBAオールクオーターセンチュリー 2ndチーム
PG クリス・ポール
クリス・ポール
ロサンゼルス・クリッパーズ
183㎝ 79㎏
2005年 1巡目4位~
優勝 なし
オールスター×12
1354試合出場
17.0得点 4.4リバウンド 9.2アシスト 2.0スティール
FG47.0% 3P37.0% FT87.1%
2ndチームの司令塔は〝ポイントゴッド″ことクリス・ポール。
183㎝と小柄ながら的確なプレーメイクで、所属チームを常に強豪におしあげてきた名ポイントガードです。
NBAでの20シーズンで積み重ねた12,499アシストは、ジョン・ストックトンに次ぐ歴代2位。
2,717スティールも、ストックトンに次ぐ歴代2位。
まあ、ストックトンの15,806アシスト、3,265スティールには大きく差をつけられていますが・・・。
選手としては数々の栄光をかちとってきたポールですが、いまだ優勝経験はありません。
2020-21シーズン、フェニックス・サンズをNBAファイナルに導いたポールでしたが、ヤニス率いるミルウォーキー・バックスに2勝4敗でやぶれ、あと一歩チャンピオンリングに届きませんでした。
今年の5月に40歳となったベテランポイントガードは、2025-26シーズンでの引退を示唆しています。
最後のチームに選んだのは、かつて自身が強豪におしあげた古巣ロサンゼルス・クリッパーズ。
21シーズン目にチャンピオンに輝き、涙するポールを観たいですね。
SG ドウェイン・ウェイド
ドウェイン・ウェイド
マイアミ・ヒート他
193㎝ 100㎏
2003年 1巡目5位~2019年
優勝×3(2006 12 13)
ファイナルMVP(2006)
オールスター×13
1054試合出場
22.0得点 4.7リバウンド 5.4アシスト 1.5スティール
FG48.0% 3P29.3% FT76.5%
シューティングガードでコービーに次ぐ2ndチーム入りしたのは、マイアミ・ヒートのレジェンド、ドウェイン・ウェイド。
193㎝と小柄ながら、圧倒的なスピードと身体能力を武器にNBAで16シーズンを過ごしたスコアラーです。
〝フラッシュ″の異名をもつほど切れ味鋭いドライブから、フィジカルの強さを生かしてシュートを決めきる力は、リーグトップクラスでした。
レブロン・ジェームズやカーメロ・アンソニーなどが指名され、史上最高ともいわれる2003年のNBAドラフトで5位指名されたウェイドは、3シーズン目の2006年にライバルを差し置いてNBAファイナルに進出。
ファイナルでは平均34.7得点を記録する大暴れをみせ、格上とみられていたダラス・マーベリックスを倒し、わずか3シーズン目でファイナルMVPを獲得しました。
その後はケガもあり、苦しんだシーズンもあったウェイドでしたが、2010-11シーズン開幕前にレブロン・ジェームズ、クリス・ボッシュがヒートに加入し、スリーキングスを結成してからは、輝きをとりもどします。
2度の優勝に貢献するなど、マイアミ・ヒートの歴史にその名を刻んだウェイドは、21世紀を代表するシューティングガードといえるでしょう。
SF ケビン・デュラント
ケビン・デュラント
ヒューストン・ロケッツ
211㎝ 109㎏
2007年 1巡目2位~
優勝×2(2017 18)
ファイナルMVP×2(2017 18)
シーズンMVP(2014)
オールスター×15
1123試合出場
27.2得点 7.0リバウンド 4.4アシスト 1.1ブロック
FG50.2% 3P39.0% FT88.2%
わたくしリトルが「NBAの歴史上もっともプルアップシュートが上手い選手は?」と聞かれたら、迷うことなくケビン・デュラント(KD)の名前をあげるでしょう。
211㎝とセンターなみの高さを誇り、ガードのようなボールハンドリングスキルをもつKDは、歴代最強クラスのシューティング能力をもつスコアラーです。
得点王に輝くこと4回(2010-12 14)、通算得点記録30,571得点は、歴代8位。
その上クラッチタイムの強さも歴代最強クラス。
自身の長さを生かしたディフェンダーとしても優秀。
もうチートですよね。
文句のつけようのない選手なのですが、ややネガティブな見方をされるのも、KDの宿命です。
オクラホマシティ・サンダーのエースとして、王者ゴールデンステイト・ウォリアーズをあと一歩まで追いつめながら、翌シーズン優勝するために、宿敵ウォリアーズに移籍したところから、KDへのバッシングは強くなりました。
ウォリアーズで2度の優勝を果たし、ファイナルMVPを受賞するも「もともと優勝できる力をもったチームに行っただけ」とたたかれ、その後も強豪への移籍をくりかえしたことから「バスライダー」と呼ばれ・・・。
なんだかかわいそうではありますが、自身が選んだ道ですからね。
この夏は昨シーズン躍進したヒューストン・ロケッツに移籍したKD。
若手がそろうロケッツを、優勝に導くことができるのか?
KDの真価が問われるシーズンが始まります。
PF ヤニス・アデトクンボ
ヤニス・アデトクンボ
ミルウォーキー・バックス
211㎝ 110㎏
2013年 1巡目15位~
優勝(2021)
ファイナルMVP(2021)
シーズンMVP×2(2019 20)
オールスター×9
859試合出場
23.9得点 9.9リバウンド 5.0アシスト 1.2ブロック
FG55.1% 3P28.4% FT69.3%
ギリシャの怪人ヤニス・アデトクンボ。
現役最強のパワーフォワードであることに、異論を唱える人はいないでしょう。
211㎝の高さがありながら、超人的な身体能力を武器に、爆発的なスピードでゴールに突進するモンスターです。
正直止める術はありません。
2019年、20年に2年連続でシーズンMVPを獲得すると、2021年にはミルウォーキー・バックスを50年ぶり2回目の優勝に導き、ファイナルMVPを受賞。
2020年にはMVPと同時に、最優秀守備選手賞も獲得するなど、攻守でモンスターぶりを発揮しています。
弱点は3ポイントシュートですが、昨シーズンはもう諦めたのか、1試合あたりの3ポイント試投数を0.9本におさえています。
3ポイントシュート全盛の現在のNBAですが、ヤニスほどの支配力があれば、無理に打つ必要はありませんよね。
圧倒的な支配力でリーグを席巻しているヤニスですが、ここ数年はケガによる欠場が多くなっています。
現在30歳のヤニスが健康体を維持し、ここから2回3回とバックスを優勝に導くことができれば、史上最高のパワーフォワードの座をダンカンから奪う日が来るかもしれません。
C シャキール・オニール
シャキール・オニール
ロサンゼルス・レイカーズ他
216㎝ 147㎏
1992年 1巡目1位~2011年
優勝×4(2000~02 06)
ファイナルMVP×3(2000~02)
シーズンMVP(2000)
オールスター×15
1207試合出場
23.7得点 10.9 リバウンド 2.5アシスト 2.3ブロック
FG58.2% 3P4.5% FT52.7%
NBAの歴史上もっとも登録体重が重く(147㎏)、もっともユニークな男、シャキール・オニール。
その巨体からは信じられないほどのクイックネスをあわせもち、ゴール周辺では攻守両面で支配的な活躍をみせたセンターでした。
オーランド・マジックにドラフト1巡目全体1位で指名されNBAデビューをかざると、ルーキーシーズンから平均23.4得点 13.9リバウンド 3.5ブロックと圧倒的な活躍をみせ、当然のように新人王を獲得します。
3シーズン目には、はやくもチームをイースタンカンファレンス最高勝率に導くと、プレーオフカンファレンスセミファイナルでは、マイケル・ジョーダンが1度目の引退から復帰したシカゴ・ブルズをやぶり、NBAファイナルに進出。
ファイナルではアキーム・オラジュワン擁するヒューストン・ロケッツに、スウィープで敗れますが、シャックの凄みをみせつけたシーズンとなりました。
1996年の夏にFAでレイカーズに移籍。
1999-00シーズンに、自身初の優勝をコービーとともに勝ちとるのですが・・・。
今回は21世紀の「NBAオールクオーターセンチュリーチーム(AQCT)」ということなので、シャックの1992-99の実績は考慮されていないと思われます。
もし、シャックのデビューから引退までの実績を考慮していたら、ヨキッチをおさえての1stチーム入りがあったかもしれませんね。
とにかく全盛期のシャックは、すべてを支配していました。
216㎝ 147㎏の巨体からは想像できないほどのスピンムーブで、マークマンを一瞬で抜き去り、カバーに入ったディフェンダーをなぎ倒してダンクをたたきこむ姿は、おそろしいほどでした。
ユーモアたっぷりで愛嬌のある姿も、ファンのこころをわしずかみにしていましたね。
レイカーズで3連覇をはたし、その後移籍したマイアミ・ヒートでは若きエース、ドウェイン・ウェイドを支え4度目の優勝を勝ちとっています。
強烈な印象をNBAの歴史に残したシャックは、NBA史上最強のセンターといえるでしょう。
NBAオールクオーターセンチュリー 3rdチーム
PG スティーブ・ナッシュ
スティーブ・ナッシュ
フェニックス・サンズ他
191㎝ 81㎏
1996年 1巡目15位~2015
優勝 なし
シーズンMVP×2(2005 06)
オールスター×8
1217試合出場
14.3得点 3.0リバウンド 8.5アシスト 0.7スティール
FG49.0% 3P42.8% FT90.4%
史上最高クラスのシュート力とパスセンスを兼ね備えたポイントガード、スティーブ・ナッシュ。
数々のハイライトシーンを演出した司令塔でした。
サンズ時代の2004-05シーズンには、前年の22勝から33勝を上積みし、リーグ首位となる62勝20敗を記録する原動力となり、シーズンMVPを獲得。
翌シーズンも2年連続でシーズンMVPを獲得したのですが、当時はナッシュの2年連続MVPに対して、批判する声も大きかったですねえ。
個人成績は18.8得点 10.5アシストと、圧倒的なものではありませんでしたから。
チームも前年ほどの勢いはなく52勝30敗でしたし。
ナッシュの2度のMVP獲得は、オールドファンにとっては、議論のまとになっています。
とはいえ、3ポイントシュートの通算成功率42.8%、通算フリースロー成功率90.4%を記録するなど、おそろしいほどのシュート力をもっていたナッシュは、カリーに次ぐシューティングポイントガードといえるのかもしれません。
SG ジェームズ・ハーデン
ジェームズ・ハーデン
ロサンゼルス・クリッパーズ
196㎝ 100㎏
2009年 1巡目3位~
優勝 なし
シーズンMVP(2018)
オールスター×11
1151試合出場
24.1得点 5.6リバウンド 7.2アシスト 1.5スティール
FG43.9% 3P36.3% FT86.1%
NBAの歴史上もっとも髭が似合う男ジェームズ・ハーデン。
多彩なスキルで得点を重ねる、スコアラーです。
3度の得点王、2度のアシスト王に輝くなど、オフェンスでは天才的な能力を発揮しています。
これまでに決めた3ポイントシュート3175本はNBA史上2位(1位はカリーの4058本)。
たび重なる移籍騒動と激太りで、批判されることも多かったハーデンでしたが、実力は本物です。
NBAでの15シーズンを過ごし、35歳となったハーデンは、はたして優勝を勝ちとることができるのか?
この夏、クリス・ポール、ブルック・ロペス、ジョン・コリンズ、ブラッドリー・ビールなど積極的に補強に動いたクリッパーズには要注目です。
なんといっても新シーズンのクリッパーズはNBA史上最高齢メンバーですからね。
SF カワイ・レナード
カワイ・レナード
ロサンゼルス・クリッパーズ
201㎝ 102㎏
2011年 1巡目15位~
優勝×2(2014 19)
ファイナルMVP×2(2014 19)
オールスター×6
733試合出場
20.1得点 6.4リバウンド 3.1アシスト 1.7スティール
FG49.9% 3P39.2% FT86.0%
静かなるスーパースター(2人目)カワイ・レナード。
攻守両面で支配的な活躍をみせる、史上最高クラスの2wayプレイヤーです。
2011年スパーズでNBAデビューすると、3年目の2014年にはティム・ダンカンらとともに優勝をかちとり、22歳にしてファイナルMVPを受賞したレナード。
ダンカン引退後のエースとして常勝軍団スパーズを支えていくと思われていました。
しかし2017-18シーズン、ケガが続きわずか9シーズンの出場に終わったレナードは、シーズン終了後スパーズのフロントにトレードを要求。
ケガ後のリハビリ方法を巡って、チームとの関係が悪化したためだと報道されました。
レナードはトロント・ラプターズにトレードで加入し、エースとしてチームを牽引。
驚異的な勝負強さを発揮し、ラプターズをカナダチーム初のNBAファイナルに導くと、ファイナルでは当時最強のゴールデンステイト・ウォリアーズを下し、自身2度目のファイナルMVPに輝きます。
ラプターズ優勝後はクリッパーズに移籍し、活躍を続けてはいるものの、ケガによる欠場も多いレナード。
健康な時はスーパースタークラスの実力を発揮するものの、あまりにも欠場が多いため、正直3rdチーム選出には賛否があるかもしれませんね。
ただ、ラプターズ優勝の時の主人公感が強すぎて、レナードにはまだまだ期待してしまいます。
2025-26シーズン、クリッパーズはクリス・ポール、ブラッドリー・ビール、ブルック・ロペスなど百戦錬磨のベテラン選手を中心に、大型補強を行いました。
史上最高齢のチームが、どこまで勝ち進めるのか?
カワイ・レナードの健康状態にかかっているといっても、過言ではないでしょう。
PF ダーク・ノビツキー
ダーク・ノビツキー
ダラス・マーベリックス
213㎝ 111㎏
1998年 1巡目9位~2019
優勝(2011)
ファイナルMVP(2011)
シーズンMVP(2007)
オールスター×14
1522試合出場
20.7得点 7.5リバウンド 2.4アシスト 0.8ブロック
FG47.1% 3P38.0% FT87.9%
いやあ、うれしいですね。
NBAを36年間観つづけてきたわたくしリトルにとって、もっとも重要な選手の一人、ダーク・ノビツキーが3rdチームに選出されました。
ケビン・ガーネットをおさえてノビツキーが選出されたことには、個人的には大賛成です。
マブスが優勝した2011年のNBAファイナル、レブロン+ウェイド+ボッシュのヒートを倒した時のノビツキーの圧倒的主人公感はすさまじかったですからね。
20シーズンをダラス・マーベリックス一筋、真のフランチャイズプレイヤーだということも、評価を上げることにつながっていると思います。
213㎝の高さから放たれる、片足フェイダウェイシュートは、ノビツキーのシグネチャームーブとなっています。
正直止めようがありません。
ノビツキーのアーチの高い3ポイントシュートも大好きでした。
ノビツキーがシュートを打つたびに、ビデオを巻き戻して何度も観ていた頃を思い出します。
わたくしリトルにとって、ノビツキーは史上最高のパワーフォワードです(カール・マローンと僅差ですが)。
C ドワイト・ハワード
ドワイト・ハワード
オーランド・マジック他
208㎝ 120㎏
2004年 1巡目1位~
優勝(2020)
オールスター×8
1242試合出場
15.7得点 11.8リバウンド 1.3アシスト 1.8ブロック
FG58.7% 3P21.4% FT56.7%
スーパーマン、ドワイト・ハワード。
208㎝とセンターとしては小柄ながら、超人的な身体能力でリーグを席巻したスター選手です。
シャックとともに「インサイドは制圧できるが、シュートは苦手」というオールドタイプのセンターの代表格ですね。
高校卒業後すぐにNBAドラフトにエントリーすると、全体1位でオーランド・マジックに指名されNBAデビュー。
8シーズンをすごしたマジックでは、エースとしてチームを牽引し、3年連続で最優秀守備選手賞を受賞するなど、攻守にわたり存在感をみせつけました。
その後はレイカーズ、ロケッツ、ホークス、ホーネッツ、ウィザーズなどを渡り歩き、ジャーニーマン化していましたが、2度目のレイカーズ所属となった2019-20シーズン、バックアップセンターとしてレブロン&AD中心のチームを支え、優勝に貢献しています。
現在はプロチームに所属はしていないものの、引退宣言もしていないハワード。
正直、今回のオールクオーターセンチュリーチームというくくりでいくと、3rdチームのセンターはジョエル・エンビードでいいのでは?とも思ってしまうのですが、マジック時代のハワードは強烈でしたからねえ。
なにかとお騒がせすることが多かったハワードですが、NBAの歴史に名を残したことは間違いありません。
まとめ ニコラス武ラジオのすすめ
今回は現地メディア『CBS Sports』が発表した「NBAオールクオーターセンチュリーチーム」についてまとめてみました。
こういう企画はワクワクしますね。
記事をみて、ああだこうだ言うのが楽しくてしかたありません。
記事を作成している途中で、わたくしリトルが毎日楽しみにしているYouTubeの「ニコラス武ラジオ」でも「NBAオールクオーターセンチュリーチーム」についてとりあげられていたので、テンションが上がってしまいました。
メンバーシップ限定動画だったので、リンクを貼ることはできないのですが・・・。
月額290円でNBAのディープな話が聞けるため、興味がある方はぜひメンバーシップ登録してみてください。
通常の動画に加え、毎週日曜日にメンバーシップ限定の動画が投稿されます。
NBAを36年間観つづけてきたわたくしリトルにとって、今一番の楽しみかもしれません。
通勤時に毎朝ニコラスさんの話を聞いています。
ディープな世界がたまりません。他人の宣伝になってしまいましたが、「ハッピーなるブログ NBA」も引き続きよろしくお願いいたします。
