昨年のNBA開幕直後に発表したシーズン順位予想。
初めての試みでしたが、なかなか書いていて楽しい記事でした。
ただシーズンを終えて再びふり返ってみると「なんでそんなこと書いたんやろ」「まさかあんなことになるとは思わんわなあ」ということが次々と出てきますね。
シーズン開幕前に積極的に補強に動いていた76ersが、まさか13位に沈むとは・・・。
今回は2024-25シーズンの開幕時に出した記事「【2024-25NBA開幕】リトル的レギュラーシーズン順位予想イースト編」の答え合わせと、各チームの夏の補強についてまとめていきたいと思います。
ウエスト編についても記事にしていますので、ぜひご覧ください。
それではさっそく、レッツラゴー!

リトル的2024-25シーズン 順位予想
まずは昨シーズン開幕時に発表した、わたくしのイースタンカンファレンスの順位予想をみてみましょう。
2024-25 開幕時順位予想
1(2) ボストン・セルティックス
2(1) クリーブランド・キャバリアーズ
3(3) ニューヨーク・ニックス
4(13) フィラデルフィア・76ers
5(5) ミルウォーキー・バックス
6(4) インディアナ・ペイサーズ
7(7) オーランド・マジック
8(10) マイアミ・ヒート
9(9) シカゴ・ブルズ
10(8) アトランタ・ホークス
11(14) シャーロット・ホーネッツ
12(12) ブルックリン・ネッツ
13(6) デトロイト・ピストンズ
14(15) ワシントン・ウィザーズ
15(11) トロント・ラプターズ
※ ( )内は実際の順位
予想的中は5つ、ウエスタンカンファレンスに比べると、おおかた予想は当たっていると言えるのではないでしょうか。
2チームだけ大はずししていますが。
昨シーズン開幕前に充実した補強をおこなった76ersは、間違いなく優勝にからんでくると思いましたし、前年14勝しかできなかったデトロイト・ピストンズが、ここまで一気に順位を上げてくるとは予想していませんでした。
ただそれ以外のチームは、大きくまちがっていない順位におさまっていると思います。
たかが順位予想ですが、自分の予想が当たっている時の満足感は、想像以上に気持ちのよいものですね。
それでは2024-25シーズンの実際の結果順に、予想の答え合わせをしていきましょう。
1位(予想2位)キャバリアーズ
クリーブランド・キャバリアーズ
64勝 18敗 勝率78.0%
最終成績 カンファレンスセミファイナル敗退
終盤までリーグ最強の座をオクラホマシティ・サンダーと争っていた、クリーブランド・キャバリアーズ。
シーズン最後の16試合で8敗を喫したため、サンダーには4勝およばなかったものの、レブロンが帰還し優勝した2015-16シーズンの57勝25敗を大きく上回る、歴史的なシーズンを送りました。
昨シーズン開幕前、新たな戦力補強には動かず、既存のメンバーをキープすることに全力を注いだキャブスのフロントは、ヘッドコーチのJB・ビッカースタッフを解雇。
かつてブルックリン・ネッツでヘッドコーチ経験があり、ゴールデンステイト・ウォリアーズのアシスタントコーチをつとめていたケニー・アトキンソンを新ヘッドコーチとしてむかえました。
かなり驚いたヘッドコーチ交代でしたが、結果をみるとすばらしい決断だったと思います。
前任のビッカースタッフは、キャブスがイースタンカンファレンス最下位となった2019-20シーズン終盤にヘッドコーチに就任すると、徐々にチームを強化。
2022-23シーズンにキャブスを5年ぶりのプレーオフに導くと、2023-24シーズンはカンファレンスセミファイナル進出を果たし、高い評価を受けていました。
ただし主力選手たちから戦略などに不満があったと言われていますから、ヘッドコーチってやっぱり大変ですね。
新ヘッドコーチのケニー・アトキンソンは2024-25シーズンの最優秀ヘッドコーチ賞を受賞。
2番目に獲得票数が多かったのは、キャブス解雇のあとデトロイト・ピストンズで指揮をとったJB・ビッカースタッフでした。
キャブスのフロントは本当に優秀です。
選手ではドノバン・ミッチェル、ダリアス・ガーランド、エバン・モーブリー、ジャレット・アレン、オールスター経験のある4人の破壊力がすさまじかったですね。
特にモーブリーの攻守における貢献は、すばらしかったです。
NBA4年目で自己最高となる平均18.5得点に加え、9.3リバウンド 3.2アシスト 1.6ブロックを記録。
初めてのオールスター出場をはたしたばかりか、最優秀守備選手賞受賞、オールディフェンシブ1stチーム入りまでしてしまいました。
順位予想の記事では「今シーズンのキャブスが飛躍するには、モーブリーの成長が絶対に欠かせません」と書いていましたが、本当にそのとおりになりましたね。
エースのミッチェルは平均24.0得点 4.5リバウンド 5.0アシスト 1.3スティールを記録し、初めてのオールNBA1stチームに選出されるなど大活躍。
ガーランドもモーブリー、ミッチェルとともにオールスターに出場しました。
アレンは82試合すべてに出場し、シュート成功率はリーグトップの70.6%を記録しています。
文句のつけようがないレギュラーシーズンでしたが、プレーオフではガーランドやモーブリーらのケガもあり、カンファレンスセミファイナルでインディアナ・ペイサーズに完敗してしまいました。
悔しい終わり方ではありましたが、キャブスは戦力を維持したまま2025-26シーズンをむかえます。
昨シーズンブレイクしたタイ・ジェロームはFAでグリズリーズへ去っていったものの、インサイドで強さを発揮し3ポイントシュートも武器とするラリー・ナンスと、健康であれば能力は折り紙付きのポイントガード、ロンゾ・ボールを獲得。
ライバルのセルティックスはジェイソン・テイタムが、ペイサーズはタイリース・ハリバートンが、バックスはデイミアン・リラードが(その後解雇)アキレス腱の断裂で2025-26シーズン全休となる中、戦力を維持したキャブスにとっては最大のチャンスがやってきています。
2023-24シーズン終了後には、チーム解体のうわさもあったキャブス。
今考えると、一つひとつの判断を間違えず、チームを再構築してきたフロントはすばらしい仕事をしたと思います。
2025-26シーズン、狙うは優勝のみです。
2位(予想1位)セルティックス
ボストン・セルティックス
61勝 21敗 勝率74.4%
最終成績 カンファレンスセミファイナル敗退
昨シーズン開幕前に、現地メディアの『The Athletic』がNBAの選手158名にアンケートを実施。
「自チームを除いて、どのチームがタイトルを獲得するか?」との問いに、57.7%の選手がボストン・セルティックスと答えていました。
当然のように、わたくしリトルもセルティックスを1位予想としていたのですが・・・。
予想は外れたといっても、シーズン61勝をあげたセルティックスはやはり強かったですね。
2024-25シーズンは前年リーグ優勝したメンバーを維持し、新たな補強は行わず開幕をむかえ、最初の20試合で16勝とスタートダッシュに成功。
その後も連敗は2回だけと、キャブスの影にかくれながらも安定感のある戦いをみせました。
ジェイソン・テイタム&ジェイレン・ブラウンのコンビは相変わらず破壊力抜群。
テイタムは平均26.8得点 8.7リバウンド 6.0アシストを記録し、4年連続オールNBA1stチームに選出されました。
ジェイレン・ブラウンは平均22.2得点 5.8リバウンド 4.5アシストを記録し、テイタムとともにオールスターに出場しています。
ただセルティックスの強みはテイタム&ブラウンのオールスターコンビだけではありません。
特にデリック・ホワイトの活躍は特筆すべきものでした。
今シーズンのホワイトは、8年目にして自己最高の平均16.4得点 4.5リバウンドに加え4.8アシストを記録。
パリオリンピックにも出場した名ロールプレイヤーは、最強のペリメーターディフェンダーであり、チームを救うクラッチシューターでもありました。
そしてもう一人、2024-25シーズンのセルティックスを語る上で欠かせないのが、185㎝ 88㎏の小柄な攻撃型ポイントガード、ペイトン・プリチャードです。
セルティックス一筋のプリチャードは、5年目にして初めての平均2桁得点、14.3得点を記録。
80試合中77試合でベンチスタートし、3.8リバウンド 3.5アシスト FG47.2% 3P40.7%と申し分のない活躍をみせ、2024-25シーズンの6thマン・オブ・ザ・イヤーに輝きました。
そのほかにも、ベテランポイントガード、ドリュー・ホリデー、42試合の出場に終わったものの、出れば最強クリスタプス・ポルジンギスなど、役者がそろったセルティックスは、プレーオフでこそ強みを発揮すると思われていましたが・・・。
結果はご存じのとおり、ニューヨーク・ニックスとのカンファレンスセミファイナルで敗れ去ってしまいました。
第4戦でエースのジェイソン・テイタムがアキレス腱を断裂する、どうしようもないバッドエンドでシーズンを終えたセルティックス。
テイタムは2025-26シーズンおそらく全休となるでしょう。
この夏ホリデーとポルジンギスを放出し、ベテランセンターのアル・ホーフォードも退団確実といわれるセルティックスは、テイタムが復帰する2026-27シーズンに向けてチームの再構築を目指しています。
まずは高額契約のベテランを放出し、セカンドエプロンを回避することに全力をそそぎました。
もしかしたら、まだまだシーズン中にも動いてくるかもしれないセルティックス。
2025-26シーズンは、我慢の1年になるでしょう。
3位(予想3位)ニックス
ニューヨーク・ニックス
51勝 31敗 勝率62.2%
最終成績 カンファレンスファイナル敗退
予想が的中しました!
昨年の開幕前に成立したビッグトレードで、ジュリアス・ランドル&ドンテ・ディビンチェンゾらと引き換えに、カール・アンソニー・タウンズをチームに加えたニューヨーク・ニックス。
賛否がわかれたトレードは、ニックスとウルブズ両者Win-Winの良いトレードとなっています。
今のところは。
タウンズは平均24.4得点 12.8リバウンド 3.1アシストを記録し、オールNBA3rdチーム入りを果たしました。
ドラフト1巡目指名権を5つ放出(+ボーヤン・ボグダノビッチ)して獲得したミケル・ブリッジスも、期待どおり82試合すべてに平均37.0分出場。
総出場時間はリーグトップです。
トム・シボドーHCの酷使をものともしませんでした。
昨年の予想の記事でわたくしリトルは、ニックスの不安点として、ブリッジスの不調をあげていました。
プレシーズンマッチでシュートフォームがおかしく、3ポイントシュート成功率が17.3%と壊滅的状態だったのです。
シーズンを終えてみると、3ポイントシュート成功率は35.4%とルーキーシーズンに次ぐ低さとはなりましたが、フィールドゴール成功率は50.0%を記録し、ニックスの勝利に大きく貢献しています。
大きな博打に出た(ドラフト1巡目指名権×5ですからね)ニックスのフロントも、ほっと胸をなでおろしているでしょう。
エースのジェイレン・ブランソンは平均26.0得点 2.9リバウンド 7.3アシストと期待通りの活躍をみせ、オールNBA2ndチームに選出されています。
ブランソンは試合を決めるクラッチタイムで抜群の勝負強さを発揮し、クラッチプレイヤー・オブ・ザ・イヤーに輝きました。
OG・アヌノビー、ジョシュ・ハートら主力選手も期待通りの活躍をみせ、イースタンカンファレンス3位の51勝31敗を記録。
プレーオフではカンファレンスファイナルまで順調に進んだものの、インディアナ・ペイサーズに2勝4敗で敗れ、悲願のNBAファイナル進出とはなりませんでした。
まずまずの成功だったとは思いますが、レギュラーシーズンの51勝は、2位のセルティックス(61勝21敗)に大きく差を空けられた3位です。
大補強に動いたニックスにとっては、成功といえるシーズンではありませんでした。
シーズン終了後には5シーズンにわたって指揮をとり、ドアマット化していたニックスを強豪に復活させたトム・シボドーHCを解任。
レイカーズ、キャブス、キングスなどで指揮をとったマイク・ブラウンを新ヘッドコーチにむかえました。
昨年の予想記事で、ニックスの不安点②としてトム・シボドーHCの主力選手の酷使をあげています。
2024年のプレーオフのように、ジョシュ・ハートをほぼフル出場させるようなことはありませんでしたが、今年のプレーオフでもミケル・ブリッジスとOG・アヌノビーは平均39.2分出場。
ジェイレン・ブランソンも平均37.8分出場させるなど、主力に頼る状態は変わりませんでした。
ただペイサーズとのカンファレンスファイナルでは、ミッチェル・ロビンソンやマイルズ・マクブライド、ランドリー・シャメットらシーズンであまり使われなかったベンチメンバーが日替わりで活躍し「もっとベンチメンバーを使った方がよかったのでは・・・」との声もあがっていましたね。
チーム強化に大きく貢献したトム・シボドーでしたが、優勝を目指すためには、解任もやむを得なかったと思います。
大都市ニューヨークを本拠地とするニックスが優勝争いをすることで、NBA全体がおおいに盛り上がるでしょう。
この夏NBAトップクラスのインスタントスコアラー、ジョーダン・クラークソンやインサイドで身体をはれるガーション・ヤブセレを加えたニックスは、間違いなく優勝候補であるといえるでしょう。
4位(予想6位)ペイサーズ
インディアナ・ペイサーズ
50勝 32敗 勝率61.0%
最終成績 NBAファイナル敗退
昨シーズンプレーオフの主役となったインディアナ・ペイサーズ。
クラッチタイムにおけるタイリース・ハリバートンの奇跡的な活躍は、おおいにNBAを盛り上げました。
前評判は決して高くなかったペイサーズでしたが、ニューヨーク・ニックスとのカンファレンス頂上対決で勝利し、NBAファイナルに進出。
ペイサーズは、68勝を記録した最強チームオクラホマシティ・サンダー相手のNBAファイナルでも、第1戦でハリバートンが劇的なラストショットを決めきり、敵地で大番狂わせを起こしています。
最終第7戦までもつれたNBAファイナルは、ハリバートンがアキレス腱を断裂する悲劇もあり、サンダーの前に敗れてしまいましたが、ペイサーズの快進撃は世界中に衝撃をあたえました。
プレーオフで旋風を巻きおこしたペイサーズですが、レギュラーシーズン序盤は厳しい状況でした。
開幕からの25試合は10勝25敗。
不調のもっとも大きな要因は、司令塔ハリバートンの不調でした。
開幕2試合目で無得点に終わるなど調子の波が激しく、開幕から25試合目までのスタッツは、平均17.5得点 3.4リバウンド 8.4アシスト FG42.0% 3P33.6%。
シュートが決まらず、特に3ポイントシュートはNBAデビューからの4年間通算で40%を超えるハリバートンとは思えない低さでした。
ただ徐々に調子をとりもどしたハリバートンは、その後出場した48試合で平均19.2得点 3.6リバウンド 9.6アシスト FG50.2% 3P41.9%と復調。
ハリバートンの復活とともにペイサーズも勝利をかさね、イースタンカンファレンス第4シードの座をつかんでいます。
2024-25シーズントータルのハリバートンのスタッツは、平均18.6得点 3.5リバウンド 9.2アシスト FG47.3% 3P38.8%で、オールNBA3rdチームに選出されました。
昨シーズン途中にラプターズから加入したパスカル・シアカムは平均20得点超えを記録し、オールスターに出場。
ペイサーズ一筋10年のセンター、マイルズ・ターナーも例年通りの活躍をつづけました。
アンドリュー・ネムハードやアーロン・ネスミス、ベネディクト・マサリンら若手も、やや伸び悩みはみられるものの、良い働きをみせていました。
特筆すべきは、32歳のベテラン6thマン、TJ・マッコネルですね。
185㎝のマッコネルはベンチから出てくると、攻撃型ポイントガードとしてチームに勢いを与えていました。
特にNBAファイナルでのガッツあふれるプレーは、おおいに評価を高めたと思います。
ペイサーズにとって素晴らしいシーズンとなりましたが、2025-26シーズンはきびしいものになるでしょう。
NBAファイナル第7戦でのハリバートンのアキレス腱断裂によって、ペイサーズの未来は大きく変わってしまいました。
おそらくハリバートンが2025-26シーズン全休となる中、10シーズンにわたってチームを支えてきたマイルズ・ターナーがミルウォーキー・バックスに移籍。
グリズリーズから3ポイントシュートの打てるビッグマン、ジェイ・ハフを獲得したとはいえ、インサイドには不安が残ります。
おそらくフロントは、ハリバートンがいない来シーズンは経費をおさえ、復帰する2026-27シーズンに勝負をかけるつもりなのでしょうが・・・。
スモールマーケットであるインディアナでは、仕方がないのかもしれませんね。
名将リック・カーライルの手腕が問われます。
5位(予想5位)バックス
ミルウォーキー・バックス
48勝 34敗 勝率58.5%
最終成績 PO1stラウンド敗退
5位は予想的中2チーム目のバックス。
怪物ヤニス・アデトクンボ擁するミルウォーキー・バックスは、2021年の優勝以降やや勢いを失っていました。
昨シーズンは開幕からの10試合を2勝8敗と大きく負けこす最悪のスタートを切ったものの、徐々に復調し、最終的には48勝を記録。
12月にはNBAカップ(トーナメント)で優勝するなど、ポジティブな要素もありました。
シーズン中にヤニスの相棒を長年つとめたシューター、クリス・ミドルトンらをワシントン・ウィザーズに放出し、カイル・クーズマらを獲得するなど、大きな変化もみせたバックス。
プレーオフでは、3月中旬に右ふくらはぎの血栓症で離脱していたデイミアン・リラードが復帰したものの、第4戦の第1クオーターで左アキレス腱を断裂し、ジ・エンド。
ペイサーズに1勝4敗で敗れ、シーズンを終えました。
シーズン終了後、リラードを解雇する非情な動きをみせたバックス。
センターのブルック・ロペスも放出し、ペイサーズからマイルズ・ターナーを獲得するなど、ヤニスの周囲にタレントをそろえようとしていますが・・・。
2025-26シーズンのバックスは、セルティックス、ペイサーズといったライバルたちがエースのケガで戦力を落とす中、再びタイトルを狙える存在となるのでしょうか?
ドッグ・リバースHCの「カモンガイズ!」が鍵をにぎります(笑)。
6位(予想13位)ピストンズ
デトロイト・ピストンズ
44勝 38敗 勝率53.7%
最終成績 PO1stラウンド敗退
イースタンカンファレンスの大はずしチーム1つ目、デトロイト・ピストンズ。
2023-24シーズン、NBAでもっとも勝てなかったチーム(14勝68敗)が、2024-25シーズンはまさかのプレーオフストレートインを果たしました。
大きく勝ち星をのばすとは思いましたが、ここまでとは・・・。
シーズン開幕前に超大型契約の残るモンティ・ウイリアムズHCを思い切って解任し、キャブスを解任されたばかりのJB・ビッカースタッフをヘッドコーチにむかえたことが、ピストンズの運命を大きく変えます。
シーズン開幕前に補強したベテランのトバイアス・ハリスはチームに落ち着きをもたらし、マリーク・ビーズリーはベンチから平均16.3得点を記録し、6thマンオブ・ザ・イヤーで2位の得票をあつめるなど、新戦力も活躍。
エースのケイド・カニングハムも昨年の夏に結んだ5年2億2400万ドル(約336億円 1㌦=150円)のMAX契約にふさわしい活躍をみせます。
カニングハムは平均26.1得点 6.1リバウンド 9.1アシストを記録し、初めてオールスターに選出されたばかりか、オールNBA3rdチーム入りまではたしました。
カニングハムは現在23歳(9月25日で24歳)。
まだまだこれからの選手です。
ジェイデン・アイビー(23歳)、ジェイレン・デュ―レン(21歳)、アサー・トンプソン(22歳)など、若く才能あふれる選手がそろうピストンズ。
この夏ホークスから得点力の高いキャリス・ルバート、ヒートから3ポイントシューターのダンカン・ロビンソンを獲得し、さらなる高みをめざしています。
昨シーズン大活躍したマリーク・ビーズリーが、NBAの試合を対象とした賭博容疑で捜査を受けているため、プレーできるのかがわからない不安はありますが・・・。
7位(予想7位)マジック
オーランド・マジック
41勝 41敗 勝率50.0%
最終成績 PO1stラウンド敗退
3つ目の予想的中は7位のオーランド・マジック。
昨年わたくしリトルがマジックを7位と低めに予想したのは、記事を書いている途中で、エースのパオロ・バンケロが右腹斜筋断裂で無期限の離脱となったためでした。
そうです、予想記事を出したのは、開幕後だったんです。
離脱するまでのバンケロはすばらしい活躍をみせていました。
5試合に出場し、平均29.0得点 8.8リバウンド 5.6アシスト。
開幕4試合目のペイサーズ戦では、キャリアハイの50得点に加え13リバウンド 9アシスト 2ブロックと、支配的なプレーでマジックの勝利に貢献していました。
バンケロは11月1日から34試合を欠場します。
ただマジックの悪夢はそれだけではありませんでした。
12月7日には、バンケロ離脱後チームを牽引していたフランツ・バグナーまで離脱することが発表されます。
バンケロと同じ右腹斜筋断裂でした。
フランツ・バグナーは1月23日に復帰するまで20試合を欠場。
負の連鎖はそれだけでは終わりません。
フランツが欠場となったあとインサイドを支えていた兄、モリッツ・バグナーまでもが左膝前十字靭帯断裂で、シーズンアウトが確定。
1月3日のトロント・ラプターズ戦では、前年オールディフェンシブ2ndチームに選出された司令塔のジェイレン・サッグスまでもが腰の捻挫で離脱。
その後3月には左膝にある軟骨の除去手術を受け、サッグスまでもがシーズンアウトとなりました。
主力がこれだけ離脱する中、41勝41敗と5分の成績を残すことができたのは、すばらしい結果だったと思います。
スターターが次々と離脱しながらも、チームが大きく崩れなかった最大の要因は、圧倒的なディフェンス力。
2024-25シーズン、平均失点はぶっちぎりリーグ1位の105.5失点でした。
リーグ2位のボストン・セルティックスが平均107.2失点なので、ぶっちぎりの1位です。
チーム全体にディフェンス意識が徹底されているため、大くずれはせず、イースト7位でプレーオフに進みました。
プレーオフではボストン・セルティックスに完敗したものの、未来につながるシーズンになったと思います。
シーズン終了後に、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ、コール・アンソニー、ドラフト1巡目指名権×4つなど、大量のアセットを放出し、グリズリーズからデズモンド・ベインを獲得。
シュート力に優れ、ディフェンス力も高いデズモンド・ベインは、マジックとってピッタリの相性だと思います。
未来のドラフトを捨ててまで、今勝ちにきたマジック。
健康を保つことができれば、2025-26シーズンの台風の目になるかもしれません。
8位(予想10位)ホークス
アトランタ・ホークス
40勝 42敗 勝率48.8%
最終成績 PIトーナメント敗退
エースのトレイ・ヤングとバックコートコンビを組んでいたデジャンテ・マレーを放出してむかえた2024-25シーズン、ホークスは例年どおりの煮えきらない順位で終わりました。
イースト8位でプレーイントーナメントに進んだものの、マジック、ヒートに2連敗し、シーズンを終えています。
厳しい結果に終わりましたが、未来に向けて光もみえたシーズンだったと思います。
エースのトレイ・ヤングは平均24.2得点 11.6アシストと圧倒的な攻撃力でチームを牽引、アシスト王に輝きました。
2023-24シーズンにブレイクしたジェイレン・ジョンソンは左肩を痛め、36試合の出場にとどまりましたが、出場した試合では平均18.9得点 10.0リバウンドと自身のベストシーズンを送っていました。
昨年のNBAドラフト1巡目全体1位で指名したザカリー・リザシェイは、オールラウンダーぶりを発揮。
スタッツ以上に攻守でチームに貢献できることを証明しています。
そしてもっとも驚きだったのが、シーズン前にペリカンズから移籍してきた、ガードのダイソン・ダニエルズ。
前年の平均5.8得点から、14.1得点に攻撃力を大きく伸ばしたダニエルズ。
ただ、ダニエルズが注目されたのは、圧倒的なディフェンス力でした。
平均3.0スティールは、ぶっちぎりのリーグ首位。
最優秀守備選手賞では、エバン・モーブリーに次ぐ2番目の得票をあつめ、NBAオールディフェンシブ1stチーム入りを果たしました。
2024-25シーズン、リーグでもっとも成長した選手に贈られるMIP賞を受賞。
ジェイレン・ジョンソンがケガから復帰すれば、十分上位を狙える選手がそろったといえるでしょう。
この夏、戦力補強に積極的に動いたホークス。
ディフェンス力の高いガード、ニキール・アレキサンダー・ウォーカー、シューターのルーク・ケナード、オールスタービッグマンのクリスタプス・ポルジンギスを加えたホークスは、2025-26シーズンの優勝争いにからんでくるかもしれません。
トレイ・ヤング中心のチームで優勝を目指すことができるのか?
ホークスにとって、そしてヤングにとって、勝負のシーズンが始まります。
9位(予想9位)ブルズ
シカゴ・ブルズ
39勝 43敗 勝率47.6%
最終成績 PIトーナメント敗退
的中4チーム目はシカゴ・ブルズ。
「ザック・ラビーンがケガなくプレーし、ロンゾ・ボールが復帰することができれば、前年(39勝43敗)より強くなる」と予想記事で語っていましたが・・・。
結果は前年とまったく同じ39勝43敗でしたが、ブルズのフロントは予想外の大きな動きをみせました。
1月末の時点で21勝28敗と大きく負けこしていたところで、ブルズはエースのザック・ラビーン放出を決断。
三角トレードでラビーンをスパーズへ送り、シューターのケビン・ハーター、ポイントガードのトレ・ジョーンズ、センターのザック・コリンズを獲得しました。
正直ラビーンの実力を考えると、見返りが少なすぎるとは思いましたが、サラリーの大きいラビーンを引き取ってもらうためには、仕方がなかったのでしょう。
エースを失ったブルズは2月5日のウルブズ戦から6連敗を喫し、チーム解体をすすめるのかと思われましたが、シーズン最後の25試合で17勝をあげ、プレーインに滑りこみました。
ラビーンを放出したことでステップアップしたのが、ジョシュ・ギディーとコビー・ホワイトの若手バックコートコンビ。
特に昨年アレックス・カルーソとのトレードでサンダーからブルズにやってきたギディーは、得点、リバウンド、アシストすべて前年から大きく数字を伸ばし、ブレイクをはたしました。
特に印象に残っているのが、3月27日のロサンゼルス・レイカーズ戦。
この試合25得点 14リバウンド 11アシストのトリプルダブルを記録したギディーは、1点を追うラストプレーでバックコートから3ポイントシュートをヒット!
大逆転勝利の立役者となりました。
ギディーのこのプレーは、NBA公式が選ぶ、2024-25シーズンのベストプレーに選ばれています。
結果的にシーズン前のデマー・デローザン、シーズン中のザック・ラビーンの放出は、チームにポジティブな影響をあたえました。
この夏はロンゾ・ボールを放出し、フォワードのアイザック・オコロを獲得したブルズですが、大きな動きはありません。
しかし私たち日本のNBAファンにとっては、衝撃的なニュースがありましたよね。
河村勇輝選手の2way契約です!
ブルズの一員としてサマーリーグに出場した河村選手は、尻上がりに調子をあげ、2way契約を勝ちとりました。
昨シーズングリズリーズでチームメイトやファンに愛されたように、今シーズンはブルズで持ち味を発揮させてほしいと思います。
今シーズンはスタッツに残る結果も残してほしいですね。
10位(予想8位)ヒート
マイアミ・ヒート
37勝 45敗 勝率45.1%
最終成績 PO1stラウンド敗退
ブルズ同様シーズン中にエース放出にふみ切ったマイアミ・ヒート。
シーズン前半なにかとトラブルを巻きおこし、欠場も増えていたジミー・バトラーをトレード・デッドラインで放出しました。
5チームが絡むトレードで、オールラウンダーのアンドリュー・ウィギンズとカイル・アンダーソン、デイビオン・ミッチェルを獲得します。
エース放出後にチーム状態が上がったブルズとは反対に、ヒートはシーズン最後の25試合で10勝15敗と負けこし、ブルズと入れ替わりイースト10位に終わりました。
ただプレーイントーナメントではブルズとホークスを下し、第8シードでプレーオフに進みます。
プレーオフ1stラウンドでは、キャブスに歴史的な大敗を喫しシーズンを終えたヒート。
昨年の予想記事で「今年もなんだかんだしっかりプレーオフには出てくるんじゃないでしょうか」と書いていましたが、そこは予想どおりでした。
新シーズンに向けて、昨シーズンクリッパーズで大活躍したノーマン・パウエルを獲得したヒート。
ケビン・デュラント獲得の噂もありましたが、大きな動きはみせませんでした。
正直あまりポジティブな要素がない現状ですが、パット・ライリー球団社長がいるかぎり、あなどることができないのが、マイアミ・ヒートというチームです。
11位(予想15位)ラプターズ
トロント・ラプターズ
30勝 52敗 勝率36.6%
最終成績 PI圏外
わたくしリトルが最下位予想としていたトロント・ラプターズ。
予想以上の健闘をみせました。
シーズン序盤は負けまくったものの、1月以降は23勝26敗と勝ち越し、手ごたえをつかんでシーズンを終えています。
正直クーパー・フラッグ狙いのタンクに走ると思ったんですけどねえ。
エースのスコッティ・バーンズは平均19.3得点 7.7リバウンド 5.8アシストとオールランドな活躍をみせたものの、得点、リバウンド、アシストすべて前年よりスタッツを落としてしまいました。
RJ・バレットやイマニュエル・クイックリー、ヤコブ・ポートルなど、主力がケガによる離脱でなかなかそろわないシーズンとなりましたが、若手のグレイディ・ディックの活躍など、未来に通じるポジティブな面もありましたね。
来シーズンに向けて、トレードデッドラインでフロントも大きく動いています。
重度の左足首捻挫で長期離脱していたペリカンズのブランドン・イングラムを獲得。
来シーズンに向けてオールスターフォワードを加えることに成功しました。
主力がシーズンを通してケガなくプレーできれば、プレーオフは狙えるのではないでしょうか?
12位(予想12位)ネッツ
ブルックリン・ネッツ
26勝 56敗 勝率31.7%
最終成績 PI圏外
5つ目の予想的中チーム、ブルックリン・ネッツ。
予想記事で「ベン・シモンズが完全復活できれば、プレーオフ進出する可能性もみえてくると思うのですが・・・」と希望をこめて書きましたが、これは完璧にはずれましたね(笑)。
シモンズはネッツで33試合に出場したのち、2月9日にバイアウトに合意。
ロサンゼルス・クリッパーズに去っていきました。
スター選手がいないネッツですが、前年にブレイクしたキャム・トーマスは平均24.0得点をあげ、スコアラーとして一流であることを証明。
ただ3ポイントシュート成功率が34.9%に終わるなど、エースとするには心もとない面もあり、8月17日時点でまだ契約がまとまっていない状況です。
この夏、優秀な3&Dキャメロン・ジョンソンを放出し、ナゲッツからマイケル・ポーターJr.+2032年のドラフト1巡目指名権を獲得。
ドラフトでは史上最多となる5人を1巡目で指名したものの、正直チーム強化につながったとは思えません。
当初はドラフト指名権を使ってトレードアップすると噂されていたんですが・・・。
ネッツがプレーオフチームに復帰する1番の近道は、2025-26シーズン負け続け、2026年のドラフトに運命をたくすことかもしれません。
13位(予想4位)76ers
フィラデルフィア・76ers
24勝 58敗 勝率29.3%
最終成績 PI圏外
2024-25シーズン最大の逆サプライズチームとなったフィラデルフィア・76ers。
昨シーズンの予想記事では「正直上位3チーム(セルティックス、キャブス、ニックス)と健康体を維持した場合の76ers、奇跡的に衰えがみられなかった時のバックスくらいしか優勝する姿は想像できません」と記していました。
つまり優勝を期待できるチームの一つとして、76ersをあげていたのです。
2023年のシーズンMVPを受賞したジョエル・エンビードに加え、クリッパーズからポール・ジョージを獲得し、タイリース・マキシーとのオールスタートリオを結成した76ers。
そのほかにもヒートからケイレブ・マーティン、ブルズからアンドレ・ドラモンド、パリオリンピックでフランス代表として活躍したガーション・ヤブセレなど、エンビードの全盛期に優勝をはたすべく、積極的な補強を行い、開幕をむかえました。
ヘッドコーチは2019年にトロント・ラプターズを優勝に導いた名将ニック・ナース。
期待せずにはいられないチームでした。
雑誌ダンクシュートがシーズン開幕前に発行する「2024-25シーズン NBAコンプリートガイド」では、76ersの評価はセルティックスの「S」に次ぐ「A+」となっていますから(ニックスも「A+」)。
昨シーズン開幕前に「76ersはプレーオフにも出られないよ」と言っても、誰も信じなかったでしょうね。
結局2024-25シーズンのサラリーが5142万ドル(約77億1300万円 1㌦=150円)のジョエル・エンビードはわずか19試合、4921万ドル(約73億8150万円 )のポール・ジョージは41試合の出場に終わります。
24歳と若いタイリース・マキシーまで52試合の出場にとどまるなど、シーズンを通して主力がそろわず。
シーズン序盤に、ドラフト全体16位で指名したルーキーのジャレッド・マケインが7試合連続20得点以上(うち2試合30得点以上)を記録するなど、活躍をみせたものの、12月に左膝の半月板を断裂し、わずか23試合でシーズンを終えてしまいました。
結局シーズンを通して主力がそろわなかった76ersは、とにかく負け続け、誰も予想しなかったイースタンカンファレンス13位でシーズンを終えています。
最悪のシーズンとなった76ersでしたが、この夏NBAドラフト1巡目全体3位で196㎝のシューティングガード、VJ・エッジコムを指名。
昨シーズン評価を高めたガーション・ヤブセレはニックスへと去っていったものの、もし選手たちが健康でさえあれば、十分戦える戦力は維持しています。
ただエンビードはまだフロアでの練習もできていないようですし、35歳になったポール・ジョージもどこまで復活できるのか・・・。
タイリース・マキシー、ジャレッド・マケイン、そしてVJ・エッジコム、3人の能力が高く若いガードをどう使いこなしていくのか・・・。
正直76ersの未来には、昨シーズン一気に暗雲が広がりました。
もしかすると、トレードデッドラインまでに、大きな動きをみせてくるのかもしれません。
14位(予想11位)ホーネッツ
シャーロット・ホーネッツ
19勝 63敗 勝率23.2%
最終成績 PI圏外
2023-24シーズン21勝61敗でイースタンカンファレンス13位だったホーネッツですが、2024-25シーズンはラメロ・ボールが健康体であれば、チームは「あと一歩でプレーインだったのに」というところまで行けるのではと考えていました。
ラメロ・ボールの得点力アップ、2年目のブランドン・ミラーの成長、マイルズ・ブリッジズの安定感、ドラフト全体6位指名したビッグマン、テイジャン・サローンへの期待など、開幕前の期待はそこそこあったのですが・・・。
ふたをあけてみたら前年を下回る19勝 63敗で終わってしまいました。
エースのラメロ・ボールはシーズン序盤に大活躍をみせ、11月までの18試合で平均31.1得点 5.4リバウンド 6.9アシストを記録。
いよいよラメロが本領をはっきするのかと思ったとたん、ふくらはぎの肉離れで11月末から7試合を欠場します。
その後も度々欠場をくりかえすと、3月28日、右足首の関節鏡手術と右手首の手術を受けるためシーズンを全休することを発表。
結局47試合の出場にとどまりました。
2年目で飛躍が期待されたブランドン・ミラーも1月16日のユタ・ジャズ戦で右手首を負傷し、手術を受けたため、わずか27試合の出場に終わっています。
グラント・ウイリアムズやトレイ・マンも11月にケガでシーズン終了するなど、呪われた1年となってしまいました。
期待を集めたルーキーのサローンは60試合に出場したものの5.9得点 4.7リバウンドと厳しい結果に終わっています。
2025-26シーズンへの明るいニュースは、今年のドラフト1巡目全体4位で指名したコン・カニップルの存在ですね。
サマーリーグのトーナメントでは、カニップルの活躍もあり、優勝をはたしました。
はたしてホーネッツのフロントは、まだラメロ・ボール中心のチーム造りを進めるのか、それとも新しいチーム造りに動くのか・・・。
ホーネッツにとって選択をせまられる新シーズンとなるのかもしれません。
15位(予想14位)ウィザーズ
ワシントン・ウィザーズ
18勝 64敗 勝率22.0%
最終成績 PI圏外
大方予想どおりだったワシントン・ウィザーズ。
同一シーズンで2度16連敗を喫するなど、盛大に負けまくりました。
今のウィザーズをみていて思うのは「塁くんレイカーズに移籍できて、本当によかったなあ」ですね。
NBAドラフト1巡目全体2位で指名したアレックス・サーはポテンシャルを感じさせたものの、213㎝のビッグマンながらフィールドゴール成功率39.4% 3ポイントシュート成功率30.8%と、シュート精度に課題を残しています。
NBA2年目で20歳(7月26日で21歳)のビラル・クリバリーは活きのいいプレーをみせ、平均得点を2桁(12.3得点)に乗せるなど、ウィザーズにとって数少ないポジティブな要素となりました。
前年ウィザーズに加入し、おおいに期待を裏切ったジョーダン・プールは、シュートタッチをとりもどし平均20.5得点を記録したものの、もう一人のエース、カイル・クーズマは絶不調。
クーズマはシーズン前半の32試合で平均15.2得点と、前年の22.2得点から大きく数字を落としてしまいました。
フィールドゴール成功率は43.6%と自己ワースト、3ポイントシュート成功率も30.7%と低く、たまりかねたフロントは、トレードデッドラインでクーズマらをミルウォーキー・バックスに送り、ベテランシューターのクリス・ミドルトンと若手のAJ・ミッチェルを獲得します。
強豪バックスを長年支えた元オールスターのミドルトンですが、33歳(今年の8月12日で34歳)になった現在、ケガがちで衰えもみえ、多くを期待することはできません。
実際ウィザーズに移籍後も出場は14試合、欠場は17試合。
ウィザーズで出場した14試合では平均10.7得点と、ミドルトンにとってはルーキーシーズンに次ぐ低さでした。
正直浮上してくる要因がみつからないウィザーズですが、この夏思いきった動きをしてきました。
エース格だったジョーダン・プールとサディーク・ベイをペリカンズに送り、シューターのCJ・マッカラムとケリー・オリニクを獲得したのです(オリニクはその後トレードでスパーズへ)。
高額な2年契約が残っていたプールを放出し、高額だが1年しか契約が残っていないマッカラムを獲得したことで、財政的に余裕が生まれ、チーム再建をしやすくなったウィザーズ。
元選手会長のマッカラムが、有望な若手たちの模範となることができれば、明るい未来が待っているかもしれませんが・・・。
ドラフトでは1巡目6位で点取り屋のトレイ・ジョンソンを獲得。
将来有望な若手とベテランが噛み合えば、もしかしたら八村塁選手が在籍していた2021年以来のプレーオフ出場もあるのかもしれませんが、どうでしょう?
まとめ
昨年の開幕直後に順位予想の記事を書いていたのですが、ウエスタンカンファレンス、イースタンカンファレンス、2回にわけて、予想の答え合わせをしてきました。
今回のイースタンカンファレンスについては、おおかた予想が当たっていましたが、ピストンズのジャンプアップと76ersがワースト3のチームになることは、さすがに想像できませんでしたね。
まあ、予想外のことがおきるのが、NBAの面白いところです。
全チームの振り返りを行ったため、かなり文字数が多くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
2025-26シーズンも、思うぞんぶんNBAを楽しみましょう!
