【ウェストブルック引退】ラスのNBA18年間まとめ 成績・受賞歴 賞賛と批判

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ついにこの時が・・・

人間離れした身体能力を武器に、18年間にわたりNBAで活躍したラッセル・ウェストブルック(ラス)が引退を発表しました。

この夏なかなか所属チームが決まらなかったラスですが、まさかこのまま引退することになるとは思ってもいませんでしたね。

2017年にはシーズンMVPを受賞。

2度得点王、3度のアシスト王に輝くなどすばらしい実績を残しながらも、これほどまでに批判が集まったスーパースターは今までいなかったのではないでしょうか?

今回は、多くの批判を浴びながらもさらに多くの賞賛を浴びてきたナイスガイ、ラッセル・ウェストブルックについて語っていきます。

レッツらゴー!

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目次

ラッセル・ウェストブルック 基本情報

まずはラッセル・ウェストブルックの基本情報をまとめましょう。

ラッセル・ウェストブルック基本情報
ポジション:ポイントガード
誕生日:1988年11月12日(37歳)
出身地:カリフォルニア州ロングビーチ
身長 :193㎝
体重 :90㎏
出身校:UCLA
ドラフト:2008年1巡目全体4位
所属:
オクラホマシティ・サンダー(2008-19)
ヒューストン・ロケッツ(2019-20)
ワシントン・ウィザーズ(2020-21)
ロサンゼルス・レイカーズ(2021-23)
ロサンゼルス・クリッパーズ(2023-24)
デンバー・ナゲッツ(2024-25)
サクラメント・キングス(2025-26)

193㎝ 90㎏とポイントガードとしてはサイズのあるラッセル・ウェストブルック。

ドラフト4位でサンダーに指名され、11シーズンにわたってチームの中心選手としてプレーしました。

相棒のケビン・デュラント(KD)とともに、サンダーを強豪におしあげたラス。

KDがウォリアーズに去ったあとも、エースとして3年連続シーズントリプルダブルを記録する驚異的な活躍をみせました。

その後ヒューストン・ロケッツ、ワシントン・ウィザーズでも活躍をつづけましたが、4チーム目のロサンゼルス・レイカーズではレブロン・ジェームズ&アンソニー・デイビスのコンビと合わず、大きく評価を落としてしまいます。

UCLA出身のラスにとってレイカーズは地元球団だったんですけどねえ・・・。

その後はジャーニーマン化してしまい、素晴らしい実績を残しながらも、批判を集めることが多くなってしまいました。

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ラッセル・ウェストブルック 受賞歴

ラッセル・ウェストブルックがNBAの世界で勝ちとってきた栄光の記録をまとめましょう。

ラッセル・ウェストブルック受賞歴
NBAシーズンMVP(2017)
オールNBA1stチーム×2(2016 17)
オールNBA2ndチーム×5(2011-13 15 18 )
オールNBA3rdチーム×2(2019 20)

NBAオールスター×9(2011-13 2015-20)
NBAオールスターMVP×2(2015 16)

NBA得点王×2(2015 17)
NBAアシスト王×3(2018 19 21)
シーズントリプルダブル×4(2017-19 21)

NBA75周年記念チーム

こうして並べてみると、ものすごい実績ですね。

サンダーでの相棒、ケビン・デュラントがライバルであるゴールデンステイト・ウォリアーズへと移籍し、単独エースとなった2016-17シーズンには、平均31.6得点で自身2度目の得点王に輝き、くわえて平均10.7リバウンド、10.4アシストを記録。

自身初のシーズントリプルダブルを記録し、シーズンMVPを受賞しています。

ただ2016-17シーズンのMVP争いは大きな議論を巻き起こしました。

ラスは個人スタッツとしては文句がなかったものの、サンダーは47勝35敗でウエスト6位。

もう一人のMVP候補ジェームズ・ハーデンは個人スタッツではやや劣る(29.1P 8.1R 11.2A)ものの、所属するロケッツは55勝27敗でウエスト3位。

MVPにチームの勝利をどこまで重要視するべきなのか、今でも議論されています。

個人的には現代NBAでは実現不可能と言われていたシーズントリプルダブルを記録したラスで文句なしだと思うんですが・・・。

ただ、ラスはその後の活躍でシーズントリプルダブルの価値を自ら下げてしまったんですよね。

なんとラスは2016-17シーズンから3年連続でシーズントリプルダブルを記録(笑)。

我らが八村塁選手とともにプレーしたワシントン・ウィザーズ時代にも、4度目のシーズントリプルダブルを記録しています。

2024-25からはついにラス以外に二コラ・ヨキッチも2シーズン連続でシーズントリプルダブルを記録し、とんでもない偉業が「へえ、すごいね」ぐらいに格下げされてしまいました。

それでも9回のオールNBA入り、9回のオールスター選出は、超一流選手の証といえるでしょう。

オールスターにいたっては、2年連続でMVP受賞ですから。

オールスターで2年連続MVPを狙いに行くのも、ラスっぽいですね(笑)。

得点王2回、アシスト王3回という実績も、超一流のポイントガードであることを証明しています。

2021年にはNBA75周年記念チームにも選出。

ウィルト・チェンバレン、ビル・ラッセル、マイケル・ジョーダンら伝説的な選手とともに、NBAの歴史に残る偉大な76選手(75名選出の予定だったが、投票で2名が同票となった)に名を連ねたのです。

すばらしい実績を残しているスーパースターであることがおわかりいただけるでしょう。

ただ残念ながら、今現在のラスは批判を集めるネタ選手としてあつかわれているように思います。

ちょっとひどすぎる気がしますねえ・・・。

ここからは、ラスの18年間をふり返っていきましょう。

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ラス サンダー時代

ラス サンダー時代(2008-19)
821試合(うち先発804試合) 34.5分出場
23.0P 7.0R 8.4A 1.8S
FG43.4% 3P30.8% FT80.1%

NBAデビュー~4年目でNBAファイナルへ

2008年NBAドラフト1巡目全体4位でオクラホマシティ・サンダーに指名されたラッセル・ウェストブルック。

ちなみにこの年のドラフト1巡目全体1位はデリック・ローズ(シカゴ・ブルズ)2位はマイケル・ビーズリー(マイアミ・ヒート)3位はOJ・メイヨ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)そして5位はケビン・ラブでした。

サンダーでのルーキーシーズン、ラスは82試合すべてに出場し、平均15.3得点 4.9リバウンド 5.3アシストを記録。

開幕当初はアール・ワトソンの控えポイントガードとしてベンチから出場していましたが、11月末にスターターに抜擢されると、爆発的な身体能力を武器に、新しいタイプの司令塔として注目を集めます。

1年目のウエストブルックは、新人王投票で4位(1位デリック・ローズ、2位OJ・メイヨ、3位ブルック・ロペス)の票を集めるまずまずのスタートを切り、オールルーキー1stチームに選出されました。

前年のドラフト1巡目2位で指名したケビン・デュラントも平均25.3得点を記録する大活躍をみせたものの、サンダーは23勝59敗に終わっています。

2年目の2009-10シーズン、ラスは2年連続全試合に出場し、平均得点は16.1得点とひかえめだったものの、8.0アシストを記録し、司令塔として成長をみせます。

デュラントが平均30.1得点を記録する大活躍をみせたこともあり、サンダーは50勝32敗でプレーオフ進出する躍進をとげました。

ちなみにこの年から2020年にラスが移籍するまで、サンダーは45勝を下回ることはありませんでした。

3年目の2010-11シーズン、ラスは平均得点を21.9に大幅アップさせ、初のオールスター出場、オールNBA2ndチーム選出とステップアップします。

チームはプレーオフでナゲッツ、グリズリーズを破り、ウエスタンカンファレンスファイナルに進出。

残念ながらこの年優勝をはたすダラス・マーベリックスに敗れたものの、KD&ラスを中心としたサンダーは次期優勝候補に躍り出ました。

ロックアウト明けの短縮シーズンとなった2011-12シーズンも66試合全試合に出場。

ラスは1試合平均23.6得点(リーグ5位) 4.6リバウンド 5.5アシスト 1.7スティールと攻守にレベルアップし、チームの勝利に大きく貢献します。

平均28.0得点で得点王となったケビン・デュラントとともにチームを牽引。

サンダーはスパーズに次ぐウエスタンカンファレンス2位の47勝19敗を記録し、プレーオフへ進みました。

1stラウンドで前年カンファレンスファイナルで敗れたマブスをスウィープで下し勢いに乗ると、レイカーズ、スパーズも撃破し、ついにNBAファイナルの舞台にたどり着きます。

ファイナルの相手は、ドウェイン・ウェイド、レブロン・ジェームズ、クリス・ボッシュのビッグ3擁するマイアミ・ヒート。

ホームコートアドバンテージを持っていたサンダーは初戦を勝利したものの、その後は経験豊富なヒートの前になすすべなく1勝4敗で敗れ去ってしまいました。

第4戦では43得点をあげる大爆発もみせたラスですが、チームを勝利に導くことはできず。

ラスはNBAファイナルの5試合で平均27.0得点 6.4リバウンド 6.6アシストを記録したものの、3ポイントシュートは22本を放ち、成功はわずか3本。

NBAファイナルでの3ポイントの成功率が13.6%に終わったラスは、入らないシュートを打ち続けたことで批判を浴びました。

シーズン平均16.8得点を記録し、6マン・オブ・ザ・イヤーを受賞したジェームズ・ハーデンが、NBAファイナルでは平均12.4得点と抑え込まれたのも、サンダーが波にのれなかった一因でしたね。

KDは平均30.6得点と活躍したものの、ヒートのビッグ3に力の差をみせつけられました。

しかし当時KDとラスが23歳、ハーデンは22歳と若きスター選手がそろうサンダーは、このまま王朝を築くのではないかと期待を集めます。

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ラス&KD最強コンビの活躍と崩壊

ラスのNBA5年目となる2012-13シーズン開幕前、サンダーに激震が走ります。

翌シーズンFAとなるジェームズ・ハーデンとの延長契約交渉が不調に終わったため、サンダーはハーデンをロケッツにトレードで放出したのです。

その後のハーデンの活躍をみると「あのままサンダーでプレーを続けていたら・・・」と考えてしまいますねえ。

ラスは2012-13シーズンも82試合全試合に出場し、2年連続オールNBA2ndチーム入りする活躍をみせたものの、プレーオフ1stラウンドの対ヒューストン・ロケッツ第2戦で右膝の半月板を断裂する大けがを負い、シーズンを終えてしまいます。

ラスを失ったサンダーは、プレーオフカンファレンスセミファイナルでメンフィス・グリズリーズに1勝4敗で完敗してしまいました。

翌2013-14シーズンは膝を2回手術するなど46試合の出場にとどまったものの、出場した試合では平均21.8得点 5.7リバウンド 6.9アシストを記録します。

プレーオフには復帰し全19試合に出場。

平均26.7得点 7.3リバウンド 8.1アシスト 2.2スティールと完全復活を果たしたものの、ウエスタンカンファレンスファイナルでサンアントニオ・スパーズに敗れ、またしても優勝には手が届きませんでした。

2014-15シーズンはサンダーを苦難がおそいます。

ケビン・デュラントがシーズンが骨折や捻挫を繰り返し27試合の出場にとどまったのです。

エースが不在の中、チームを鼓舞し続けたのがラスでした。

ラス自身も開幕戦で右手の指を骨折し、約1か月間離脱したものの、67試合に出場し平均28.1得点で自身初の得点王にかがやきます。

7.3リバウンド 8.6アシスト 2.1スティールとオールラウンドな働きでチームを牽引したラスは、シーズンMVP投票で4位の票を集めました。

サンダーはKD不在の中45勝37敗と勝ち越したものの、プレーオフに進むことはできませんでした。

そしてむかえた2015-16シーズン、KD&ラスのコンビはクライマックスを迎えます。

KDが72試合、ラスが80試合に出場し、復活をはたしたサンダーは、レギュラーシーズンでウエスタンカンファレンス3位の55勝27敗を記録。

ラスは1試合平均23.5得点 7.8リバウンド 10.4アシストを記録し、ついにオールNBA1stチーム入りを果たします。

プレーオフでは1stラウンドでダラス・マーベリックスを4勝1敗で倒し勢いに乗ると、カンファレンスセミファイナルではウエスタンカンファレンス第2シード、67勝15敗をあげていたサンアントニオ・スパーズを4勝2敗で下し、カンファレンスファイナルへ。

待ち受けるのは2015-16シーズン、NBAにおいての年間最高勝率89.0%(72勝9敗)を記録した最強チーム、ゴールデンステイト・ウォリアーズでした。

ステフィン・カリー&クレイ・トンプソンの史上最高のシューターコンビと、ドレイモンド・グリーンを中心とした強力なディフェンスでプレーオフでも圧倒的な強さをみせつけていたウォリアーズに、サンダーがどこまで食い下がるのか、おおいに注目が集まっていました。

ウォリアーズのホームで行われた第1戦で、ラスはゲームハイの27得点を奪う活躍をみせ、サンダーが敵地で先勝します。

第2戦はウォリアーズが圧勝したものの、サンダーの本拠地に移った第3戦、第4戦はラスが30得点、36得点と爆発したこともあり、サンダーが圧勝し3勝1敗と大手をかけました。

史上最強チームを追い詰めたサンダーでしたが、ここから最強ウォリアーズの恐ろしさをみせつけられます。

サンダーは第5戦から3連敗を喫し、最後の1勝をつかみとることができなかったのです。

ラスはウォリアーズとのカンファレンスファイナルで1試合平均26.7得点 7.0リバウンド 11.3アシスト 3.7スティールを記録。

平均30.0得点 8.0リバウンドのKDとともにチームを牽引したものの、あとほんのわずかNBAファイナルには届きませんでした。

そしてこれが、KD&ラスが共闘した最後の試合になったのです。

シーズン終了後の2016年7月4日、FAとなっていたケビン・デュラントはカンファレンスファイナルで敗れた最強チーム、ゴールデンステイト・ウォリアーズと契約を結びました。

史上最強のライバルチームへの移籍は、当時大きく叩かれましたね。

すでに前年73勝をあげる完成されたチームに加わることを決断したKDは、のちに解説者のチャールズ・バークレーから「バスライダー」と批判されることになります。

ラスもこの移籍には激怒したと報道されていました。

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ラス驚異のシーズントリプルダブル連発 

2016-17シーズン、エースを失ったサンダーは、解体も噂されましたが、ラスの驚異的な活躍で47勝35敗と勝ち越し、ウエスタンカンファレンス第6シードの座をキープ。

ラスは1試合平均31.6得点をあげ得点王になったばかりか、10.7リバウンド 10.4アシストを記録し、オスカー・ロバートソン以来史上2人目のシーズントリプルダブルを達成しました。

ラスは自身初のシーズンMVPを受賞。

シーズン中のウォリアーズ戦ではKDと激しいトラッシュトークを交わすなど、批判をあらわにしてきたラスは、自身の活躍でサンダーを牽引し、フランチャイズプレイヤーの座を確固たるものとしました。

しかしKDを失ったサンダーは、このシーズンからラスが去るまで、プレーオフ1stラウンドを突破することはなかったのです。

2017-18シーズン開幕前にオクラホマシティ・サンダーと5年総額2億3300万ドル(当時約260億9600万円 1㌦=112円)のスーパーマックス契約を結んだラスは、このシーズンも大活躍をみせました。

新たにポール・ジョージという強力なスターを加えたサンダーは48勝34敗を記録し、ウエスタンカンファレンス第4シードの座を勝ちとります。

ラスは平均25.4得点 10.1リバウンド 10.3アシストと2年連続シーズントリプルダブルを記録。

前年は得点王でしたが、このシーズンはアシスト王に輝き、万能ぶりをみせつけました。

リバウンドはレギュラーシーズン最後のメンフィス・グリズリーズ戦で「16リバウンド以上なら」シーズントリプルダブルとなるところ、当時キャリアハイの20リバウンドを記録するミラクルで達成したものでした。

プレーオフでは1stラウンドで新人のドノバン・ミッチェルに平均28.5得点の大暴れを許し2勝4敗で敗れ去ります。

ラスも29.3得点 12.0リバウンド 7.5アシストと活躍したものの、驚異のルーキーを止めることはできませんでした。

2018-19シーズン、開幕前の9月に右ひざの手術を行ったため、開幕から2試合を欠場したラスでしたが、復帰後はエネルギッシュなプレーをみせます。

4月2日のレイカーズ戦では20得点 20リバウンド 21アシストを記録し、伝説のセンターウィルト・チェンバレン以来51年ぶり史上2人目となる「ダブルトリプルダブル」を記録するなど、超人的な活躍でNBAを席巻しました。

ラスはこのシーズン平均22.9得点 11.1リバウンド 10.7アシストを記録し、2年連続でアシスト王に輝き、3年連続シーズントリプルダブルという前人未踏の大記録を達成。

サンダーは49勝33敗でウエスタンカンファレンス第6シードでプレーオフに進んだものの、1stラウンドでポートランド・トレイルブレイザーズに1勝4敗であっさりと敗れ、シーズンを終えています。

シーズン終了後にサンダーはチーム再建を決断。

まずポール・ジョージをロサンゼルス・クリッパーズとのトレードで放出、その後ラッセル・ウェストブルックもヒューストン・ロケッツとのトレードで放出されてしまいました。

いくら再建とはいえ、長年チームの顔だったラスの放出は寂しかったですね・・・。

フランチャイズプレイヤーがまた一人消えてしまった虚無感におそわれました。

ただ、サンダーの判断が間違っていなかったのは皆さんご存じのことでしょう。

ポール・ジョージのトレードでは、1巡目指名権5つ+スワップ権2つ、ダニーロ・ガリナリ、そしてルーキーシーズンを終えたばかりのシェイ・ギルジャス・アレキサンダーを獲得します。

ラスのトレードでも2本の1巡目指名権を獲得し、2025年のNBAチャンピオンとなる土台をつくりました。

おそるべし、サム・プレスティ。

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ラス ヒューストン・ロケッツ時代

ラス ロケッツ時代(2019-20)
57試合(うち先発57試合) 35.9分出場
27.2P 7.9R 7.0A 1.6S
FG47.2% 3P25.8% FT76.3%

ラッセル・ウェストブルックが新たに加わったヒューストン・ロケッツには、絶対的エースが君臨していました。

かつてサンダーのチームメイトだったジェームズ・ハーデンです。

2018年に得点王とシーズンMVP、2019年には平均36.1得点で2年連続得点王に輝くスーパースターとなったかつての後輩とともに、ラスは暴れまわりました。

2019-20シーズン、ラスは1試合平均27.2得点 7.9リバウンド 7.0アシストを記録。

ハーデンがボールを保持する機会が多く、アシストとリバウンドのスタッツは下がったものの、ハーデンの34.3得点(得点王)に次ぐチーム2位の得点をあげ、ロケッツの勝利に貢献します。

コロナによる短縮シーズンとなる中、ロケッツは44勝28敗でウエスタンカンファレンス第4シードの座を獲得。

プレーオフ1stラウンドでは、前年までエースをつとめていたオクラホマシティ・サンダーと激突し、4勝3敗で何とか勝ち抜きますが、ラスはシーズン終盤に右足大腿四頭筋の肉離れを起こしていたため、第5戦からの3試合のみの出場にとどまりました。

平均14.7得点、3ポイントシュートは6本打ち成功は1本のみとオフェンスで苦しみましたが、チームにエネルギーをあたえる復帰劇でした。

カンファレンスセミファイナルでは、この年優勝を果たすロサンゼルス・レイカーズに1勝4敗で完敗し、シーズンを終えてしまいます。

ケガ明けのラスはレイカーズとの5試合で平均19.8得点 7.4リバウンド 5.0アシストと本来の力を発揮することはできませんでした。

シーズン終了後、ロケッツはGMとヘッドコーチを追放する大改革を行い、それに対しラスが反発。

フロントにトレードを要求します。

その結果、2020-21シーズン開幕前の12月2日(コロナにより開幕は12月22日)、ウエストブルックはジョン・ウォール+ドラフト1巡目指名権との交換で、ワシントン・ウィザーズへトレードされました。

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ラス ウィザーズ時代

ラス ウィザーズ時代(2020-21)
65試合(うち先発65試合) 35.9分出場
22.2P 11.5R 11.7A 1.4S
FG43.9% 3P31.5% FT65.6%

ラスが加わったウィザーズには、絶対的エース、ブラッドリー・ビールがいました。

前年ジェームズ・ハーデンに次ぐリーグ2位の平均30.5得点をあげていたビールの横で、ラスは求められた役割を完璧にこなします。

開幕戦から21得点 11リバウンド 15アシストのトリプルダブルを記録すると、3月30日のペイサーズ戦では35得点 14リバウンド 21アシストのモンスタースタッツを記録する大暴れ。

5月3日のペイサーズ戦では、14得点 21リバウンド 24アシストを記録するなど、超人的な活躍をみせます。

5月10日のアトランタ・ホークス戦では自身182回目のトリプルダブルを記録し、オスカー・ロバートソンが保持していた「NBA最多トリプルダブル記録」を47年ぶりに更新しました。

2020-21シーズン、ラスは自身4度目のシーズントリプルダブルを記録。

自身3度目のアシスト王にも輝きました。

ウィザーズは34勝38敗、イースタンカンファレンス第8シードでプレーオフに進出しますが、76ers相手に1勝しかあげることができず、シーズンを終えています。

ラスの全身全霊のプレーは、この年チームメイトとしてプレーした、われらが八村塁選手にも大きな刺激となったのではないでしょうか?

シーズン終了後、5チームがからむNBAを震撼させるビッグトレードが成立し、ラスはロサンゼルス・レイカーズに移籍します。

このトレードを画策したのは、ラッセル・ウエストブルック本人だったと言われています。

ロサンゼルス出身のラスは、地元への帰還を強く望んでいたのです。

こうしてレブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビス、ラッセル・ウエストブルックの超強力ビッグ3が誕生しました。

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ラス レイカーズ時代

ラス レイカーズ時代(2021-23)
130試合(うち先発81試合) 32.1分出場
17.4P 6.9R 7.2A 1.0S
FG43.4% 3P29.7% FT66.2%

ラス自身が希望したロサンゼルスへの帰還は、完全な失敗に終わりました。

当初レイカーズはレブロン・ジェームズ&アンソニー・デイビスのコンビにあう大物シューターを探していたそうです。

そこに「ラスがロサンゼルス行きを希望している」とウィザーズからトレードを打診され、方針を転換。

ラスのプレイメーク力に期待し、トレードを実行しました。

シュート力を補うために、ベテランスコアラーのカーメロ・アンソニーも獲得したレイカーズでしたが、シーズンが開幕するとチームのチグハグ感はすぐに浮き彫りに。

特にアウトサイドシュートが入らず、決定的なミスも目立ったラスへの批判は大きくなり、12月には早くもトレードの噂があがるほどでした。

SNSの恐ろしさを感じるバッシングの嵐に、ラスが心配になるほどでしたね。

2021-22シーズン、レイカーズは豪華スター軍団と言われながら33勝49敗に終わり、プレーオフどころかプレーインに進むことすらできませんでした。

レブロンとADがケガのために欠場が増える中、ラスは78試合に出場し18.5得点 7.4リバウンド 7.1アシストを記録。

まずまずのスタッツに思えますが、完全にレイカーズ低迷の戦犯に祭り上げられました。

ラスがミスをする動画は、毎日のようにSNSで拡散されていましたね。

レイカーズでの2シーズン目の2022-23シーズン、ラスは開幕戦で19得点をあげたものの、2戦目のクリッパーズ戦で11本のシュートをすべて外し2得点に終わり、批判は最高潮に。

第3戦でも15本のシュートを放ちながら10得点に終わったラスは、その後ベンチに降格となります。

ベンチからエネルギッシュなプレーをみせ、素晴らしい活躍もあったラスですが、厳しいレイカーズファンからのバッシングは激しくなり、トレードデッドラインでユタ・ジャズに放出されました。

2年目のシーズン、レイカーズでラスは52試合(先発3試合)に出場、15.9得点 6.2リバウンド 7.5アシストを記録。

ただスタッツ以上にミスが目立ち「勝利に貢献できない」「スタッツ稼ぎしている」とマイナスイメージが強くなったレイカーズでの1.5シーズンでした。

故郷ロサンゼルスで評価が地に落ちたラスは、移籍先のユタ・ジャズで1試合も出場することなく解雇される屈辱を受けます。

その後2月22日にロサンゼルス・クリッパーズと契約を結び、シーズン後半に挑みました。

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ラス ロサンゼルス・クリッパーズ時代

ラス クリッパーズ時代(2023-24)
89試合(うち先発32試合) 24.3分出場
12.2P 5.0R 5.2A 1.1S
FG46.4% 3P30.0% FT67.8%

2022-23シーズンの後半にクリッパーズの一員となったラス。

当時のクリッパーズにはカワイ・レナードとポール・ジョージ、2人のスーパースターが在籍していました。

ポール・ジョージが3月21日のサンダー戦で右ひざを捻挫し、シーズンアウトになる中、ラスは奮闘します。

2月24日のキングス戦でクリッパーズデビューすると、シーズン終了までの全試合に先発出場し、平均15.8得点 4.9リバウンド 7.6アシストを記録。

苦手な3ポイントシュートも35.6%と、ラスにしては高確率で沈めます。

クリッパーズは第5シードでプレーオフに進み、1stラウンドでデビン・ブッカー、クリス・ポール、そしてケビン・デュラントのビッグ3を擁するフェニックス・サンズと戦いました。

ラスはプレーオフの5試合で平均23.6得点 7.6リバウンド 7.4アシストと、ネガティブ化された評価をくつがえす活躍をみせたものの、カワイ・レナードがケガのため第3戦から離脱したこともあり、クリッパーズは1勝4敗でシーズンを終えています。

シーズン終了後ラスはクリッパーズと2年780万ドル(約11億2500万円)で契約。

かつてスーパーマックス契約を結んでいた男は、当時の10分の1以下の年俸となりながらも、全力プレーを見せ続けます。

2023-24シーズン、開幕から先発出場したラスは、初戦で11得点、第2戦では36分49秒出場しながら4得点 4アシストに終わるなど波に乗れず。

再びバッシングを浴びるようになります。

そんな中、クリッパーズは現地時間10月31日、76ersでフロントと対立していたスーパースター、ジェームズハーデンをトレードで獲得。

新たなスターを加えたクリッパーズは、ラッセル・ウエストブルック、ジェームズ・ハーデン、ポール・ジョージ、カワイ・レナードのオールスター経験者4人をスターターにそろえますが、ハーデン加入後5連敗を喫するなど、チームはどん底状態におちいります。

そこでラスは自らティロン・ルーHCに自身のベンチスタートを申し出る男気をみせ、そこからチームは復調。

結果クリッパーズは51勝31敗と大きく勝ち越し、ウエスタンカンファレンス第4シードの座を勝ちとりました。

ラスは68試合に出場(うち先発11試合)し、平均11.1得点 5.0リバウンド 4.5アシストを記録。

スタッツ的には自己最低のシーズンとなりましたが、ベンチからエネルギーを注入し続けました。

プレーオフ1stラウンドのダラス・マーベリックス戦でラスは平均6.3得点 4.2リバウンド 1.7アシストと戦力にはなれず。

チームも2勝4敗で敗れてしまいました。

シーズン終了後の2024年7月19日、トレードでユタ・ジャズに送られたラスは、またもやジャズから解雇されてしまいます。

7月26日、デンバー・ナゲッツと1年総額680万ドルの契約に合意し、二コラ・ヨキッチ擁する優勝候補のチームに加わりました。

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ラス デンバー・ナゲッツ時代

ラス ナゲッツ時代(2024-25)
75試合(うち先発36試合) 27.9分出場
13.3P 4.9R 6.1A 1.4S
FG44.9% 3P32.3% FT66.1%

優勝候補のデンバー・ナゲッツに加わったラスは、11月19日のグリズリーズ戦で通算200回目のトリプルダブルを達成するなどすばらしいプレーをみせることもあれば、シュートが全く入らない試合もあるなど、波の大きいシーズンを過ごします。

常に全力プレーをみせるラスですが、信じられないようなミスもあり、批判の声もさらに高まりました。

特に4月1日に行われたミネソタ・ティンバーウルブズ戦ではダブルオーバータイムの最終盤、1点リードの場面で勝負を決めるはずだったノーマークのレイアップをミス。

その直後、ラストプレーで3ポイントシュートを狙ったウルブズのニキール・アレキサンダー・ウォーカーに決してやってはいけないファールをしてしまい、大逆転負けの原因となったラスは、世界中からバッシングを受けました。

この試合二コラ・ヨキッチが61得点のトリプルダブルを記録した上で大逆転負けしたこともあり、大きな話題となっていましたね。

観ていてこんなに胸が苦しくなった試合は、今までありませんでした。

2024-25シーズン、ラスは75試合(うち先発36試合)出場し、平均13.3得点 4.9リバウンド 6.1アシストを記録。

ナゲッツは50勝32敗でウエスタンカンファレンス第4シードでプレーオフに進み、1stラウンドでクリッパーズを第7戦で下すと、カンファレンスセミファイナルではリーグトップの68勝を記録したオクラホマシティ・サンダーと激突します。

ラスは古巣相手に違いをみせたいところでしたが・・・

カンファレンスセミファイナル全7戦すべてにベンチから出場したラスは、平均9.9得点 2.7リバウンド 2.4アシストと力を発揮することはできず。

ナゲッツは第7戦まで持ちこんだものの、最終戦で32点差をつけられサンダーに敗れ去ってしまいます。

プレーオフの大事なところで力をはっきすることができなかったラスに、ナゲッツが延長契約を提示することはありませんでした。

夏を過ぎてもラスの所属先はなかなか決まらず。

このままシーズンに突入するかと思われた2025年10月15日、ラスはサクラメント・キングスと1年360万ドル(約5億4000万円)の契約を結び、NBA18シーズン目をプレーすることとなりました。

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ラス サクラメント・キングス時代

ラス キングス時代(2025-26)
64試合(うち先発58試合) 29.0分出場
15.2P 5.4R 6.7A 1.3S
FG42.7% 3P33.8% FT69.4%

レイカーズ移籍以降、SNSでおおいにイジられ、まるで終わった選手かのような不当な扱いを受けていたラッセル・ウエストブルックは、キングスで予想外の奮闘をみせます。

37歳となる2025-26シーズン、ラスは64試合に出場し、平均15.2得点 5.4リバウンド 6.7アシストとまだまだオールラウンドに活躍できることを証明しました。

キングスにはザック・ラビーン、デマー・デローザン、ドマンタス・サボニスと3人のオールスター選手が在籍していましたが、ケガのためラビーンが39試合、サボニスが19試合の出場にとどまるなど、野戦病院と化していました。

若手有望株のキーガン・マレーもわずか23試合の出場にとどまる中、37歳のラスと36歳のデマー・デローザンの2人がキングスを牽引します。

ラスは6回のトリプルダブルを記録するなど活躍をみせましたが、チームは22勝60敗と大きく負け越し、シーズンを終えました。

2025-26シーズン中に、ラスはリバウンド数でジェイソン・キッドが持っていたガード選手による通算リバウンド数8725を更新し(最終9025)、通算1万アシストも突破(最終10351)するなど、偉大な記録を打ち立てています。

レブロン・ジェームズに次いでNBA史上2人目となる「2万5000得点・1万アシスト以上」の大記録も達成しました。

まだまだやれると思っていたのですが・・・

シーズン終了後、ラスは所属チームがなかなか決まらない状態が続きました。

キングスや古巣のウィザーズからオファーは届いたものの、その内容はラスが希望するものとは合致せず。

NBAで18シーズンを過ごしてきたスーパースターは、ついに引退を決意したのです。

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まとめ

これほどまでに賞賛と批判を浴びたスーパースターはいないでしょう。

昨シーズンのプレーを観ても、まだまだやれると思うのですが、これほどまでにSNSでネタ化されると、本人のやる気もそりゃあなくなりますよね。

まるでウェストブルックを批判するのが面白いというようなレイカーズ時代以降の風潮には、呆れるほどでした。

そういう私も試合を観ながら「なにやってんだよ、ラス!」と織田裕二ばりに叫んだことも何度もありましたが・・・。

いつも全力でエネルギッシュなプレーで2010年代のNBAの主役の一人だったラスは、真のスーパーマンでしたね。

思わず気持ちがこもって長い記事になってしまいましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。

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