いよいよ2023-24のNBAシーズンも、残り20試合を切りました。
これからプレーオフに向けて、各チームさらにギアを上げていく時期です。
面白くなってまいります(笑)。
ウエスタンカンファレンスは相変わらず混戦模様。
3月9日の時点で、1位のオクラホマシティ・サンダーが44勝19敗、2位のミネソタ・ティンバーウルブズが44勝20敗、3位のデンバー・ナゲッツも43勝20敗と、マラソンでいえば先頭集団を形成している状態。
4位のロサンゼルス・クリッパーズまでも3ゲーム差と、まだまだどこが抜け出してくるのかわからない状況です。
5位ニューオーリンズ・ペリカンズから10位のロサンゼルス・レイカーズまでも、4.5ゲーム差しかなく、プレーオフストレートイン(カンファレンス6位まで)争いも激化してきそうです。
ではイースタンカンファレンスを見てみると・・・。
なんといっても、ボストン・セルティックスの強さが目立っていますね。
3月9日現在48勝14敗、勝率77.4%と、リーグ首位の圧倒的な強さを見せています。
昨日まで2位で、今日レイカーズに敗れて3位になったのが、ヤニス・アデトクンポとデイミアン・リラードの強力コンビ擁するミルウォーキー・バックス。
オールスター前にヘッドコーチのエイドリアン・グリフィンを解雇し、〝あの″ドック・リバースを新コーチに招聘するなど、迷走をしていたバックスが、オールスター後の連勝で勢いを取り戻してきました。
そして今日(3月9日)ティンバーウルブズに勝利し2位に順位を上げたのが、オールスター前の20試合を18勝2敗とし、一気にイースタンカンファレンス上位に食いこんできたクリーブランド・キャバリアーズです。
シーズン当初はなかなか波に乗れなかったキャブスも、12月末からの怒涛の連勝で一気に順位をあげてきました。
今回は、ドノバン・ミッチェルを中心にシーズン終盤の戦いに挑む、クリーブランド・キャバリアーズについて語ります。
レッツラゴー!
2023-24 キャブスのチーム状況
まずは、3月9日時点でのキャブスのチーム状況をまとめます。
クリーブランド・キャバリアーズ(3月9日時点)
41勝22敗 勝率.651
イースタンカンファレンス3位
平均得点 114.0(全体18位)
平均失点 109.4(全体4位)
リバウンド 44.7(全体8位)
アシスト 27.7(全体10位)
FG% 47.9%(全体13位)
3ポイント% 36.5%(全体17位)
現在イースタンカンファレンス2位と好調なキャブス。
ただし最近10試合に限ると、5勝5敗と勢いが落ちてきています。
問題なのは主力がケガから復帰してから負けだしたこと。
12月初旬にエバン・モーブリーが左膝の関節鏡視下手術を受けるために離脱。
現地時間12月14日のボストン・セルティックス戦では、ダリアス・ガーランドがセルティックスのクリスタプス・ポルジンギスと衝突し、顎の骨を骨折し離脱。
スターターのうち2人を失う、苦しい状況となります。
しかしモーブリーとガーランド、2人とも欠場している間の18試合を14勝4敗(勝率.777)と驚異的な強さで乗り切り、イースタンカンファレンス2位まで順位を上げ、ファンや関係者を驚かせました。
2人が復帰した後も7連勝をかざり、このままボストン・セルティックスの対抗馬になるかと思われたのですが・・・。
2月12日のフィラデルフィア・76ers戦、121-123で競り負けたあたりから、雰囲気が変わったように思います。
ジョエル・エンビードがいない76ersには2敗していますし、今シーズン低迷しているシカゴ・ブルズにも2ndオーバータイムの末に敗れるなど、やや勢いに陰りがみえていますね。
勢いを失いつつあるキャブスですが、セルティックス、バックスに十分対抗できる戦力は揃っています。
健康でさえあれば・・・。
現地時間3月5日に行われた11連勝中のボストン・セルティックス戦では、エースのドノバン・ミッチェルと好調マックス・ストゥルース抜きで勝っていますから、これを機にまた調子を取り戻すかもしれませんね。
一つのきっかけで勢いに乗っていけると思うのですが、果たして・・・。
2023-24 キャブス主力選手
ドノバン・ミッチェル
2023-24 ドノバン・ミッチェル スタッツ
47試合出場 28.0得点 5.4リバウンド 6.2アシスト FG47.2% 3P37.1%
今シーズンは股関節の怪我もあり、欠場が増えているミッチェル。
3月1日からは膝の怪我のため、再び欠場が続いています。
ただし試合に出場すれば今シーズン平均28.0得点をあげるなど、その実力は疑いようがありません。
身長185㎝と、NBAの世界では最も小さい部類に入る選手ですが、圧倒的な身体能力と勝負強さで、キャブスのエースとして活躍を続けています。
約35年間観、ジャズとゴールデンステイト・ウォリアーズを応援しているわたくしリトルにとっては、ドノバン・ミッチェルはやはり特別な選手です。
2017年のNBAドラフト1巡目全体13位で指名(デンバー・ナゲッツ)され、ユタ・ジャズでデビューすると、予想以上の大活躍で一気にエースとなったミッチェル。
ユタ・ジャズではルディ・ゴベアとの強力コンビを結成し、5シーズンを戦ったもののカンファレンスセミファイナルを突破することができず、2021-22シーズン終了後にキャブスにチームを解体、ミッチェルはキャブスにトレードされました。
ミッチェルは実際の身長よりも、筋骨隆々の身体とプレースタイルで、かなり大きく見える珍しい選手です。
ニックスのジェイレン・ブランソンよりも小さいとは思えないですね。
普段はアウトサイドシュートとドライブからのフィニッシュ力を武器に、シューティングガードとして得点を量産していますが、ガーランドがケガで離脱している間は、優秀なハンドラーとしても機能していました。
今シーズンのミッチェルのスタッツをみると、平均28.0得点と、昨シーズン(平均28.3得点)に次ぐ高いスタッツを残しながら、自己最高の6.2アシストと昨シーズン(平均4.4アシスト)よりもパス能力を大きくのばしています。
リバウンドも自己最高の平均5.4本と、185㎝のガードとは思えない記録を残しており、チームの勝利のために全力で戦っていることが伝わってきますね。
12月後半から2月初めにかけて、連勝を重ねた1番の要因は、ドノバン・ミッチェルの大活躍によるものだと思います。
今シーズン開幕時から、「キャブスはミッチェルをトレードすべき」「ミッチェルがキャブスで延長契約を結ぶ可能性はない」という記事が飛び交っていました。
ミッチェルは5年1億6300万ドルの大型契約を結び、最終年の2025-26シーズンはプレーヤーオプションとなっています。
ミッチェルがキャブスと延長契約を結ばないのであれば、見返りが大きい間にトレードに出すべきだという意見は、ごもっともかもしれません。
12月、エバン・モーブリーとダリアス・ガーランドがケガで離脱した時には、ミッチェルをトレードするべきという声はさらに大きくなりました。
正直、わたくしリトルも、「今年はキャブスは無理か・・・」「ミッチェルのことはどうするんだろうな・・・」と考えていました。
しかし、圧倒的な活躍でチームを連勝に導いたミッチェルは、実力で周囲を黙らせました。
ミッチェルは今、チームを勝利させること、優勝することしか頭にないと思います。
残り少ないシーズン、そしてプレーオフ。
ミッチェルが健康で戦うことができるのかが、キャブスの結果を大きく左右するのは間違いありません。
ジャレット・アレン
2023-24 ジャレット・アレン スタッツ
58試合出場 16.2得点 10.8リバウンド 2.7アシスト FG62.7% 3P0.0%
ミッチェルと共に、ケガ人が多い時期に大活躍をみせたジャレット・アレン。
インサイドを制圧する、オールドスクールなセンターです。
208㎝とセンタープレイヤーとしてはやや小柄ながら、スピードを生かした機動力で、攻守にわたり存在感を発揮しています。
今シーズンはゴール下だけでなく、ミドルシュートも増え、時折素晴らしいパスもみせているアレン。
ダリアス・ガーランドとエバン・モーブリーがいない間に、一皮むけた印象があります。
2人がケガで離脱していた18試合、ジャレット・アレンのスタッツは・・・
18.3得点 12.9リバウンド 3.7アシスト 1.1スティール 1.3ブロック FG63.7%
オールスター級のスタッツを残し、ミッチェルとともに苦しい状況のチームを勝利に導いて来ました。
12月23日のシカゴ・ブルズ戦から1月31日のデトロイト・ピストンズ戦まで16試合連続、得点とリバウンドでダブルダブルを記録するなど、キャブスのゴール下で暴れまわっています。
現在のNBAでは、センタープレイヤーも3ポイントシュートを打つのが当たり前になっていますが、アレンが今シーズン放った3Pは5本のみで、成功は0。
まるで90年代のセンタープレイヤーのようですね。
キャブスのディフェンス力がNBAでトップクラスであるのは、ジャレッド・アレンの機動力によるところが大きいと思います。
マックス・ストゥルース
2023-24 マックス・ストゥルース スタッツ
60試合出場 12.2得点 4.7リバウンド 3.8アシスト FG41.2% 3P34.0%
昨シーズン、NBAファイナルに進出したマイアミ・ヒートでブレイクを果たしたシューター、マックス・ストゥルース。
196㎝の身長は、スモールフォワードとしては小柄なため、ダリアス・ガーランド(185㎝)、ドノバン・ミッチェル(185㎝)との同時起用は、ディフェンス面での不安を指摘されていました。
しかしシーズンが開幕すると、ここまで全試合先発出場。
キャブスは平均失点リーグ2位と、不安を吹きとばす結果を残しています。
ストゥルースはシーズン開幕となる、対ブルックリン・ネッツ戦から27得点を稼ぎ、JB・ビッカースタッフHCの信頼を勝ちとりました。
今シーズンは得意の3ポイントシュートに波があり、3ポイントシュート成功率は34.0%と期待に応えているとは言えませんが、入りだすと止まらない魅力もあります。
象徴的な試合が、現地時間2月27日に行われたダラス・マーベリックス戦。
第4クオーター残り5分6秒、7点ビハインドの時点でコートに立つと、試合時間残り3分42秒から5本連続で3ポイントシュートを放り込み、キャブスの逆転を演出します。
しかし残り2.1秒でマブスに逆転を許し、1点のビハインド。
タイムアウトは残っておらず、ゴール下からのスローイン。
エバン・モーブリーにインバウンドパスを投げたストゥルースは、リターンパスを受け取ると、ハーフラインのはるか後ろで、ルカ・ドンチッチのブロックの上からジャンプシュート。
美しい放物線を描いたボールは、ゴールの中央を見事にスウィッシュで射抜くブザービーターとなりました。
とにかく、動画でごらんください。
今シーズン一番たまげた瞬間でした。
2019年のドラフトでは指名されず、ボストン・セルティックスと契約するもシーズン前にカット。
シカゴ・ブルズと2way契約を結ぶも、ほぼGリーグで闘い、ブルズでの出場は2試合のみ。
3チーム目のマイアミ・ヒートでようやく2way契約から本契約をゲットし、2021-22シーズンに3ポイント成功率41.0%、平均得点を2桁に載せるブレイクを果たし、NBAでの居場所を確固たるものにしました。
バスケエリートが集うNBAの中で、かなりの苦労人です。
2022-23シーズンにはプレーオフでスターターに抜擢されチームの快進撃に貢献し、選手としての価値を高め、トレードでキャブスに移籍したストゥルース。
シュート力と堅実なディフェンス力を武器とするストゥルースは、ヒートカルチャーをチームに持ち込み、確実にキャブスの勝利に貢献しています。
ダリアス・ガーランド
2023-24 ダリアス・ガーランド スタッツ
39試合出場 18.6得点 2.4リバウンド 6.3アシスト FG45.3% 3P36.5%
キャブス生え抜きの元オールスターポイントガードは、今シーズンケガに苦しんでいます。
現地時間12月14日に行われたボストン・セルティックス戦で、クリスタプス・ポルジンギスと激突し、顎を骨折。
19試合もの間、試合に出場することができませんでした。
しかしその間、キャブスは絶好調。
ガーランドが休んだ19試合で、キャブスは15勝4敗 勝率78.9%と、素晴らしい成績を残しました。
ガーランドも複雑な気持ちだったのではないでしょうか。
現地時間1月31日のデトロイト・ピストンズ戦で復帰してから3月6日のアトランタ・ホークス戦までの18試合では、平均15.5得点とややおとなしい感もあったガーランドですが、3月8日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦では34得点と爆発し、実力をみせつけました。
ガーランドのクイックネスとシュート力は、キャブスの大きな武器となっています。
2021-22シーズンには、オールスター戦に出場し、2022年の夏にはキャブスと5年1億9300万トドル(当時約260億5500万円)のマックス契約を結んだガーランド。
ドノバン・ミッチェル、エバン・モーブリーと主力二人がケガで離脱している現状、キャブスが好調を維持していくためには、ガーランドのさらなる活躍が欠かせません。
エバン・モーブリー
2023-24 エバン・モーブリー スタッツ
38試合出場 15.6得点 10.2リバウンド 3.1アシスト FG57.8% 3P31.4%
ガーランドとともに今シーズンケガで苦しんでいるエバン・モーブリー。
左膝を負傷し、12月19日に左膝の関節鏡視下手術を受け、22試合連続で欠場を余儀なくされます。
1月29日のロサンゼルス・クリッパーズ戦でようやく復帰すると、その後16試合に出場し、平均15.8得点 10.1リバウンド 1.5ブロック FG60.2%と、安定した活躍を続けていたモーブリーですが・・・
復帰後17試合目、現地3月5日に行われたボストン・セルティックス戦で左足首を捻挫し、再び戦線を離脱することになりました。
アリーナを後にする際、松葉杖をついていたというモーブリー。
キャブスは足首の腫れがひいてから状態を確認するとしていますが、残念ながら長期離脱の可能性も高いようですね。
平均ダブルダブルを記録するなど、安定感のある活躍を続けているモーブリーですが、やや伸び悩んでいるようにも感じてしまいます。
同じ2021年NBAドラフトで指名されたスコッティ・バーンズ(トロント・ラプターズ)と比較されてきたモーブリーですが、今シーズンオールスターにも選出されたバーンズに、やや差をつけられてしまったような・・・。
ただディフェンス面では機動力と高さを武器に、敵の脅威となっています。
昨シーズンはNBAオールディフェンシブ1stチームに選出されるほど、高い評価を得ていますね。
早くケガを完治させて、プレーオフで評価を一変させるような活躍をみせてほしいと思います。
素材は間違いなく一級品ですから。
ちなみに、わたくしリトルはモーブリーの立ち姿が好きなんです。
ちょっと細身で手足が長く、なんとなくクリス・ボッシュに通じるかっこよさがあるんですよね。
ロールプレイヤーで終わる選手ではないと思っているので、今後の成長に期待しています!
ディーン・ウェイド
2023-24 ディーン・ウェイド スタッツ
53試合出場 5.5得点 4.0リバウンド 0.8アシスト FG41.7% 3P39.5%
当初選手紹介は主力5人の予定でしたが、現地時間3月5日に行われたボストン・セルティックス戦を観て、急遽この選手を追加しました。
対戦相手のセルティックスはリーグ全体1位、11連勝中と最強のチーム。
対するキャブスはエースのドノバン・ミッチェルと、シューターのマックス・ストゥルースをケガで欠く、苦しい布陣でした。
誰がみても、セルティックスの勝利はまちがいないと思われていました。
現に第3クオーターを終えて71-87とセルティックスが16点をリード。
第3クオーターにはエバン・モーブリーが捻挫で離脱したこともあり、キャブスのホームアリーナにもあきらめムードが漂っていました。
第4クオーターに入ってもセルティックスの勢いは止まらず、残り9分でその差は22点に。
ここで爆発したのが、第3クオーターまでに3得点のみだったディーン・ウェイド。
今シーズン平均5.5得点のD・ウェイドは、第4クオーターだけで5本の3ポイントシュートを決める大爆発。
1点ビハインドの試合時間残り19.1秒には、ダリアス・ガーランドが外したレイアップを豪快にプットバックダンクで叩きこみ、キャブスを奇跡的な大逆転勝利に導きました。
第4クオーターだけで20得点を記録したDウェイドに、観客の大歓声が降り注ぐ光景は、感動的でしたねえ。
アウトサイドシュートを武器とするDウェイドは、206㎝のパワーフォワード。
ドラフト外でNBAの世界に入り、2WAY契約から這い上がってきた苦労人です。
シュート力だけでなく、ディフェンス力の高さも評価されているDウェイドは、最高級のロールプレイヤーといえるでしょう。
ちなみにヒートのレジェンド、ドウェイン・ウェイドと重ねて〝Dウェイド″と呼ばれることも多いので、あえて途中からDウェイド呼びとしました(笑)。
キャブスの強み
今シーズンのキャブスの強みは、ディフェンス力の高さと、チームオフェンスの多彩さ。
昨シーズンも平均失点はリーグ最少と、ディフェンス力の高さには定評があったキャブス。
今シーズンも平均失点はリーグでトップ争いをしており、ケガ人が続出しているにも関わらず、高い水準を維持しています。
ジャレッド・アレンとエバン・モーブリーのツインタワーを軸に、ガード陣がプレッシャーをかけるキャブスのディフェンスですが、ベンチから出てくる選手たちもアイザック・オコロやディーン・ウェイドなど、守備力の高い選手が多いですね。
チームディフェンスの構築に定評のあるJB・ビッカースタッフHCの元、リーグトップクラスのディフェンスチームを造りあげています。
昨シーズンはドノバン・ミッチェルとダリアス・ガーランドのアイソレーションが中心だったキャブスのオフェンス。
今シーズンはガーランドの離脱もあり、オフェンスのバリエーションを増やして対応しています。
目立つのはアシスト数の増加。
昨シーズンキャブスのアシスト数は、リーグ19位の平均24.9アシスト。
それが今シーズンは3月8日時点でリーグ10位の平均27.7アシストとスタッツを大きく伸ばしています。
要因として挙げられるのは、シューターの積極的な起用。
先発出場を続けるマックス・ストゥルース、セルティックス戦で爆発したディーン・ウェイド、アイザック・オコロ、ジョージ・ニアンなど、優秀なシューターを積極的に活用しています。
中でも今シーズン一気にブレイクしたのが、193㎝のシューター、サム・メリル。
2020年のNBAドラフト2巡目60位で指名されたものの、NBAでは活躍できず、2度の解雇を経験。
Gリーグで活躍し、昨シーズン10日間契約を経てようやくキャブスとの本契約を勝ちとった苦労人です。
今シーズンのメリルは3月8日時点で3ポイントシュートを1試合平均5.6本試投し、41.6%と高い成功率を残しています。
シーズン前の評価では「NBAレベルではない」との声も聞かれましたが、良い意味で大きく期待を裏切っています。
ガーランドとモーブリーの離脱により、チーム崩壊の危機に陥ったものの、選手一人ひとりのレベルアップで、チーム力を大きくアップさせたキャブス。
ケガ人が復帰しプレーオフに挑むことができれば、ファイナル進出も夢ではないかもしれません。
キャブスの弱み
今シーズンのキャブスの弱みは、ケガ人の多さと経験値の低さでしょう。
2023-24シーズン、ケガ人が多いチームといえば、なんといってもメンフィス・グリズリーズ。
スターターで元気にプレーしているのは、ジャレン・ジャクソンJr.のみと壊滅状態のグリズリーズは、3月9日現在22勝42敗でウエスタンカンファレンス13位と、昨シーズンの2位から大きく順位を落としています。
キャブスもスターターの怪我による欠場がかなり増えていますが、いまのところイースタンカンファレンス2位と、チーム力で危機を乗り切っていますね。
しかし現在離脱しているドノバン・ミッチェルとエバン・モーブリーの復帰が遅れる、もしくはシーズン終了となってしまえば、グリズリーズと同じ結末をたどる可能性すらあります。
とにかく選手たちが健康でプレーオフに挑むことができるよう、みんなで祈りましょう。
経験値の低さは、いまからどうこういっても仕方ないですが、チームで最もプレーオフでの経験値が高い選手、トリスタン・トンプソンが禁止薬物規定に違反し、リーグから25試合の出場停止処分をくらったことが大きいですね。
トンプソンは現地時間3月13日のニューオーリンズ・ペリカンズ戦から復帰できますが、長期離脱の影響が心配されます。
トンプソンに次いでプレーオフ経験が豊富なのが、エースのドノバン・ミッチェルですが、ユタ時代にカンファレンスセミファイナルに2度進出したのが最高で、残り3シーズンはすべて1stラウンドで敗退しています。
プレーオフでは思うような結果を残せていないミッチェルは、今シーズン自らの殻を破り、キャブスをファイナルに導けるのか?
プレーオフ経験の少ない選手たちは、怖いもの知らずの勢いで勝ち進んでいけるのか?
弱点を克服する躍進を、期待しましょう。
まとめ
今回はケガに苦しめられながらも好調を維持している、クリーブランド・キャバリアーズについて語りました。
レブロン・ジェームズの力で、キャブスが初めてNBAチャンピオンになったのは、もう8年も前の話です。
レブロンがチームを去ってから3シーズン、NBAの最下位争いを続けてきたキャブスは、昨シーズンドノバン・ミッチェルを加え、大きく飛躍。
今シーズンチーム力を高め、虎視眈々とNBAの頂点を狙っています。
圧倒的なチーム力をもつボストン・セルティックスや、ヤニスとリラードの強力コンビを擁するミルウォーキー・バックスに比べ、どうしても地味なイメージがついているクリーブランド・キャバリアーズ。
ケガ人が復帰することができれば、どこのチームが相手でも勝利する力を持っています。
頼むからみんなケガしないでくれー!