ついに八村塁が日本代表にもどってきました!
8月15日に行われた韓国代表との親善試合で、八村塁選手は2年ぶりに代表戦に出場し、圧巻のプレーでチームを勝利に導きました。
八村塁選手擁する日本代表がこれから挑むのは「FIBAバスケットボールワールドカップ2027 アジア地区予選window4」。
来年開催されるW杯カタール大会への出場権を獲得するために、八村塁&河村勇輝のNBAコンビを招集し、最強メンバーで戦いに挑む準備を進めています。
パリオリンピック後の2024年11月、レイカーズでの試合を終えた八村選手が、日本バスケットボール協会の運営を批判した時には、日本代表への復帰は絶望的ともいわれていたため、感慨深いものがありますね。
NBAでの7シーズンを過ごし大きく成長した男は、自らの経験を日本代表に、そしてNBAを夢見る子供たちに、還元しようと奮闘しています。
今回は八村塁選手のNBAでの活躍と代表復帰への思いについて語っていきます。
それでは、レッツラゴー!
八村塁 基本情報
八村塁 基本情報
所属:ロサンゼルス・クリッパーズ
サイズ:203㎝ 104㎏
ポジション:パワーフォワード
生年月日:1998年2月8日生まれ(28歳)
出身地:富山県富山市
血液型:A型
ウイングスパン:218㎝
足のサイズ:34㎝
中学:富山市立奥田中学校
高校:明成高等学校
大学:ゴンザガ大学
NBAドラフト:1巡目全体9位(ウィザーズ)
所属:2019-23ワシントン・ウィザーズ
2023-26ロサンゼルス・レイカーズ
2026- ロサンゼルス・クリッパーズ
八村塁 NBA入りまでの道のり
203cm 104㎏ ウイングスパン218㎝と恵まれた身体をもつ 八村選手。
高校時代に試合を観に行ったことがあるんですが、異次元の活躍だったことを思い出します。
ただ当時と今の筋肉のつき方の違いをみると、八村選手がどれだけ努力を重ねてきたのかが伝わってきますね。
高校2年生の時に日本代表として出場したU-17世界選手権で、八村選手は1試合平均22.6得点をあげ得点王に輝きます。
特に注目を集めたのが、決勝トーナメント1回戦のアメリカ戦での奮闘でした。
のちのオールスター、ジェイソン・テイタム擁するアメリカ代表に日本は手も足も出ず、38-122という嘘みたいな点差で敗れるのですが、この試合で八村選手はなんと一人で25得点を記録しています。
U-17世界選手権での活躍がきっかけとなったのでしょう、八村塁選手にはアメリカの大学からオファーが届き、強豪ゴンザガ大学への進学を決めました。
NCAA(全米大学体育協会)で活躍しNBAに進むトップ選手たちは、大学1年生時からチームのエースになる異次元のプレイヤーが多いのですが、八村選手が1年生の時は平均4.6分間のみの出場に終わります。
2年生時も先発は2試合のみでしたが、ベンチから平均11.6得点 4.7リバウンドを記録し、戦力になることを証明しました。
そして3年生の時には37試合すべてに先発し平均19.7得点 6.5リバウンドを記録。
強豪ゴンザガ大学のエースとして徹底マークを受けながらも、成長した姿をみせつづけました。
ちなみに上の動画は大学3年時の八村選手と、のちにメンフィス・グリズリーズで活躍し、今年の5月11日に亡くなったブランドン・クラーク2人のハイライトです。
本当に素晴らしいコンビでした・・・。
八村選手は大学バスケ界最高のスモールフォワードにあたえられる「ジュリアス・アービング賞」を受賞し、NBAドラフトへのアーリーエントリーを表明します。
そして2019年6月20日、ワシントン・ウィザーズから1巡目全体9位指名を受け、念願のNBAプレーヤーとなったのです。
八村塁 NBAでの成績(スタッツ)
八村塁 NBAスタッツ(通算)
レギュラーシーズン
405試合(うち先発264試合)27.8分出場
12.6得点 4.6リバウンド 1.2アシスト
FG49.9% 3P39.4% 75.8%
プレーオフ
41試合(うち先発26試合)31.2分出場
13.6得点 4.3リバウンド 1.0アシスト
FG53.7% 3P51.6% 76.5%
2025-26シーズン終了時までのスタッツです。
わたくしリトルはNBAを38年間観つづけてきましたが、NBAで平均二桁得点する日本人が出てくるとは、夢にも思っていませんでしたね。
しかも名門ロサンゼルス・レイカーズのスターターだなんて。
スタッツで注目すべきは、プレーオフでのシュート成功率。
レギュラーシーズンよりもプレーオフの方が、シュート成功率が大幅にアップしているのがおわかりいただけるでしょう。
特に3ポイントシュート成功率51.6%は、プレーオフで100本以上3ポイントシュートを決めた選手の中では、なんとNBA歴代1位の記録です。
これまで数々の名シューターが活躍してきましたが、八村塁選手はプレッシャーがきつくなるプレーオフで、誰よりも高確率で3ポイントシュートを決め続けているのです。
この勝負強さは、日本代表でも間違いなく武器になってくるでしょう。
八村塁 NBAでの現在地
2019年にワシントン・ウィザーズでNBAデビューしてから7シーズンを戦ってきた八村塁選手。
特に2022-23シーズンの途中にロサンゼルス・レイカーズに移籍してからの3.5シーズンは、八村選手を大きく成長させたと思います。
スタッツだけをみると大きな変化はありませんが、史上最高の選手とも言われるスーパースター、レブロン・ジェームズとともに戦ったレイカーズでの3年半は、何ものにも代えがたい経験となりました。
レブロン・ジェームズやアンソニー・デイビス、そしてルカ・ドンチッチらNBAの中でも特別なスーパースターとプレーすることで、チームを勝利に導くために自分がすべきことを学んできた八村選手。
オフェンスでは確実にノーマークのシュートを沈め、一瞬のスキをつきゴール下にカットし、ディフェンスでは相手の得点源を1on1でしっかり抑えこみ、勝利に貢献してきました。
いまやチームを勝利に導くために、なくてはならない「最上級のロールプレイヤー」に成長し、チームメイトからの信頼を集めています。
その最たる例が、2025年12月4日に行われたトロント・ラプターズ戦でした。
レブロン・ジェームズが2007年1月から記録していたNBA史上最長の1297試合連続2桁得点が途切れたこの試合。
120-120の同点でむかえた第4クオーターラストポゼッション。
残り4秒を切ったところで、ゴール正面の3ポイントライン付近でパスを受けたレブロンは、ドライブをしかけたところで左コーナーに待機していた八村選手に迷わずパス。
必死で手を伸ばすブランドン・イングラムのブロックより一瞬早く放たれたシュートは見事にリングを射抜き、レイカーズを勝利に導きました。
この日8得点に終わったレブロンはラストプレーで自らシュートを放つこともできましたが、勝利のために八村塁を信頼し、迷わずパスを出したのです。
八村選手は試合後のインタビューで「このプレーの直前にレブロンが僕に言ったんだ。『俺に任せろ。お前のところに行くぞ』って。だからボールが来るとわかっていたよ」と語っています。
自分の連続2桁得点記録よりチームの勝利を優先したレブロンにも、プレッシャーが半端ない状況できっちりブザービーターを決め切った八村選手にも、本当に感動したシーンでした。
八村選手は名門レイカーズの中で、完全に自分の居場所を確立します。
ルカ・ドンチッチ、オースティン・リーブス、そしてレブロン・ジェームズ、3人の得点力の高いスター選手がボールを保持しオフェンスを展開する中で、コーナーで待機し、ノーマークになったとたんパスをもらい、確実にシュートを沈める、最上級のロールプレイヤー。
八村塁選手は、ボールを持たなくてもインパクトを与えることができる、そしてディフェンスでも1on1で相手を苦しめることができる、理想的なチームの4番手でしたね。
しかしこの夏レイカーズは大きく動きました。
チームの顔だった41歳となるレブロン・ジェームズや八村塁選手らFA組とは契約を結ばず、昨シーズン活躍したディアンドレ・エイトン、ルーク・ケナード、マーカス・スマートらも放出。
新たにウォーカー・ケスラーやコリン・セクストン、クエンティン・グライムズ、サンドロ・マムケラシュビリらを獲得し、ルカ・ドンチッチ&オースティン・リーブスの周りに新しいロールプレイヤーをそろえました。
個人的には「レイカーズやっちまったな!」と感じています。
まあここではレイカーズの批判はやめておきますが、とにかく八村選手はレイカーズと決別することになりました。
そして決まった新しい新天地はロサンゼルス・クリッパーズ。
レイカーズと同じロサンゼルスをフランチャイズとするチームです。
昨シーズンまで絶対的エースだったカワイ・レナードがこの夏ラプターズとのトレードで去り、ラプターズからスコアラーのブランドン・イングラムとグレイディ・ディックを獲得したクリッパーズ。
(現在まだカワイ・レナードとクリッパーズの不正サラリー問題でトレード凍結となっていますが・・・)
明確なスーパースターがいないクリッパーズで、八村選手はレイカーズ時代よりも大きな役割をまかせられる可能性も高いと思います。
コーナー待機ではなく、自らショットクリエイトする機会もさらに増えるのではないでしょうか?
カワイ・レナードがスパーズからラプターズに移籍し、一気にスーパースターの階段を昇ったように、八村選手が新たな環境の中で、選手としてのランクを一気に上げる可能性も十分あると思います。
自分が慣れ親しんだ自宅のあるロサンゼルスのチームに移ったのも、八村選手にとってはいい判断だったのではないでしょうか?
願わくばクリッパーズで強力なスコアラーとなり、チームのラストショットをまかされる八村選手を観てみたい。
そして日本代表の相棒、河村勇輝選手もキャンプで昨年のような活躍をみせ2way契約を勝ちとり、二人がクリッパーズのユニフォームを着て戦う姿をみてみたい。
心からそう思います。
八村塁 日本代表復帰への思い
2024年8月、パリオリンピックでフランス相手にあと一歩と奮闘した日本代表。
結局3戦全敗に終わりましたが、JBA(日本バスケットボール協会)は同年10月25日、トム・ホーバスHCの続投を発表します。
そして同年11月14日、グリズリーズ戦後の会見で、八村選手がバスケットボール協会への不満(「お金を目的としている」)、そしてホーバスHCへの不満(「日本代表にふさわしいコーチ、男子のことをわかっている、プロとしてもコーチをやったことがある人に、コーチになってほしかった」)を訴えたのです。
八村選手の言葉はニュースでも大きく報道され、世間では八村選手に対するバッシングも激しくなりました。
トム・ホーバス監督は元々バスケ女子日本代表のヘッドコーチをつとめ、東京オリンピックでチームを銀メダルに導いた名将です。
ただこれまでJXサンフラワーズ、WNBAのフェニックス・マーキュリー、JXエネオスなど、女子のコーチとして指導をしてきたホーバス監督は、今回の日本代表が初の男子チームの指導でした。
八村選手が「男子のことをわかっている」と言ったのは、ここでしょう。
女子を指導して銀メダルを獲得したから、次は男子を・・・というのはあまりに短絡的だともいえます。
実際ホーバス監督と八村選手は、パリオリンピック中も意見の衝突を繰り返していたと報道されています。
NBAで活躍する八村選手をこれまでどおりの常識の枠に入れて平等にあつかいたかったホーバス監督と、従来の枠をよりよいものに変えようとした八村選手の間で、意見の相違が生まれたのでしょう。
最終的には2026年2月2日、日本バスケットボール協会(JBA)は、男子日本代表のトム・ホーバスHCとの契約終了を発表。
翌2月3日には琉球ゴールデンキングスのHCをつとめる桶谷大氏を新ヘッドコーチにむかえることを発表しました。
そして桶谷HCを支えるアシスタントコーチとして、NBAでアシスタントコーチ経験のあるライアン・リッチマンと吉本泰輔氏を迎えたのです。
これは八村選手が望んだ「日本代表にふさわしいコーチ、男子のことをわかっている、プロとしてもコーチをやったことがある人」に完璧に当てはまる人選だといえるでしょう。
特に吉本泰輔氏は、2026-27シーズン、優勝候補のフィラデルフィア・76ersで名将ニック・ナースの下、アシスタント・コーチをつとめることが発表されています。
選手だけでなく、コーチも世界最高峰のNBAで認められる時代となっているのです。
八村塁選手の日本代表への苦言は、日本を強くしたい八村選手の心からの思いでした。
JBAも八村選手の思いをくみ取り、対話を重ねて新たなチーム作りを行ったことは賞賛に値します。
この夏は自ら企画した次世代の日本代表を育てるイベント「ブラックサムライキャンプ」を神戸、名古屋、そして出身地の富山で行った八村選手。
日本のバスケを強化したいと心から願っている八村選手が、再び日本代表に加わるのは必然でした。
いまやインタビューでも流暢な英語をしゃべり、なにも違和感がない八村選手ですが、もともとは日本語しか話せない普通の日本の高校生だったんですよね。
先日出演した「しゃべくり007」でも、勉強は大嫌いだったと言っていました。
それでもNBAを夢見てアメリカのゴンザガ大学に進み、厳しい練習でクタクタになりながらも、夢をかなえるために真剣に英語を勉強したのでしょう。
世界を夢見て努力をかさねた少年は、NBAでスターとなり、その経験を今、日本代表に還元しています。
明成高校時代に試合を観戦に行ったこともあるわたくしリトルにとっても、胸アツな展開です。
八村選手は日本代表復帰戦となった8月15日の韓国代表との親善試合で、チームトップの22得点を記録。
特に第1クオーター開始からすぐに先制のミドルシュート、3ポイントシュートを立て続けに沈めた場面は、NBAプレイヤーの凄みを感じました。
前半だけで18得点を記録し、後半はややギアを落とした感もあり、まだまだ本当の実力はみせていません。
ワールドカップへ向けて、頼もしいかぎりです。
試合の前日にはインタビューに答え「日本のバスケは黄金時代だと思いますし、それを無駄にしてはいけない。チームが崩れてはいけない」「日本代表に戻れたので僕としてもすごくうれしいですし、日本人としてまた日本の国旗を背負うことを誇りに思っています」と語った八村選手。
日本代表への熱い思いが伝わってきますね。
本当に日本バスケの発展を考えての、今回の改革提言だったことがわかります。
まとめ
今回はついに日本代表に復帰し「FIBAバスケットボールワールドカップ2027 アジア地区予選window4」に挑む八村塁選手について語ってきました。
八村選手に加え、河村勇輝選手、渡邊雄太選手と、NBA経験者3人を擁する今回の日本代表。
1990年代にNBAを観て夢中でバスケをやっていた私たちからみると、夢のようなチームですね。
正直日本人がNBAでプレーするなんて、想像もしていませんでしたから。
特に強豪チームでスターターを務めてきた八村選手には、期待しかありません。
今回の日本代表でのプレーも楽しみですが、新天地ロサンゼルス・クリッパーズでもおおきく飛躍してほしいと願っています。
シャイな八村選手の満面の笑顔を日本代表でも、NBAの舞台でも、たくさんみれることを期待しましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。

