いよいよ2025-26シーズンの開幕がせまってきました。
10月に入ると、NBAファンの方なら誰もが考えるであろう順位予想。
わたくしリトルも30年以上毎年なんとなーく順位予想をおこなってきました。
昨年初めてブログ記事にしたのですが、イーストは15チーム中5チームが順位的中と、まずまず結果をだしたといってよいでしょう。
まあウエストに比べると、強い弱いがはっきりしていますからねえ。
なんてことはないのですが、当たるとうれしい順位予想。
今年も気合をいれて予想していきたいと思います。
それでは、レッツラゴー!
2025-26順位予想 イースト編
まずは36年間(新シーズンが始まれば37年間)NBAを観つづけてきたわたくしリトルの、2025-26シーズンイースタンカンファレンス順位予想をまとめてみましょう。
2025-26リトル順位予想(イースト)
1(3)ニューヨーク・ニックス
2(1)クリーブランド・キャバリアーズ
3(8)アトランタ・ホークス
4(7)オーランド・マジック
5(6)デトロイト・ピストンズ
6(5)ミルウォーキー・バックス
7(11)トロント・ラプターズ
8(13)フィラデルフィア・76ers
9(4)インディアナ・ペイサーズ
10(10)マイアミ・ヒート
11(2)ボストン・セルティックス
12(14)シャーロット・ホーネッツ
13(9)シカゴ・ブルズ
14(15)ワシントン・ウィザーズ
15(12)ブルックリン・ネッツ
※ ( )内は昨シーズンの最終順位
さあいかがでしょうか?
NBA観戦歴37年目に突入するわたくしリトルの2025-26シーズン順位予想。
毎年順位予想をしている時が、ある意味一番ワクワクする時間なのかもしれません。
旅行に行く前の日みたいな・・・。
自分の願望も入れつつ、現在の戦力、チーム状況を考えて予想をしてみました。
それでは1チームづつ、今シーズンの展望を語っていきたいと思います。
予想1位 ニューヨーク・ニックス
ニューヨーク・ニックス
昨季 51勝 31敗(イースト3位)
主な新加入選手
ジョーダン・クラークソン
ガーション・ヤブセレ
マルコム・ブログドン
主な退団選手
ー
昨シーズン開幕前に大胆なトレードでカール・アンソニー・タウンズとミケル・ブリッジスを獲得。
未来の指名権を放出し、〝今″優勝することにフォーカスしたニューヨーク・ニックス。
イースタン・カンファレンス第3シードでプレーオフに挑み、カンファレンスファイナルまで進んだものの、タイリース・ハリバートンの奇跡のショットで勢いを失い、惜しくも敗れてしまいました。
シーズン終了後ニックスのフロントは思いきった改革を行います。
7シーズンプレーオフから遠ざかっていたニックスを強豪チームへ復活させた、トム・シボドーHCを解雇し、2度の最優秀ヘッドコーチ賞受賞経験のあるマイク・ブラウンを新ヘッドコーチにむかえました。
結果は残すものの「酷シボドー」と呼ばれるほど、主力選手を酷使することで有名だったトム・シボドー。
毎年プレーオフの最後は、主力の息切れとケガで終焉というパターンが続いていました。
マイク・ブラウンHCになったことで、より柔軟な選手起用が行われ、戦力の幅が広がるのではないでしょうか。
「戦力の幅」という意味では、新加入の3選手が大きく貢献してくれるでしょう。
現代の攻撃的6thマンの代名詞、ジョーダン・クラークソンと、昨季ケガ人だらけの76ersで奮闘したパワーフォワード、ガーション・ヤブセレ、そして健康体でさえあれば強力な攻撃力を発揮するマルコム・ブログドンです。
クラークソンはかつてのジャマール・クロフォードやルー・ウイリアムズのように、ベンチから出てきて短時間で得点を積み上げるインスタントスコアラー。
流れに関係なく、自らのテクニックで簡単に得点を奪ってしまいます。
昨シーズンNBAに戻ってきたヤブセレは、203㎝ 117㎏の肉体を武器に、インサイドで強さを発揮するでしょう。
そしてブログドンは健康でさえあれば、楽々と2桁得点をあげるポイントガードです。
ジェイレン・ブランソン、カール・アンソニー・タウンズ、ミケル・ブリッジス、OG・アヌノビー、ジョシュ・ハート、ミッチェル・ロビンソンら主力は変わらず、強力なベンチプレイヤーを加えたニックス。
ライバルのボストン・セルティックスやインディアナ・ペイサーズがエースのケガで、今シーズンは弱体化するとみられる中、ニックスがイースタンカンファレンスを制覇する可能性は高いと思います。
※現地時間10月15日、マルコム・ブログドンが突然現役引退を発表しました。うそでしょー!
予想2位 クリーブランド・キャバリアーズ
クリーブランド・キャバリアーズ
昨季 64勝 18敗(イースト1位)
主な新加入選手
ロンゾ・ボール
ラリー・ナンスJr.
主な退団選手
タイ・ジェローム
アイザック・オコロ
昨シーズン歴史的なシーズンを送ったクリーブランド・キャバリアーズ。
新ヘッドコーチのケニー・アトキンソンの元、リーグ最強のオフェンスを武器に64勝18敗、オクラホマシティ・サンダーに次ぐリーグ2位の勝率を記録しました。
シーズン終了後には控えシューティングガードのサム・メリルと4年3800万ドル(約55億1千万円 1㌦=145円)で再契約。
昨シーズンキャブスの躍進に大きく貢献した6thマン、タイ・ジェロームと、控えスモールフォワードのアイザック・オコロを放出し、ポイントガードのロンゾ・ボールと203cmながらインサイドで強さを発揮するパワーフォワード、ラリー・ナンスJr.を獲得しています。
正直サム・メリルよりタイ・ジェロームとの契約を優先した方がよかったのでは・・・と思うのですが・・・。
ドノバン・ミッチェル、ダリアス・ガーランド、エバン・モーブリー、ジャレット・アレンと4人のオールスターを揃えるキャブスは、チームサラリーがセカンドエプロンに達していることもあり、契約の取捨選択が必要でした。
キャブスが選んだのは、シューターのメリル。
昨シーズン平均19.9分の出場で12.5得点をあげ、FG51.6%、3P43.9%、FT87.2%のシュート成功率を記録し、6thマン・オブ・ザ・イヤー投票で3位だったタイ・ジェロームを放出したのです。
確かにメリルはすぐれたシューターですが、昨シーズンのスタッツをみると、ジェロームとほぼ同じ平均19.7分出場し、7.2得点。
FG40.6% 3P37.2% FT96.6%と、フリースロー以外はジェロームに劣っています。
メリルはディフェンスも持ち味の一つですが、やはりジェロームの爆発力を優先してほしかった気はします。
新しく加入した選手ラリー・ナンスJr.は父親譲りのジャンプ力を武器に、203cmながらゴール下で攻守に貢献してくれるパワーフォワードですが、昨シーズンはケガで24試合の出場にとどまりました。
もう一人のロンゾ・ボールはみなさんおなじみのケガに苦しんできた元スター候補のポイントガード。
2シーズンを全休した後、昨シーズン復活、35試合に出場し平均7.6得点 3.4リバウンド 3.3アシストとオールラウンドな活躍をみせています。
正直二人ともケガが心配です。
ラリー・ナンスJr.は右大腿骨の非転移型骨折で離脱していたため、持ち味のジャンプ力への影響が心配されます。
ロンゾ・ボールは左膝半月板損傷のケガが長引き、2年半にわたってコートから離れていました。
ケガのによる離脱のリスクも高いことを考えると、キャブスは昨シーズンよりも厳しい戦いになるのではないでしょうか?
昨シーズン64勝をあげたチームがスターターの変更なく、ヘッドコーチの戦術がより浸透する2年目に挑むのですから、より強力になることも考えられますが、起爆剤タイ・ジェロームが去ったことにより、勢いを失う可能性は十分あると思います。
たしかにプレーオフでは不調におちいり評価を下げたジェロームですが、キャブスには必要だったんじゃないですかねえ。
予想3位 アトランタ・ホークス
アトランタ・ホークス
昨季 40勝 42敗(イースト8位)
主な新加入選手
クリスタプス・ポルジンギス
ニキール・アレキサンダー・ウォーカー
ルーク・ケナード
主な退団選手
キャリス・ルバート
ラリー・ナンスJr.
テレンス・マン
ジョージ・ニアン
クリント・カペラ
昨シーズンはエースのトレイ・ヤングがアシスト王を獲得、ペリカンズから移籍してきたダイソン・ダニエルズが覚醒するなど明るい話題もあったものの5年連続のプレーイントーナメント出場と、チームとしては結果が残せず。
8位で進んだプレーインではマジックとヒートに2連敗してシーズンを終えました。
23歳のパワーフォワード、ジェイレン・ジョンソンが36試合の出場にとどまったことを考えると、イースト8位という順位も仕方なかったかもしれません。
シーズン終了後、ホークスのフロントは大胆な動きをみせました。
ジョージ・ニアン+テレンス・マンとのトレードでオールスタービッグマンのクリスタプス・ポルジンギスを獲得。
その後もペリメーターディフェンダーとして評価の高いニキール・アレキサンダー・ウォーカー、NBAトップクラスの3ポイントシューター、ルーク・ケナードと契約し、チーム力のアップに成功しています。
オールスターのトレイ・ヤング、昨年大ブレイクしたリーグ最強ペリメーターディフェンダーのダイソン・ダニエルズ、昨年のドラフト1位ザカリー・リザシェイ、リーグトップクラスの身体能力の高さをもつジェイレン・ジョンソン、そして元オールスターのクリスタプス・ポルジンギス。
健康体であれば、超強力なスターティングファイブです。
健康体であれば・・・。
そして通算3ポイントシュート成功率が現在NBA歴代3位のルーク・ケナード、ダニエルズと並びトップクラスのペリメーターディフェンダー、ニキール・アレキサンダー・ウォーカー、得点力が高くリムプロテクターとしても優秀なセンター、オニエカ・オコングなど、ベンチにもタレントがそろっています。
主力に20代前半の若手が多いため、まだまだこれからのチームですが、今シーズン一気にブレイクする可能性は高いのではないでしょうか?
ホークスにとっては、トレイ・ヤングを中心にチーム作りを行っていくのか、見極めるシーズンとなります。
同じ2018年のドラフト組であるSGA、ドンチッチ、JJJらがこの夏巨額の延長契約をむすぶ中、ホークスはまだヤングにオファーすらしていない状況です。
今シーズン、もしトレイ・ヤング中心では勝てないと判断すれば、ホークスのフロントはヤングのトレードに動くでしょう。
個人的にはヤングに頑張ってほしいのですが、はたしてどうなるのか?
ホークスについては、別の記事にまとめていますので、そちらもご覧ください。
予想4位 オーランド・マジック
オーランド・マジック
昨季 41勝 41敗(イースト7位)
主な新加入選手
デズモンド・ベイン
タイアス・ジョーンズ
主な退団選手
ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ
コール・アンソニー
ギャリ―・ハリス
昨シーズン呪われたように主力が次々とケガで離脱し、41勝41敗に終わったオーランド・マジック。
プレーインでホークスに勝利しプレーオフに進んだものの、ボストン・セルティックスに1勝4敗で敗れシーズンを終えました。
散々なシーズンでしたが、平均失点はリーグ1位とディフェンス力が本物であることを証明しています。
問題はシュート力。
とにかくシュートが入らない。
チームの3ポイントシュート成功率は31.8%とぶっちぎりの最下位。
プレーオフでの3ポイントシュート成功率は26.3%と目も当てられない状況でした。
シーズン終了後、マジックは弱点を補うため、メンフィス・グリズリーズとのトレードでリーグトップクラスのシューター、デズモンド・ベインを獲得。
ベイン獲得のために、マジックはコール・アンソニー、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ、ドラフト1巡目指名権×4、1巡目スワップ権×2を出したことに驚きが広がりました。
シュート力だけでなくディフェンス力も兼ね備えるベインを獲得したことで、間違いなくシュート力はあがり、カチカチのディフェンスを維持することもできるでしょう。
コール・アンソニーに代わるバックアップポイントガードとしてタイアス・ジョーンズを獲得したことも、よい動きだったと思います。
サンズでは期待に応えることができなかったジョーンズですが、バックアップとしては十分な実績をもつ司令塔です。
未来の指名権と引き換えに、〝今″勝ちに来たマジック。
ただなんとなくまだ負のオーラが抜けていない気がするんですよねー。
カチカチディフェンスにベインのシュート力が加わるため、一気に飛躍する可能性も高いんですが・・・。
NBAユーチューバーのニコラス武氏は、イースタンカンファレンス1位にマジックを予想していましたが、わたくしリトルは4位とさせていただきます。
予想5位 デトロイト・ピストンズ
デトロイト・ピストンズ
昨季 44勝 38敗(イースト6位)
主な新加入選手
キャリス・ルバート
ダンカン・ロビンソン
主な退団選手
ティム・ハーダウェイJr.
シモーネ・フォンテッキオ
デニス・シュル―ダ―
昨シーズン前年から30勝を上積みし、ついにリーグ最弱チームから脱却したデトロイト・ピストンズ。
エースのケイド・カニングハムを中心に強力な若手が躍動、ベテランのトバイアス・ハリスやデニス・シュル―ダ―らが落ち着きをあたえ、6年ぶりのプレーオフ進出を果たしました。
プレーオフでもニックスを追いつめる戦いをみせ、評価を上げたピストンズでしたが、シーズン終了後に激震が走ります。
ピストンズの躍進に大きく貢献した3ポイントシューター、マリーク・ビーズリーが違法賭博の容疑で捜査対象となったのです。
結果的には疑いが晴れたビーズリーですが、ピストンズはビーズリーの代役として、ヒートからダンカン・ロビンソンを獲得。
ビーズリーはチームを去ることになりました。
昨シーズンリーグ2位、歴代でも8位となる319本の3ポイントシュートを41.6%の高確率で沈めたビーズリーが抜けた穴を埋めることは簡単ではありません。
それでも昨シーズン怪我で30試合の出場におわったジェイデン・アイビーや、59試合の出場にとどまった若手有望株のアサー・トンプソンが成長すれば、ピストンズはまだまだ強くなると思います。
なんといってもエースのケイド・カニングハムは、まだ24歳になったばかり。
昨シーズン平均26.1得点 6.1リバウンド 9.1アシストを残したケイドが今シーズンどこまで成長するのか。
ケイドがMVP争いに絡んでくるようになれば、ピストンズのさらなる躍進もあるかと思うのですが・・・。
予想6位 ミルウォーキー・バックス
ミルウォーキー・バックス
昨季 48勝 34敗(イースト5位)
主な新加入選手
マイルズ・ターナー
コール・アンソニー
ギャリー・ハリス
主な退団選手
デイミアン・リラード
ブルック・ロペス
パット・カナトン
昨シーズン、ヤニス・アデトクンボとデイミアン・リラードの2大エースを擁しながら48勝34敗に終わったミルウォーキー・バックス。
プレーオフではリラードがアキレス腱を断裂したこともあり、ペイサーズに1勝4敗で一蹴され、シーズンを終えました。
シーズン終了後にバックスのフロントはリラードの解雇を決定。
リラードとの残り2年1億1300万ドルの契約を、2030年まで5年分割で支払っていくことで合意しています。
この非情な判断には驚きました。
結果的にリラードは古巣のブレイザーズと契約したため、まるくおさまった感じとなりましたが・・・。
その他では7シーズンにわたってバックスのスターティングセンターをつとめたブルック・ロペスがFAで去り、代わりにペイサーズからマイルズ・ターナーを獲得しています。
ロペスと同じくストレッチ5としての能力が高いターナーですが、バックスの強化につながったといえるのかは微妙です。
ヤニスがいるかぎりプレーオフを逃すことはないとは思いますが、選手層のうすさはいかんともしがたいでしょう。
「シーズン中にヤニスのトレードが行われる」という噂も飛びかっている状況のバックス。
もしヤニスがチームを去ることになれば、一気に再建モードに突入すると思われますが、はたして・・・。
予想7位 トロント・ラプターズ
トロント・ラプターズ
昨季 30勝 52敗(イースト11位)
主な新加入選手
コリン・マレー・ボイルズ
サンドロ・マムケラシュビリ
主な退団選手
クリス・ブーシェイ
今回の順位予想で、もっとも思いきった予想かもしれないトロント・ラプターズ。
正直ほかの記事をみても、ラプターズをプレーオフ圏内に予想しているものは少ないですね。
ただわたくしリトルは、ラプターズのメンバーがケガなくプレーできれば、躍進も十分ありえると思います。
昨シーズンは主力にケガが頻発し、30勝52敗でイースト11位におわり、プレーイントーナメントに進むこともできなかったラプターズ。
トレードデッドラインの現地時間2月6日には、ニューオーリンズ・ペリカンズでザイオンとWエースを務めていたブランドン・イングラムを獲得しました。
足首を負傷し、シーズン18試合しか出場できていなかったイングラムと、すぐに3年1億2000万ドル(約184億円 1㌦=153円)の契約を結び、期待の大きさを表しています。
結局昨シーズンのイングラムは、ラプターズでは1試合も出場できず、2025-26シーズンに備えました。
このオフラプターズ一筋7シーズンを過ごしたクリス・ブーシェイをFAで失ったラプターズは、ドラフト1巡目全体9位で201㎝ 111㎏のパワーフォワード、コリン・マレー・ボイルズを獲得。
ドレイモンド・グリーンタイプといわれるボイルズがディフェンスとつなぎ役をこなすことができれば、ラプターズの躍進も現実的になるかもしれません。
今シーズン、ラプターズの予想スターティング5は、PG:イマニュエル・クイックリー、SG:RJ・バレット、SF:ブランドン・イングラム、PF:スコッティ・バーンズ、C:ヤコブ・パートル。
なかなかの豪華メンバーです。
これに昨シーズンプチブレイクしたグレイディ・ディックや新人コリン・マレー・ボイルズがはまれば、イースタンカンファレンスであればプレーイン圏内に進んでも不思議ではないと思うのですが、いかがでしょうか?
健康状態によっては、タンクに走る可能性もあるラプターズではありますが、今シーズンの躍進に期待します!
予想8位 フィラデルフィア・76ers
フィラデルフィア・76ers
昨季 24勝 58敗(イースト13位)
主な新加入選手
VJ・エッジコム
トレンドン・ワトフォード
主な退団選手
ガーション・ヤブセレ
今回予想が最も難しいのが、このフィラデルフィア・76ersであることは間違いありません。
全員が健康体であれば、リーグ屈指のタレントがそろう76ersは50勝以上をあげることは現実的となるでしょうが、昨シーズンのように主力がプレーできなければ、2年連続でプレーオフを逃すことも十分考えられます。
2024-25シーズンの開幕前、76ersは大きく戦力強化に動きました。
ジョエル・エンビードを中心に優勝を目指すため、クリッパーズからオールスターフォワードのポール・ジョージを獲得。
その他にもケイレブ・マーティン、アンドレ・ドラモンド、レジー・ジャクソン、ガーション・ヤブセレらを獲得し、ドラフトでは1巡目全体16位でジャレッド・マケインを指名。
イースタンカンファレンストップクラスのパワーハウスを作り上げました。
しかしシーズン開幕からエンビードの欠場は続き、最初の10試合で8敗を喫するなど、ファンの期待をおおきく裏切ります。
その後も主力のエンビード(19試合出場)ポール・ジョージ(41試合出場)タイリース・マキシー(52試合出場)らの離脱が続き、76ersは低迷から抜け出すことができませんでした。
出場できない主力に代わって、チームを牽引していたルーキーのジャレッド・マケインは月間最優秀新人賞を受賞するなど、ブレイクを予感させる活躍をみせていましたが、12月に左膝半月板断裂の大ケガを負い、シーズンアウト。
76ersにとって2024-25シーズンは呪われたシーズンとなってしまいました。
この夏76ersのフロントは大きな動きはみせず、ドラフト1巡目全体3位でVJ・エッジコムを指名したのがもっとも大きな動きでした。
インサイドで奮闘したガーション・ヤブセレはニックスに去っていきましたが、主力が怪我無くプレーできれば、76ersの戦力が大きくアップすることは間違いないでしょう。
とにかくジョエル・エンビードとポール・ジョージがプレーすることができれば、76ersは優勝をめざすこともできるチームだと思います。
ただ今年も主力がプレーすることができなければ、一気にチーム解体に動く可能性も高いですね。
フィラデルフィアにとって勝負の1年が始まります。
予想9位 インディアナ・ペイサーズ
インディアナ・ペイサーズ
昨季 50勝 32敗(イースト4位)
主な新加入選手
ジェームズ・ワイズマン
ジェイ・ハフ
主な退団選手
マイルズ・ターナー
トーマス・ブライアント
昨シーズン数々のミラクルを起こし、NBAファイナルで最強オクラホマシティ・サンダーをあと1歩まで追いつめたインディアナ・ペイサーズ。
そのNBAファイナル第7戦で、奇跡の快進撃の立役者である司令塔、タイリース・ハリバートンがアキレス腱を断裂し、ペイサーズは悲劇的なシーズンエンドをむかえてしまいました。
2025-26シーズン、おそらくハリバートンは全休となるでしょう。
このオフにFAとなったチームリーダーのマイルズ・ターナーには、十分な契約をオファーせず、ミルウォーキー・バックスに奪われてしまいました。
貴重な3&Dセンターであり、リムプロテクト能力に長けたターナーを失ったことは、ペイサーズにとって、そしてペイサーズファンにとって大きな衝撃でしたね。
代わりに加わったビッグマンが、NBAでの実績がまだ十分ではないジェイ・ハフとジェームズ・ワイズマンであることも、ペイサーズの戦力ダウンの要因となるでしょう。
エースのタイリース・ハリバートンが全休するであろう2025-26シーズン、ペイサーズは中途半端に勝利するよりも、若手を試して戦力の底上げをはかるシーズンと割り切った方が、将来的に良い結果につながると思うのですが、いかがでしょうか?
名将リック・カーライルHCの戦略に、注目が集まります。
予想10位 マイアミ・ヒート
マイアミ・ヒート
昨季 37勝 45敗(イースト10位)
主な新加入選手
ノーマン・パウエル
シモーネ・フォンテッキオ
カスパラス・ヤクチョニス
主な退団選手
ダンカン・ロビンソン
ケビン・ラブ
カイル・アンダーソン
昨シーズン途中にジミー・バトラーをついに放出し、タイラー・ヒーロー、バム・アデバヨの2人を中心にしたチームづくりを進めたマイアミ・ヒート。
イースト10位に終わったものの、次期バスケ男子アメリカ代表のヘッドコーチ就任も決まった、名将エリック・スポールストラHCのもとプレーイントーナメントでシカゴ・ブルズ、アトランタ・ホークスを倒し、プレーオフに進出しました。
ただプレーオフ1stラウンドではクリーブランド・キャバリアーズに歴史的な大差で4連敗するなど戦力不足を露呈し、シーズンを終えています。
シーズン終了後、ヒート一筋で7シーズンプレーしたシューターのダンカン・ロビンソンと、大ベテランケビン・ラブらを放出。
クリッパーズで昨年大ブレークしたベテラン、ノーマン・パウエルとシューターのシモーネ・フォンテッキオを獲得しています。
ドラフト1巡目全体20位で指名したポイントガード、カスパラス・ヤクチョニスもショットクリエイターとして評価の高い198㎝の大型ポイントガード。
新戦力が活躍することができれば、昨シーズンから勝利を上積みすることも可能でしょう。
エースと言われているタイラー・ヒーローは現地時間9月19日に左足首の手術を受けたため、開幕後しばらくはプレーできない見込みで、ヒートは厳しい戦いが予想されていますね。
ただそれでもプレーインを逃すことはないのではないでしょうか?
予想11位 ボストン・セルティックス
ボストン・セルティックス
昨季 61勝 21敗(イースト2位)
主な新加入選手
アンファニー・サイモンズ
クリス・ブーシェイ
主な退団選手
クリスタプス・ポルジンギス
ドリュー・ホリデー
ルーク・コーネット
アル・ホーフォード
昨シーズンはサンダーとキャブスの躍進の影にかくれたものの、しっかり61勝を記録したボストン・セルティックス。
NBA2連覇をめざしプレーオフに進んだものの、カンファレンスセミファイナル第4戦でエースのジェイソン・テイタムがアキレス腱を断裂し、ニックスの前に敗れ去りました。
ジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンのコンビを中心に、NBA屈指の強豪チームとなり、2024年NBAチャンピオンにたどりついたセルティックスでしたが、テイタムのアキレス腱断裂により大きな方向転換を余儀なくされます。
シーズン終了後にはスターターから、司令塔のドリュー・ホリデーとセンターのクリスタプス・ポルジンギスを放出し、サラリー削減をはかりました。
その後も優勝をささえたセンターのアル・ホーフォード、貴重なバックアップセンターのルーク・コーネットを次々と放出。
若手ガードのアンファニー・サイモンズや、ビッグマンのクリス・ブーシェイを加えたものの、戦力ダウンは明らかです。
テイタム自身は今シーズン中の復帰を望んでいるとの報道もありましたが、正直今シーズンは中途半端に勝つよりも、再建にふりきった方がいいと思うのですが・・・。
名将ジョー・マズーラHCの元、ジェイレン・ブラウンがステップアップし、予想以上に強さをキープする可能性もありますが、正直難しいでしょう。
セルティックスのGMはあのブラッド・スティーブンス。
ジェイソン・テイタムが完全復帰する来シーズンに再び優勝争いができるよう、策を用意しているのではないでしょうか。
予想12位 シャーロット・ホーネッツ
シャーロット・ホーネッツ
昨季 19勝 63敗(イースト14位)
主な新加入選手
コリン・セクストン
スペンサー・ディンウィディー
メイソン・プラムリー
主な退団選手
マーク・ウイリアムズ
ユスフ・ヌルキッチ
セス・カリー
9年連続プレーオフ不出場となった昨シーズンのシャーロット・ホーネッツ。
シーズン開幕直後はラメロ・ボールが大活躍したものの、セルフィッシュなプレースタイルは相変わらず。
右足首の状態が悪化し、3月に出術を行ったため47試合の出場に終わりました。
2年目のフォワード、ブランドン・ミラーも27試合の出場に終わり、わずか19勝しかあげることができませんでした。
シーズン終了後にはセンターのマーク・ウイリアムズとユスフ・ヌルキッチ、2人のビッグマンを放出。
ハンドラーのコリン・セクストンとスペンサー・ディンウィディーを獲得し、バックコートの充実をはかりました。
そしてドラフト1巡目全体4位でバスケットIQの高いコン・カニップルを獲得。
カニップルはサマーリーグでMVPに輝くなど、才能の片りんをみせています。
センターがメイソン・プラムリーとムサ・ディアバテというのは心もとないですが、ラメロ、ミラー、ブリッジズ、カニップルがそろうスターターは意外と強力です。
今後につながるシーズンになることを期待しましょう。
※現地時間10月16日、ホーネッツはスペンサー・ディンウィディ―を解雇しました。これまたビックリ!
予想13位 シカゴ・ブルズ
シカゴ・ブルズ
昨季 39勝 43敗(イースト9位)
主な新加入選手
アイザック・オコロ
河村 勇輝
ノア・エッセンゲ
主な退団選手
ロンゾ・ボール
テイレン・ホートン・タッカー
昨シーズン途中のトレードで、ついにザック・ラビーンを放出したシカゴ・ブルズ。
シーズン終盤はジョシュ・ギディーとコビー・ホワイトを中心に以外な検討をみせ、プレーイントーナメントに進みました。
プレーインではマイアミ・ヒートに完敗したものの、未来につながるシーズンだったと思います。
この夏は長い間復活を祈っていたロンゾ・ボールをついに放出。
日本では河村勇輝選手が2way契約をかちとったことで、ブルズは大きな注目をあつめています。
名門ブルズはこの10年間でプレーオフ進出2回のみと、結果を残すことができていません。
正直今シーズンはブルズの未来をまかせる選手を誰にするのか、しっかり見極めることができればいいと思います。
勝負にこだわらず、ジョシュ・ギディー、マタス・ブゼリスらを中心に、チームの基礎をつくることが重要です。
大差で負ける試合が増えれば、河村勇輝選手の出番がふえるという、よこしまな気持ちもありますが(笑)。
※現地時間10月17日、河村選手が解雇されてしまいました。ケガしたのが大きかったですねえ(涙)。
予想14位 ワシントン・ウィザーズ
ワシントン・ウィザーズ
昨季 18勝 64敗(イースト15位)
主な新加入選手
CJ・マッカラム
キャム・ウィットモア
トレイ・ジョンソン
主な退団選手
ジョーダン・プール
サディーク・ベイ
マルコム・ブログドン
NBA屈指の迷走チーム、ワシントン・ウィザーズ。
昨シーズンは前年より3勝を上積みしたものの、18勝64敗でイースタンカンファレンス最下位と、まったく浮上の気配がありませんでした。
八村塁選手がレイカーズにトレードになってよかったなと、つくづく感じますね。
シーズン終了後には昨シーズン評価をあげたジョーダン・プールとサディーク・ベイと交換でCJ・マッカラムとケリー・オリニクを獲得(オリニクはその後スパーズへトレードで放出)。
ウィザーズは昨年のNBAドラフト1巡目2位指名したアレックス・サーや、7位指名のビラル・クリバリーら若手を中心としたチームづくりを進めようとしているのかもしれませんが、正直迷走している感がぬぐえません。
今年のドラフトでは全体6位でシューターのトレイ・ジョンソンを獲得し、さらに若手有望株を加えました。
ただ正直ウィザーズが浮上してくる姿は想像できないですねえ。
実績のあるベテランのCJ・マッカラムやクリス・ミドルトンらが、能力の高い若手を正しく導いていくことができれば、将来的には勝てるチームに変貌する可能性もありますが、正直チームフロントの動きが行き当たりばったりな気がします。
予想をくつがえす躍進をみせることができるでしょうか?
予想15位 ブルックリン・ネッツ
ブルックリン・ネッツ
昨季 26勝 56敗(イースト12位)
主な新加入選手
マイケル・ポーターJr.
テレンス・マン
主な退団選手
キャメロン・ジョンソン
ディアンジェロ・ラッセル
昨シーズン開幕からの20試合を9勝11敗と、予想以上のスタートを切ったブルックリン・ネッツですが、徐々に負けがこみ、シーズン途中にデニス・シュル―ダ―やドリアン・フィニー・スミスら主力を放出。
結果26勝に終わり、シーズン終了後にはチームの要キャメロン・ジョンソンをトレードに出し、デンバー・ナゲッツからサラリーが大きなマイケル・ポーターJr.と2032年の1巡目指名権を獲得しました。
2025年のNBAドラフトで、1巡目位指名権を5つ持っていたネッツは、指名権を武器にトレードを行うかと思われましたが、普通に5人を指名。
正直もったいない結果に終わったドラフトでした。
エーススコアラーのキャム・トーマスには、2年3000万ドルをオファーしたものの、トーマスの希望金額とは大きな差があり、交渉は長引き、結果的に1年約600万ドルのクオリファイングオファーを結んでいます。
おそらくトーマスはシーズン中にトレードで放出されることになるでしょう。
今年のブルックリン・ネッツは盛大に負け続け、来年のドラフトの目玉、AJ・ディバンツァやキャメロン・ブーザーらの獲得を目指していくのではないでしょうか?
チームの未来となるような大物を獲得できない限り、ネッツがプレーオフに復帰することは難しいと思います。
まとめ
今回は2025-26シーズンの順位予想をしてみました。
個人的な順位予想を初めて30年以上になりますが、シーズン開幕前の予想は楽しいですねえ。
ジェイソン・テイタムが離脱したセルティックス、タイリース・ハリバートンが離脱したペイサーズなど、強豪チームが優勝争いから離脱するであろう2025-26シーズン。
はたしてサプライズチームは現れるのか?
西高東低の傾向が強くなっているNBA。
ぜひイースタンカンファレンスのチームにも頑張ってほしいと思います。
2025-26シーズンも、思いっきり楽しんでいきましょう!

