日本時間2025年12月5日、とんでもないニュースが飛びこんできました。
「クリッパーズがクリス・ポールとの契約を突如解除」
へっ?
思わず変な声が出てしまいました。
つい先日今季限りでの現役引退を発表したばかりのポール。
現役最後のチームに選んだのは、かつて6シーズン所属したロサンゼルス・クリッパーズでした。
クリッパーズの黄金期をつくった功労者であるポールを、引退を表明しラストシーズンを戦うポールを、解雇するとは・・・。
正直、理解が追いつきません。
今回は主にクリッパーズ時代の活躍をふり返り、クリス・ポールがいかにチームに影響を与えたのかをふりかえっていきたいと思います。
レッツラゴー!
クリス・ポール基本情報
クリス・ポール
ポジション PG
183㎝ 79㎏
1985年5月6日生まれ(40歳)
ノースカロライナ州ウィンストン・セーラム生まれ
ウェイクフォレスト大学出身
2005年NBAドラフト1巡目全体4位
所属チーム
ニューオーリンズ/オクラホマシティ・ホーネッツ(2005-11)
ロサンゼルス・クリッパーズ(2011-17)
ヒューストン・ロケッツ(2017-19)
オクラホマシティ・サンダー(2019-20)
フェニックス・サンズ(2020-23)
ゴールデンステイト・ウォリアーズ(2023-24)
サンアントニオ・スパーズ(2024-25)
ロサンゼルス・クリッパーズ(2025-?)
受賞歴
NBAオールスター×12
NBAオールスターMVP(2013)
オールNBA1stチーム×4
オールNBA2ndチーム×5
オールNBA3rdチーム×2
NBAオールディフェンシブ1stチーム×7
NBAオールディフェンシブ2ndチーム×2
NBA新人王(2006)
アシスト王×5
スティール王×6
フリースロー成功率1位(2021)
NBA75周年記念チームメンバー
21年間にわたってNBAで活躍をつづけ「ポイントゴッド」と呼ばれるまでになった司令塔クリス・ポール。
183㎝と小柄ながら、スピードと圧倒的なスキル、そして広い視野から繰り出すアシストパスを武器に、NBAを代表するポイントガードとしてその名をとどろかせてきました。
アシスト王に5回、スティール王に6回輝いていることからもわかるように、攻守に活躍をつづけてきたポールは、NBAの歴史に残る司令塔です。
NBA75周年を記念し、メディア関係者や現役および引退選手、コーチ、GM、チーム幹部からの投票によって決まった「NBA75周年記念チーム」にも、歴代のNBAスーパースターとともに選出されています。
11度のオールNBAチーム入り、9度のNBAオールディフェンシブチーム入りは、一流選手の証でしょう。
クリス・ポール スタッツ
クリス・ポール
通算スタッツ(2005-25 RS)
1370試合出場(うち1314試合先発)
16.8得点 4.4リバウンド 9.2アシスト 2.0スティール
FG46.9% 3P37.0% FT87.0%
プレーオフ通算(2005-25 PO)
149試合出場(全試合先発)
20.0得点 4.9リバウンド 8.3アシスト 1.9スティール
FG48.4% 3P37.3% FT85.4%
クリス・ポールの通算スタッツをみると、平均9.2アシストと平均2.0スティール、そしてフリースロー成功率87%が光っていますね。
プレーオフでは自らの得点力がアップしています。
まあポールの凄さはスタッツだけでは測れない、チームをワンランク上に引き上げるリーダーシップだと思いますが・・・。
今回はそのリーダーシップの高さゆえに、クリッパーズのフロントとぶつかったようですねえ・・・。
クリス・ポール デビューからクリッパーズ入りまで
2005年のドラフト1巡目全体4位でホーネッツに指名されたポールは、1年目から16.1得点 7.8アシスト 2.2スティールを記録し新人王を獲得。
2005年8月にアメリカ南東部を襲ったハリケーン「カトリーナ」により甚大な被害をうけた本拠地ニューオーリンズの、希望の星となりました。
3年目の2007-08シーズンにはホーネッツを、前年を17勝上まわる56勝26敗の好成績にみちびく大活躍。
平均21.1得点 11.6アシスト 2.7スティールを記録し、アシストと得点はチーム1位と、ホーネッツのエースとして誰もが認める存在となります。
この年のMVP投票でコービー・ブライアントに次ぐ2番目の票を集めました。
その圧倒的なスキルとリーダーシップで、絶対的司令塔として君臨したポールでしたが、ホーネッツの戦力ではプレーオフ1stラウンドを突破するのがやっと。
そんな中ホーネッツは2010-11シーズン途中から経営悪化のためNBA直轄下に置かれることとなり、補強も難しい状態となります。
ホーネッツのフロントはポールを放出するため、レイカーズ、ロケッツとの三角トレードを計画しました。
レイカーズ獲得
クリス・ポール(⇦ホーネッツ)
ロケッツ獲得
パウ・ガソル(⇦レイカーズ)
ホーネッツ獲得
ラマー・オドム(⇦レイカーズ)
ルイス・スコラ(⇦ロケッツ)
ケビン・マーティン(⇦ロケッツ)
ゴラン・ドラギッチ(⇦ロケッツ)
ドラフト1巡目指名権(⇦ロケッツ)
しかしこのトレードは当時のNBAコミッショナー、デビッド・スターンの承認がとれずに破談となりました。
当時はなんとも不可解な裁定でしたが、ホーネッツにとって十分な対価にならないと判断されたようです。
なんといっても、当時ホーネッツはリーグが所有するかたちになっていましたから。
もしポールがレイカーズに加入していたら、コービー・ブライアントとバックコートコンビを組んでいたはずです。
いったいどんなチームになったのか、想像してしまいますねえ。
トレードを破断にされたホーネッツは、ポールとドラフト2巡目指名権×2をクリッパーズに放出し、前年1試合平均22.3得点を記録したシューティングガードのエリック・ゴードン、センターのクリス・ケイマン、フォワードのアル・ファルーク・アミヌ、ドラフト1巡目指名権を獲得するトレ―ドを成立させました。
当時クリス・ポールは26歳。
すでに4回のオールスター出場経験のあった司令塔は、選手として最高の時期を、NBA最悪のフランチャイズと言われるロサンゼルス・クリッパーズで過ごすことになるのです。
クリス・ポール クリッパーズ時代
クリス・ポールが移籍したロサンゼルス・クリッパーズは当時NBAのお荷物球団でした。
1970年にバッファロー・ブレーブスとして設立された歴史あるチームながら、NBAファイナル進出は1度もなし。
常にリーグ最下位を争う弱小球団でした。
1980年から2010年までの30年間で、クリッパーズがプレーオフに進出したのはたったの4回。
常にドラフト上位指名の権利がありながら、これだけ弱いのは逆に奇跡といえるでしょう。
ただ、当時のクリッパーズには光もみえていました。
2009年のドラフト1巡目全体1位指名で獲得したブレイク・グリフィンです。
1年目はケガで全休したものの、2年目の2010-11シーズンにNBAデビューすると、衝撃的なダンクを連発しNBAを席巻。
ラリー・バード以来となる満票での新人王獲得をはたしていました。
ただしグリフィンの活躍をもってしても、クリッパーズは32勝50敗。
NBA屈指の名司令塔クリス・ポールが加入しても、さすがにクリッパーズの躍進は厳しいと当時はみられていました。
チーム2位の得点源であるエリック・ゴードンを失い、得点力不足が懸念されていましたから。
クリス・ポール 2011-12シーズン
しかし2011-12シーズンが始まると、開幕から10試合で7勝をあげる好スタート。
その後もポールのゲームメイクが冴えわたり、シーズンを通じて6人が2桁得点を記録するバランスのよい攻撃で勝利をかさねます。
ポールの正確なロブパスから、グリフィンや当時NBA4年目のディアンドレ・ジョーダンがアリウープを叩きこむシーンは、連日のようにハイライトにとりあげられ、チームには「ロブ・シティ」の愛称がつき、1980年以降では初めてお荷物球団クリッパーズにスポットライトがあたりました。
ロックアウトの影響で66試合の短縮シーズンとなった2011-12シーズン、クリッパーズは40勝26敗と大きく勝ちこし、6シーズンぶりにプレーオフ進出をはたします。
第5シードを獲得したクリッパーズの相手は第4シードのメンフィス・グリズリーズ。
当時のグリズリーズは「Grit & Grind」を合言葉にする熱いチームでした。
司令塔のマイク・コンリー、スコアラーのルディ・ゲイ、ディフェンダーのトニー・アレン、センターのマーク・ガソル、そしてチームの大黒柱ザック・ランドルフといぶし銀の選手がそろう強豪に対し、クリッパーズもポールを中心に立ち向かいます。
先に3勝1敗と王手をかけたクリッパーズでしたが、第5戦、第6戦を落とし、むかえた敵地での第7戦。
グリフィンがフィールドゴール11本中3本成功の8得点と苦しむ中、ポールが19得点 9リバウンド(!)4アシスト 2スティールと活躍し、クリッパーズが4勝3敗で勝利、アップセットを起こしました。
カンファレンスセミファイナルでは第1シードのサンアントニオ・スパーズに0勝4敗でスウィープされたものの、予想をはるかに上まわる結果を残したクリッパーズ、そしてクリス・ポールに賞賛があつまりました。
2011-12シーズンのクリスポールのスタッツと受賞は・・・
2011-12スタッツ
19.8得点 3.6リバウンド 9.1アシスト 2.5スティール
FG47.8% 3P37.1% FT86.1%
2011-12受賞
オールNBA1stチーム
NBAオールディフェンシブ1stチーム
スティール王
オールスター出場
決して前評判の高くなかったクリッパーズを躍進させたことで、オールNBA1stチームとオールディフェンシブ1stチームに選出されています。
ロサンゼルスに本拠地を移した1984年以来、初めてクリッパーズの選手がオールNBAチーム入りした瞬間でした。
ポールを獲得したことにより、弱小お荷物球団クリッパーズに大きな変化がみられた2011-12シーズン。
これまでの30年間で4回しかプレーオフ進出がなかったクリッパーズは、これからポールが在籍する6シーズンすべてでプレーオフに進出することになるのです。
クリス・ポール 2012-13シーズン
おおいに期待を寄せられむかえたクリッパーズ2年目の2012-13シーズン。
6thマンのジャマール・クロフォードや、経験豊富なベテラン、マット・バーンズを加えたクリッパーズは順調に勝利をかさね、56勝26敗を記録します。
ポールは2年連続でオールNBA1stチームとNBAオールディフェンシブ1stに選出され、当然のようにオールスターにも出場。
オールスターゲームでは、20得点 15アシストを記録し、自身初のオールスターMVPを受賞するなど、NBA最高のポイントガードとして、誰もが認める存在となりました。
しかし第4シードで進んだプレーオフでは主力のケガもあり、前年の1stラウンドで倒したグリズリーズに1勝4敗で敗れ去ります。
期待が高まっていただけに、残念な結果でしたねえ。
2012-13シーズンのポールのスタッツと受賞は・・・
2012-13スタッツ
16.9得点 3.7リバウンド 9.7アシスト 2.4スティール
FG48.1% 3P32.8% FT88.5%
2012-13受賞
オールNBA1stチーム
NBAオールディフェンシブ1stチーム
スティール王
オールスター出場
クリス・ポール 2013-14シーズン
クリス・ポールを獲得後2シーズン連続でプレーオフに進出したことで、ケチで有名だったドナルド・スターリングオーナーも積極的にチーム強化に挑みました。
球団社長兼ヘッドコーチに、ボストン・セルティックスを優勝に導いたドッグ・リバースを招聘。
リーグ屈指のシューターJJ・レディック(現レイカーズHC)や控えポイントガードのダレン・コリソンなどを獲得し、優勝に向けた陣容を整えシーズンをむかえました。
ポールはケガにより20試合を欠場したものの、アシスト王とスティール王に輝くなど、チームを牽引。
3年連続のオールNBA&オールディフェンシブチーム1stチーム入りの偉業を成しとげました。
ポールに牽引されたクリッパーズは前年を上回る57勝25敗をあげ、ウエスタンカンファレンス第3シードでプレーオフに進出。
プレーオフ1stラウンドで対戦したのは、翌年優勝し王朝を築くことになるゴールデンステイト・ウォリアーズでした。
ステフィン・カリー、クレイ・トンプソンのスプラッシュブラザーズを相手に、クリス・ポールは老獪なプレーメイクで対抗。
第7戦までもつれる熱戦を制したのは、経験値にまさるクリッパーズでした。
最終戦でクリス・ポールは22得点にくわえ14得点 4スティールと攻守に躍動。
若き天才シューター軍団をなんとか下しました。
カンファレンスセミファイナルの相手は、第2シードのオクラホマシティ・サンダー。
ケビン・デュラントとラッセル・ウエストブルックを中心とするサンダーは、1stラウンドで難敵メンフィス・グリズリーズを第7戦で打ち破り、カンファレンスセミファイナル進出をはたした勢いのあるチームでした。
カンファレンスセミファイナルの6試合でポールは平均22.5得点 11.8アシスト 2.5スティールと躍動したものの、デュラント(33.2得点)とウエストブルック(27.8得点)を止めることはできず、2勝4敗で敗れてしまいます。
ただこのプレーオフ期間中、クリッパーズの選手たちはプレーに集中できていなかったのかもしれません。
プレーオフ期間中、クリッパーズは大きな問題と向き合っていました。
名物オーナーのドナルド・スターリングが、人種差別に関わる不適切な発言をスクープされ、NBAを揺るがす大問題となっていたのです。
クリッパーズのコーチ、選手たちは怒りをあらわし、ウォリアーズとのプレーオフ1stラウンド第4戦をボイコットする可能性すらありました。
結局ボイコットすることはありませんでしたが、クリッパーズのロゴを隠すためにシャツを裏返しに着用するなど抗議の意思を表明した選手たち。
結果スターリングはNBAコミッショナーのアダム・シルバーから250万ドルの罰金を課され、NBAからの永久追放を言い渡されました。
クリッパーズにとって激動のシーズン、クリス・ポールのスタッツと受賞は・・・
2013-14スタッツ
19.1得点 4.3リバウンド 10.7アシスト 2.5スティール
FG46.7% 3P36.8% FT85.5%
2013-14受賞
オールNBA1stチーム
NBAオールディフェンシブ1stチーム
アシスト王
スティール王
オールスター出場
クリス・ポール 2014-15シーズン
ドナルド・スターリングが去り、元マイクロ・ソフトCEOの大富豪、スティーブ・バルマーがチームを買収し迎えた2014-15シーズン。
クリス・ポールは自身初となる82試合全試合出場をはたし、平均19.1得点 10.2アシストを記録。
2年連続4度目のアシスト王に輝くなど、チームリーダーとして強豪クリッパーズを牽引します。
チームはこの年も56勝26敗と好調を維持し、ウエスト第3シードでプレーオフに進出。
1stラウンドでは前年のチャンピオン、サンアントニオ・スパーズと第7戦までもつれる激闘をくり広げます。
ティム・ダンカン、トニー・パーカー、マヌ・ジノビリのベテラン勢と、前年のファイナルMVPを受賞したカワイ・レナード擁するチャンピオンの前に立ちはだかったのが、スコアリングモードになったクリス・ポールでした。
ポールは最終第7戦で3ポイントシュートを6本中5本成功させるなど、チームトップの27得点をあげる大活躍。
ただポールは第1クオーターでハムストリングの違和感を訴え、いったんロッカールームに下がるなど、決して万全ではありませんでした。
それでも第4クオーター残り時間8.8秒、クリッパーズボールのスローイン、109-109同点の場面では、ドライブから体勢をくずしながら高いアーチのシュートを決め、シリーズ突破を決定的にします。
試合終了後、死闘を繰り広げたポールとダンカンの抱擁は、感動的でした。
死闘を制し進んだカンファレンスセミファイナルの相手はウエスト第2シードのヒューストン・ロケッツ。
2014-15シーズン、MVP投票2位と活躍したジェームズ・ハーデンがエースをつとめるロケッツは、プレーオフ1stラウンドでダラス・マーベリックスを4勝1敗で難なく下していました。
対するクリッパーズはクリス・ポールがハムストリングの負傷で最初の2試合を欠場。
絶対的司令塔の不在で心配されたクリッパーズでしたが初戦に勝利し、敵地での2戦を1勝1敗で乗りきります。
ホームでの第3戦からはポールが復帰。
ポールは12得点 7アシストにとどまったものの、JJ・レディックが31得点をあげるなど攻撃陣が爆発し、クリッパーズは25点差で圧勝します。
つづく第4戦も33点差で圧勝し、3勝1敗と早々に王手をかけました。
しかしここからクリッパーズはまさかの3連敗。
ポールは出場した5試合で平均21.2得点 10.0アシストと、負傷を抱えながらも奮闘しましたが、あと1勝をうばうことができませんでした。
2014-15シーズン、クリス・ポールのスタッツ、受賞は・・・
2014-15スタッツ
19.1得点 4.6リバウンド 10.2アシスト 1.9スティール
FG48.5% 3P39.8% FT90.0%
2014-15受賞
オールNBA2ndチーム
NBAオールディフェンシブ1stチーム
アシスト王
オールスター出場
クリス・ポール 2015-16シーズン
優勝に向けてランス・スティーブンソンやジョシュ・スミスを加えてむかえた2015-16シーズン、クリッパーズにとっては厳しいシーズンとなります。
ポールとならびチームの顔であるブレイク・グリフィンが脚のケガで長期離脱。
その上グリフィンはプライベートで訪れたレストランで暴行事件を起こし、出場停止を含め合計47試合を欠場しました。
また開幕前に補強したランス・スティーブンソンとジョシュ・スミスがチームにフィットせず、シーズン途中に放出するなど、問題が次々とふりかかってきます。
それでもこのピンチを救ったのは、やはりクリス・ポールでした。
ポールは74試合に出場し、平均19.5得点 10.0アシスト 2.1スティールと安定した活躍をみせます。
グリフィン不在の中、ポールのアシストでセンターのディアンドレ・ジョーダンが躍動。
ジョーダンはオールNBA1stチームに選出される大ブレイクをはたしました。
結果苦しみながらもクリッパーズは53勝29敗を記録。
第4シードでプレーオフに進みましたが、グリフィンが脚のケガを再発。
ポールも第4戦で相手のユニフォームに指がからまり骨折し、第5戦、6戦を欠場することとなり、デイミアン・リラード擁するポートランド・トレイルブレイザーズに2勝4敗で完敗しました。
NBA屈指の強豪となったクリッパーズでしたが、プレーオフになるとポールとグリフィンがケガで離脱することに批判集まっていきます。
2015-16シーズン、クリス・ポールのスタッツと受賞は・・・
2015-16スタッツ
19.5得点 4.2リバウンド 10.0アシスト 2.1スティール
FG46.2% 3P37.1% FT89.6%
2015-16受賞
オールNBA2ndチーム
NBAオールディフェンシブ1stチーム
オールスター出場
クリス・ポール 2016-17シーズン
2016-17シーズンはチームの顔、クリス・ポールとブレイク・グリフィンがシーズン終了後に無制限FAとなるため、新しく契約を結ぶのか、チームを解体するのかを判断する、大事なシーズンとなりました。
31歳になったポールにとって正念場のシーズンでしたが、12月にハムストリングを痛め7試合を欠場すると、1月には左手親指を骨折するなど、21試合を欠場。
不完全燃焼のシーズンとなってしまいました。
それでも現地時間12月10日のペリカンズ戦では、20得点 20アシスト ターンオーバー0のパーフェクトゲームを記録するなど、存在感をしめします。
グリフィンも21試合を欠場。
9勝1敗とスタートダッシュを決めたクリッパーズでしたが、51勝31敗と期待された結果を残すことはできませんでした。
ポールが不在の21試合でわずか8勝に終わったのが痛かったですねえ。
ポールの骨折がなければ、まだまだ勝ち星をのばすことができたはずです。
第4シードで進んだプレーオフでは、今年もグリフィンのケガによる離脱もあり、ユタ・ジャズに3勝4敗で惜しくも敗れさりました。
シーズン終盤には闘争心の強いリーダーであるクリス・ポールと、ほかのメンバーの確執のためチームの雰囲気が悪くなっているとの報道もありましたね。
まるで今のポールとクリッパーズのようではありますが・・・。
結局クリッパーズはシーズン終了後にクリス・ポールのトレードを発表しました。
2016-17シーズン、クリス・ポールのスタッツ、受賞は・・・
2016-17スタッツ
18.1得点 5.0リバウンド 9.2アシスト 2.0スティール
FG47.6% 3P41.1% FT89.2%
2016-17受賞
NBAオールディフェンシブ1stチーム
クリス・ポール クリッパーズ退団後
クリス・ポールはトレードでヒューストン・ロケッツに移籍となりますが、この時のトレードにはビックリさせられました。
クリッパーズ⇨ロケッツ
クリス・ポール
ロケッツ⇨クリッパーズ
パトリック・ベバリー
ルー・ウイリアムズ
サム・デッカー
モントレズ・ハレル
ダラン・ヒリアード
ダンドレ・リギンズ
カイル・ウィルジャー
2018年ドラフト1巡目指名権
ポールがどれだけ価値のある選手と認識されていたのか、おわかりいただけるかと思います。
ポールはクリッパーズでジェームズ・ハーデンと破壊力抜群のバックコートを組み2シーズンを過ごすと、その後オクラホマシティ・サンダーに移籍。
リーグ2年目でサンダーに移籍してきたばかりのシェイ・ギルジャス・アレキサンダーと共闘し、予想外のプレーオフ進出に貢献します。
フェニックス・サンズに移籍した2020-21シーズンには、チームのファイナル進出に大きく貢献。
35歳となっても、リーグトップクラスの司令塔であることを証明しました。
サンズで3シーズンを過ごしたあと、昨シーズンはサンアントニオ・スパーズでビクター・ウェンバンヤマとともに戦ったポール。
39歳にして82試合すべてで先発出場をはたし、衝撃を与えました。
そして今シーズン、ポールは古巣ロサンゼルス・クリッパーズに復帰。
今シーズン終了後の引退を発表し、ラストシーズンをむかえたのです・・・。
まとめ
今回は突如ロサンゼルス・クリッパーズを解雇されたクリス・ポールについて語ってきました。
ポールがどれほどクリッパーズに貢献してきたのか、伝わったでしょうか?
クリッパーズの歴史の中でベストプレイヤーは誰かと聞けば、多くの関係者やファンはクリス・ポールの名をあげるでしょう。
記録にも記憶にも残る活躍を続け、NBAのお荷物チームだったクリッパーズを強豪に導いたクリス・ポール。
自身のラストシーズンに家族が暮らすロサンゼルスの地を選んだのは、当然の選択でした。
まさかこんな結末をむかえるとは・・・。
これからポールがどんな選択をしていくのか、ポールを獲得するチームがあるのか、まだまだ不透明な状態ではありますが、このまま終わってしまうのはさびしすぎます。
なんとかNBAを代表する司令塔にふさわしい最後を、見届けたいと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

