NBA観戦をはじめて39年目のシーズン、わたくしリトルがもっとも注目しているチームが、ロサンゼルス・クリッパーズです。
正直クリッパーズにここまで注目するのは今年が初めてなんですが、理由はもちろんこの夏移籍してきた八村塁選手。
この夏日本代表にも復帰したわれらのスーパースターの飛躍をおおいに期待しています。
カワイ・レナードをめぐるサラリーキャップ規定違反騒動で、ドラフト1巡目指名権5つがはく奪されるなど、ネガティブなイメージがついてしまったクリッパーズですが、八村選手にとってはまたとないチャンスだといえるでしょう。
今回は我ら日本人が今もっとも注目するべきチーム、ロサンゼルス・クリッパーズについて徹底的に解説していきます。
それでは、レッツラゴー!
クリッパーズ この夏の獲得選手 退団選手
まずはこの夏、クリッパーズが獲得した主な選手をまとめてみましょう。
2026-27 クリッパーズ新規加入選手
八村塁(⇦レイカーズ)
ブランドン・イングラム(⇦ラプターズ)
グレイディ・ディック(⇦ラプターズ)
マックス・ストゥルース(⇦キャバリアーズ)
キートン・ワグラー(ドラフト1巡目全体5位)
なかなか魅力的な選手がそろっています。
プレーオフでも異次元のシュート力をみせつけている我らが八村塁選手。
昨シーズンラプターズの躍進に大きく貢献し、2度目のオールスターにも選出されたスコアラー、ブランドン・イングラム。
同じくラプターズから、昨シーズンは大きくスタッツを落としたものの、2024-25シーズン平均14.4得点をあげた実績のある若きシューター、グレイディ・ディック。
強豪チームのヒートやキャブズで主力をつとめてきたシューター、マックス・ストゥルース。
そして今年のNBAドラフト1巡目全体5位で指名した大型スコアリングガード、キートン・ワグラー。
なかなか良い選手がそろっていますね。
では次に、この夏クリッパーズを去った主力選手をまとめてみましょう。
2026-27 クリッパーズ退団選手
カワイ・レナード(⇨ラプターズ)
ジョン・コリンズ(⇨ピストンズ)
ベネディクト・マサリン(⇨ペリカンズ)
絶対的エースだったカワイ・レナードが離脱したことは大きなマイナスですが、代わりにイングラムとディックを獲得し、さらに貴重なNBAドラフト1巡目指名権を2つと、1巡目指名権交換権、2巡目指名権2つをゲットできたのは、クリッパーズの現状を考えるといい動きでした。
身体能力が高く、昨シーズン3ポイントシュートを40.6%の高確率で沈めているジョン・コリンズが離脱したのは大きいですが、八村塁選手の獲得で十分カバーできると思います。
カワイ・レナードのサラリー・キャップ規定違反で2029年から2033年まで、NBAドラフト1巡目指名権をはく奪されるという重いペナルティを受け、とにかくネガティブなイメージがついてしまったクリッパーズですが、この夏の動きは悪くないといえるでしょう。
そのうえ八村選手がレイカーズの時よりも大きな役割を与えられ、覚醒するようなことがあれば、クリッパーズは予想以上の成績を残すかもしれませんね。
ただそうなると、八村選手を放出する可能性も高まるような気がしますが。
それでは次に、各ポジションの戦力を評価していきましょう。
ちなみに各選手のポジションは、バスケットボールに関する膨大な統計データを提供してくれる世界最大のウェブサイト「Basketball Reference」に掲載されている昨年のものとしています。
クリッパーズ戦力評価 PG「A」
ポイントガード 主な選手
ダリアス・ガーランド 18.8P 2.4R 6.7A
クリス・ダン 7.3P 3.3R 3.6A
各ポジションを比較したとき、もっとも盤石なのはポイントガードでしょう。
オールスターのダリアス・ガーランドと、NBAトップクラスのディフェンス力をもつクリス・ダンのコンビは超強力です。
今シーズンのNBAドラフト1巡目全体5位で指名した198㎝の大型コンボガード、キートン・ワグラーも司令塔を務めることができるため、ケガがない限りクリッパーズの強みとなるでしょう。
今シーズンのクリッパーズでもっともサラリーが高い(42,166,510ドル)ガーランドは、健康体であれば爆発的なスピードとシュート力をあわせもつ、リーグトップクラスの攻撃型ポイントガードです。
昨シーズン途中にジェームズ・ハーデンとのトレードでキャブズからクリッパーズに移籍したときには、左足親指のケガの状態が心配されていましたが、報道によるとこの夏ガーランドは健康な状態をとりもどしたとのこと。
26歳のスピードスターが万全の状態であれば、クリッパーズの攻撃の核となるでしょう。
クリス・ダンはガーランドとはまったくタイプの違うポイントガード。
攻撃力はあまり期待できないものの、卓越したディフェンス力で相手司令塔を混乱におとしいれる、守備のスペシャリストです。
昨シーズンは自身初の82試合全試合に出場。
うち68試合でスターターをつとめ、苦手だった3ポイントシュートも37.4%とまずまずの確率で沈めています。
相手からしたら、一番いやなタイプの選手ですよね。
ディフェンスで流れを変えることができる、貴重なポイントガードです。
ガーランドとダンにくわえ、ルーキーのキートン・ワグラーも司令塔をつとめると考えた場合、クリッパーズのポイントガードの評価は「A」でしょう。
現在河村勇輝選手がエグジビット10契約でプレシーズンマッチを戦っていますが、正直本契約は厳しそうです。
なんとかNBAの舞台で今年も河村選手の奮闘を観たいのですが・・・。
クリッパーズ戦力評価 SG「C」
シューティングガード 主な選手
キートン・ワグラー rookie
グレイディ・ディック 6.0P 1.9R 0.7A
ブラッドリー・ビール 8.2P 0.8R 1.7A
コービー・サンダース 7.3P 2.3R 1.6A
現状クリッパーズの弱点となる可能性が高いのが、シューティングガードのポジションです。
プレシーズンマッチ初戦では、今回スモールフォワードで紹介しているマックス・ストゥルースがシューティングガードのスターターとして出場しましたが、右足足底筋膜を部分断裂し、少なくとも4週間の離脱を余儀なくされてしまいました。
おそらくスターターはルーキーのキートン・ワグラーになるのではないでしょうか?
198㎝の大型ハンドラーは、頭脳派のコンボガードとして評価が高い19歳。
豊作と言われている今年のドラフトで、AJ・ディバンツァ、ダリン・ピーターソン、キャメロン・ブーザー、ケイレブ・ウィルソンの四天王に次ぐ、5位で指名された期待のコンボガードです。
高校時代は全米トップ100にも入らない、全国的には無名なプレイヤーだったワグラーですが、イリノイ大学に進学するとスターターに抜擢され、開幕戦で18得点 6リバウンド 4アシストを記録。
1月のパデュー大学との試合では、46得点をたたき出し、注目を集めます。
NCAAトーナメントでも平均18得点 6.8リバウンド 3.4アシストとオールラウンドな活躍をみせ、イリノイ大学をファイナル4に導きました。
圧倒的な身体能力があるわけではありませんが、高いシュート力とテクニック、ゲームメイク力をあわせもつ198㎝のハンドラーは、まだまだ成長の余地がある楽しみな存在です。
そのほかには、昨シーズンNBA3年目でシューティングスランプに陥り、出場時間もスタッツも大きく減らしてしまったグレイディ・ディック。
皆さんご存じ元オールスターのブラッドリー・ビール。
そして昨年のNBAドラフト2巡目50位で指名され、2way契約から這い上がり本契約をゲットした203㎝の大型ウイング、コービー・サンダース。
グレイディ・ディックは2年目の活躍(14.4p 3.6R 1.8A)がフロックでなければ、しっかり戦力になると思いますし、ルーキーシーズン才能の片りんをみせたコービー・サンダースも面白い存在です。
クリス・ポールがつけていた背番号3を選んだブラッドリー・ビールには、正直頭に来ていますが・・・。
大ベテランビールをのぞくと、3人ともNBA歴3年以内の若いプレイヤー。
現時点ではシューティングガードのポジションは「C」評価としていますが、一番伸びしろのあるポジションでもあります。
クリッパーズ戦力評価 SF「B」
スモールフォワード 主な選手
ブランドン・イングラム 21.5P 5.6R 3.7A
マックス・ストゥルース 11.2P 5.4R 2.0A
デリック・ジョーンズJr. 10.1P 3.5R 1.4A
ジョーダン・ミラー 10.0P 3.0R 2.3A
クリッパーズの新エースとして期待されていたブランドン・イングラムが、アキレス腱の部分断裂のためしばらく離脱する見通しとなっているスモールフォワード。
層も厚く、本来であれば強みとなるポジションですが、ジョーダン・ミラーが左肩の腱板断裂の修復手術で長期の離脱、マックス・ストゥルースもプレシーズンマッチ初戦で右足の足底筋膜を部分断裂、最低4週間の離脱となり、一気に苦しくなってしまいました。
必然的にスターターはデリック・ジョーンズJr.(DJJ)がつとめることになります。
2度のNBAファイナル出場経験のある29歳のDJJは、爆発的な身体能力をもつリーグ最強クラスのペリメーターディフェンダーです。
豪快なダンクでも有名ですが、オフェンスではあまり無理をしない優秀なロールプレイヤーとして、チームの勝利に貢献してきました。
本来のエースであるブランドン・イングラムは、昨シーズンラプターズに移籍し、自身2度目のオールスターに選ばれるなど、ラプターズの躍進に大きく貢献し、NBA10年目にして評価をあげました。
多彩なテクニックから得意のミドルジャンパーで得点をつみかさねる、生粋のスコアラーです。
パスもうまく、オフェンスのハブになることもできるイングラムは、間違いなく新生クリッパーズの核となる存在ですね。
アキレス腱の部分断裂がどの程度のものかわかりませんが、とにかく早く帰ってきてくれることを期待します。
マックス・ストゥルースは高いシュート力としつこいディフェンスを武器に、強豪チームを支えてきた最上級のロールプレイヤー。
昨シーズンはケガのためレギュラーシーズンはわずか12試合の出場に終わりましたが、プレーオフでは全18試合に出場し、9.6得点 4.8リバウンド 2.1アシストと、いつもの活躍をみせました。
勝負強さもあり、個人的にも大好きなプレイヤーです。
プレシーズンマッチ初戦でもシューティングガードとして先発したストゥルースですが、第1クオーター残り7分50秒の場面で、接触のない状態で右足を痛め、足を引きずりながらコートを去っていきました。
長期の離脱にならなければいいのですが・・・。
ジョーダン・ミラーは2way契約から本契約を勝ちとった苦労人。
昨シーズンNBA3年目で平均10.0得点を記録する躍進をみせました。
勝負の1年になるはずでしたが、負傷離脱は本人にとっても、チームにとっても痛いですねえ・・・。
もし全員が健康であるならば「A」評価としたいところですが、このまま全員の回復が遅れれば、「D」にもなりえるスモールフォワードのポジション。
今回はイングラム、ストゥルース、ミラーの早期の復帰を期待して「B」評価とします。
クリッパーズ戦力評価 PF「C」
パワーフォワード 主な選手
八村 塁 11.5P 3.3R 1.8A
二コラ・バトゥーム 4.0P 2.5R 0.9A
わたくしリトルが2026-27シーズンもっとも注目している選手が、八村塁選手です。
多くの日本人も、八村選手の飛躍をワクワクしながら願っていることでしょう。
昨シーズンまで所属していたレイカーズでは、ルカ・ドンチッチ、オースティン・リーブス、レブロン・ジェームズらアイソレーションを得意とする選手たちの中で、スポットシューター的な役割を担っていた八村選手。
リーグ最高級のロールプレイヤーとして誰もが認める存在となりましたが、さすがにあのメンバーの中では攻撃をまかされる機会は少なく、スタッツも実力に比べると平凡なものでした。
この夏レイカーズから、同じロサンゼルスに本拠地をおくクリッパーズへ移籍した八村選手は、より大きな役割を与えられるでしょう。
エースとなるはずだったブランドン・イングラムが開幕からしばらくは出場できない現状を考えると、八村選手にとってはこれ以上ないチャンスです。
この夏約2年ぶりに復帰した日本代表でも圧倒的な効率で得点を重ねたように、八村選手のスコアリング能力はNBAでもトップクラスだといえます。
プレーを制限されていたレイカーズ時代に比べ、攻撃の自由度が増し、アテンプトが増えた場合、平均20得点も夢ではないはずです。
クリッパーズにはダリアス・ガーランドというすぐれた司令塔もいますからね。
28歳とあぶらの乗り切った八村選手が大きく飛躍し、MIPを受賞する未来を想像してしまいます。
まちがいなくパワーフォワードは、クリッパーズの大きな武器となるでしょう。
ただし・・・クリッパーズのパワーフォワードは控えがちょっと弱いんですよね。
ベンチから出てくるのは12月に38歳となる二コラ・バトゥーム。
キャリア19年目の大ベテランは、NBA最上級の3&Dとして長年活躍をつづけてきました。
昨年も74試合に出場し、3ポイントシュートの成功率は40.4%と高性能を維持しています。
たださすがに衰えは隠せず、平均出場時間は自己最短タイの17.5分、平均4.0得点でした。
引退も噂されたバトゥームが、ここから大きくスタッツを伸ばすことはないでしょう。
ただ、勝負を決めるしびれる場面でも力を発揮できる選手ですから、最後にもう一花咲かせてほしいと思います。
クリッパーズのパワーフォワードの評価は「C」とします。
層はうすいものの八村選手が覚醒すれば、クリッパーズの最大の武器になるかもしれないポジションです。
自らの活躍で今回の評価が大間違いであることを証明してほしいですね。
クリッパーズ戦力評価 C「D」
センター 主な選手
ブルック・ロペス 8.5P 3.6R 1.3A
アイザイア・ジャクソン 7.5P 4.6R 1.2A
ヤニック・コナン・ニーダーハウザー
4.3P 2.9R 0.3A
クリッパーズの弱点でもあり、伸びしろでもあるセンターポジション。
特徴の違う3人がそろう、興味深いポジションでもあります。
プレシーズンマッチ初戦でスターターに起用されたのは、昨シーズン途中にペイサーズから移籍してきたアイザイア・ジャクソンでした。
24歳のジャクソンは、206㎝とセンターとしては小柄ながら、リーグトップクラスの身体能力を武器にインサイドで奮闘するオールドタイプのセンターです。
シュートはほぼペイントエリアのみ。
速攻で先頭を走る走力もあり、ロブパスに合わせるフィニッシャーとしても有能な、いわゆるラジコンビッグマンですね。
得点パターンは限定的ですが、機動力を生かしたディフェンスは大きな武器になります。
やや伸び悩んでいるイメージのあるアイザイア・ジャクソンが、かつてクリッパーズでブレイクしたディアンドレ・ジョーダンのようにラジコンビッグマンとしてブレイクすることができれば、クリッパーズにとって大きな戦力アップになるでしょう。
3人の中でもっとも実績があるのが、オールスター出場経験もある38歳の大ベテラン、ブルック・ロペス。
216㎝ 127㎏の巨体ながら、3ポイントシュートを得意とするユニークなビッグマンです。
ディフェンス力も高く頼りになるプレイヤーですが、クリッパーズ移籍1年目の昨シーズンは平均出場時間、平均得点、平均リバウンドが自己最低を記録するなど、不完全燃焼に終わりました。
デビューから17シーズン連続で平均2ケタ得点を記録していましたが、昨シーズンは8.5得点。
38歳になって衰えも指摘されているロペスですが、勝負どころの存在感はまだまだ健在です。
若手プレイヤーの教育役としても期待されるロペスは、クリッパーズの「縁の下の力持ち」として期待されています。
3人目のセンターながら、もっとも飛躍が期待されているのが、スイス出身の23歳、ヤニック・コナン・ニーダーハウザー。
昨年のNBAドラフト1巡目全体30位で指名された211㎝のアスレチックビッグマンです。
ルーキーシーズンは2月に入ってプレータイムが増え、実力を発揮してきたタイミングで右足のリスフラン関節を損傷し、シーズン終了となってしまいました。
不完全燃焼に終わったルーキーシーズンでしたが、36分換算では14.9得点 9.9リバウンド 2.5ブロックと、合格点を残しています。
特に大学時代から評価が高かったブロック力は、リーグトップクラスの才能といえるでしょう。
出場時間が与えられれば、大化けしそうな雰囲気をビンビン感じる選手ですね。
ただ3月に手術した際に埋め込んでいた固定具を取り除く手術を7月に行ったため、ニーダーハウザーの復帰時期はまだ未定の状態です。
未来がある選手なので、しっかりケガを完治させ、思い切りのよいプレーをみせてほしいと思います。
まとめ 今シーズンのクリッパーズは?
ここまで今シーズンのクリッパーズについて語ってきました。
ちょっとケガで離脱している選手が多いのが心配ではありますが、なかなか面白いチームになっていますね。
それでは、最後に2026-27シーズンのクリッパーズの順位予想をしてみましょう。
NBAを39年間観つづけてきたわたくしリトルの予想は「35勝~40勝 プレーイントーナメント(7位~10位)目標」としておきます。
八村塁選手の覚醒に期待はしていますが、やや低めの予想としたのは、あまりにもケガ人が多いためですね。
ブランドン・イングラム、マックス・ストゥルース、ジョーダン・ミラー、ヤニック・コナン・ニーダーハウザーらが開幕からしばらくは出場できない状態にあります。
さすがに厳しいですよねえ・・・。
ただダリアス・ガーランドや八村塁選手を中心に粘り強く戦い、キートン・ワグラーが予想を上回る活躍をみせれば、シーズン中盤以降に台風の目となる可能性もあるのではないでしょうか。
わたくしリトルの予想を上回る結果をぜひ残してほしいですね。
いよいよ始まる2026-27シーズン、みなさん思う存分楽しみましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました。

