【NBAプレーオフ2025】バトラーがプレーオフジミーと呼ばれる理由とは 

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ヒートからウォリアーズに移籍したジミー・バトラーが、今年もまた「プレーオフジミー」の恐ろしさをみせつけています。

レギュラーシーズンよりも、相手のディフェンス強度もあがり、一つひとつのプレーの重みが違うプレーオフの舞台。

緊張感MAXの中で、ひときわ輝くのが「プレーオフジミー」です。

ヒューストン・ロケッツとのプレーオフ1stラウンド第2戦で臀部を打撲し心配されていましたが、第4戦で復活し、いきなり27得点をあげ、勝利に貢献しました。

勝負を決めたクラッチリリバウンドにはしびれましたね。

役者がちがいます。

今回は、これまでプレーオフで異常なまでの活躍をつづけてきたジミー・バトラーが「プレーオフジミー」の恐ろしさをみせつけた3つのシリーズについて語ります。

レッツラゴー!

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目次

ジミー・バトラー 生涯スタッツ

ジミー・バトラー生涯スタッツ
(2025年4月28日現在)
レギュラーシーズン
869試合 33.1分出場
18.3得点 5.3リバウンド 4.3アシスト 1.6スティール
FG47.2% 3P32.8%

プレーオフ
121試合 37.7分出場
21.2得点 6.1リバウンド 4.6アシスト 1.7スティール
FG46.0% 3P34.8%

現在のNBAでプレーオフ男といえば、なんといってもジミー・バトラーでしょう。

「レギュラーシーズン本気だしていないのでは?」と思うほど、プレーオフでは圧倒的な活躍を続けています。

特にジミー・バトラーがマイアミ・ヒートに加入した1年目の2020年、そして第8シードからNBAファイナル進出をはたした2023年のプレーオフでの活躍は、すさまじいものでした。

ちなみにマイアミ・ヒートに所属していた2019-20シーズンから2023-24シーズンの5シーズンのスタッツは・・・

ジミー・バトラー ヒート時代スタッツ

レギュラーシーズン
291試合 33.7分出場
21.3得点 6.1リバウンド 5.7アシスト 1.7スティール
FG49.6% 3P30.3%

プレーオフ
64試合 38.5分出場
24.7得点 6.8リバウンド 5.7アシスト 1.9スティール
FG47.5% 3P34.3%

得点はプレーオフの方が上がっているものの、特筆するほどの差ではありません。

ただプレーオフジミーは、絶対に負けられない試合、勝負を決する場面で信じられない活躍をみせ、チームを勝利に導いてきたのです。

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プレーオフジミー① 2020 対バックス

コロナの感染拡大により短縮された2019-20シーズン、マイアミ・ヒートは44勝29敗のイースタンカンファレンス5位でレギュラーシーズンを終えると、プレーオフ1stラウンドでは4位のインディアナ・ペイサーズを4勝0敗でスウィープ。

1stラウンドの4試合で、ジミー・バトラーはゴラン・ドラギッチ(22.8得点)に次ぐチーム2番目の平均19.8得点をあげます。

危なげなくアップセットをはたしたヒートでしたが、カンファレンスセミファイナルの相手は、怪物ヤニス・アデトクンボを擁し、リーグ1位の56勝17敗を記録していた最強ミルウォーキー・バックス。

誰もがバックスの勝利を疑っていませんでした。

しかし第1戦でジミーはフィールドゴール20本中13本成功(65.0%)の40得点を記録。

結果115-104でヒートは勝利し、バトラーは強烈なインパクトを残しました。

ちなみに2019-20のレギュラーシーズンで、バトラーの平均得点は19.9得点、1試合最高得点は38得点です。

第2戦でバトラーは13得点と徹底的に抑え込まれましたが、試合終了のブザーと同時に放ったラストショットでヤニスからファウルを受け、勝利を決めるフリースロー2本をきっちりと決めきります。

ヒートは116-114で接戦を制し、相手のホームコートで2連勝をかざりました。

マイアミに舞台をうつした第3戦、バトラーは30得点 7リバウンド 6アシストと試合を支配し、115-100でヒートは3連勝。

第4戦では第1シードの意地をみせ、ようやく勝利をあげたバックスでしたが、エースのヤニス・アデトクンボが捻挫で離脱し、絶体絶命のピンチにおちいります。

第5戦、ヤニスを失ったバックスにレギュラーシーズンリーグ全体1位のオーラはなく、ヒートは103-94で勝利。

リーグ最高勝率を記録していた優秀候補ミルウォーキー・バックスを、ヒートは4勝1敗で圧倒し、カンファレンスファイナルに進みました。

ヒートはその後カンファレンスファイナルでボストン・セルティックスを4勝2敗で倒し、NBAファイナルに進出。

ファイナルではジミー・バトラーが平均26.2得点をあげ、トリプルダブルを2回記録し、レブロン・ジェームズ&アンソニー・デイビス擁するロサンゼルス・レイカーズに抵抗したものの、2勝4敗でやぶれ、優勝には手が届きませんでした。

しかしこのプレーオフでみせたバトラーのプレーは世界に衝撃を与え「プレーオフジミー」という言葉が生まれます。

ただ「プレーオフジミー」の恐ろしさは、こんなものではありませんでした・・・。

2020 1stラウンド ジミー・バトラースタッツ
5試合 36.7分出場
23.4得点 5.8リバウンド 4.4アシスト 1.8スティール
FG53.2% 3P45.5% FT85.2% 

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プレーオフジミー② 2023 対バックス

2022-23シーズン、マイアミ・ヒートは44勝38敗、イースト7位となりプレーオフに直行することはできず、プレーイントーナメントにまわります。

プレーイントーナメント初戦で8位のアトランタ・ホークスに敗れたものの、古巣シカゴ・ブルズに勝利し、なんとか第8シードでプレーオフ進出を決めました。

1stラウンドの相手はリーグ最高勝率を記録していた第1シード、ミルウォーキー・バックス。

2020年のカンファレンスセミファイナルで、プレーオフジミーに失意のどん底に落とされたバックスでしたが、翌2021年のプレーオフ1stラウンドではヒートを4勝0敗のスウィープで下し、しっかり雪辱を果たしていました。

当然多くのアナリストやファンは、バックス圧倒的有利と予想。

プレーオフジミーの存在を考慮しても、ヒートが4勝することは想像できませんでした。

バックスのホームで行われた第1戦の第1クオーター残り4分13秒、バックスのエース、ヤニス・アデトクンボがドライブからシュートに持ち込む際、テイクチャージしようとしたケビン・ラブと接触。

バランスをくずしたヤニスは、腰から激しくフロアに叩きつけられます。

一度はコートにもどったヤニスでしたが痛みは強く、この試合10分50秒の出場に終わっています。

ヤニスを失ったバックス相手に、プレーオフモードになったジミー・バトラーが襲いかかり、ヒートは130-117で第1戦に勝利しました。

第1戦のバトラーは42分53秒プレーし、この試合トップの35得点を記録。

5リバウンド 11アシスト 3スティールと、初戦からプレーオフジミーの恐ろしさをみせつけました。

第2戦はヤニスが欠場したバックスが意地をみせヒートを圧倒。

ヒートは25得点をあげたバトラーを筆頭に、6人が2桁得点を記録しましたが、バックスもブルック・ロペスが25得点、ドリュー・ホリデーが24得点するなど、7人が2桁得点を記録。

122-138と点の取り合いになったゲームを、バックスが制しました。

舞台をマイアミにうつした第3戦、ヤニスを欠くバックスに猛攻をしかけるヒート。

バトラーは得意ではない3ポイントシュートを、4本すべて成功させ30得点を記録し、ヒートを121-99の圧勝に導いています。

ヒートの2勝1敗でむかえた第4戦、ついにバックスはヤニスがコートに戻ってきます。

士気のあがったバックスは第1シードの貫禄をとりもどし、前半を57-50とリード。

バックスでは復帰したヤニスとセンターのブルック・ロペスがそれぞれ17得点をあげ、ヒートではバトラーが24得点をあげていました。

第3クオーターではバトラーが11得点をあげたものの、バックスのリードはさらに広がり、78-89で勝負の最終クオーターをむかえます。

このままバックスが逃げ切るかと思われましたが、ここで本領を発揮したのが「プレーオフジミー」でした。

第3クオーターまでに35得点をあげていたバトラーは、第4クオーター試合残り時間8分11秒、87-98とバックスリードの場面でコートイン。

残り7分20秒にドライブからジャンパーを決めると、バトラーはそこから試合終了までの間に一人で21得点を記録する大爆発をみせ、ヒートを大逆転勝利に導きます。

一進一退の大接戦の中、次々とシュートを沈め、ホームのファンを熱狂の渦に巻きこむバトラー。

2022-23シーズン、平均22.9得点を記録していたバトラーですが、この大事な試合で28本中19本のシュートをしずめ56得点を記録、「プレーオフジミー」の恐ろしさをバックスのメンバーに植え付けました。

1試合56得点はマイアミ・ヒートの球団記録。

レブロン・ジェームズやドウェイン・ウェイドらヒートのレジェンドたちを超える活躍をみせました。

第4戦、119-114で勝利したヒートは、3勝1敗と優勝候補筆頭のバックスを土俵際に追い込みます。

バックスのホームに舞台をうつした第5戦。

バックスファンの大歓声の中、魂のこもった熱戦が続き、第3クオーターを終え86-102でバックスが16点のリードを奪います。

第3クオーターを終えた時点でバトラーは26得点、ヤニスは29得点を記録。

両エースが全身全霊で戦う試合は、勝負の第4クオーターへ。

ここで一段ギアを上げ、鬼神のごとき活躍をみせたのは、プレーオフジミーでした。

第4クオーター、「プレーオフジミー」モードに突入したバトラーは、両チームトップの14得点をあげチームを牽引。

ヒートは驚異的な追い上げをみせ、第4クオーター終了間際に116-118と2点差まで追いつきます。

最後のタイムアウトを終え、ヒートに残された時間はわずか2.1秒。

コートサイドからゲイブ・ビンセントがスローインを入れようとしますが、バックスの強力なディフェンスが立ちはだかります。

もちろん、ビンセントがバトラーをターゲットにしているのは、誰の目にも明らかでした。

バトラーをマークするのは、NBA屈指のペリメーターディフェンダー、ドリュー・ホリデー。

平面ではNBAでもトップクラスの守備力を誇るホリデーの激しいマークを受けたバトラーは、マックス・ストゥルースをスクリーンに使い、ゴール下へカット。

ビンセントがゴール下へ高いパスを投げ入れると、バトラーは体勢を崩しフロアに倒れこみながらも空中でボールをつかみ、そのままシュート。

ボールは見事にリングを通過しました。

この奇跡的なシュートで完全にペースをつかんだヒートはオーバータイムを制し、128-126で勝利。

第8シードのヒートが再び第1シードのバックスを下す快挙を達成しました。

途中バックスがヤニスを欠いたとはいえ、戦力的にはバックスが大きくリードしていたはずです。

明らかな戦力差をうめたのは、プレーオフジミーの爆発力とリーダーシップでした。

戦う中で、ヒートの選手たちが成長していくのがわかるシリーズだったと思います。

ヤニスの悔しさはどれほどのものだったでしょうか?

2023 1stラウンド ジミー・バトラースタッツ
5試合 37.2分出場
37.6得点 6.0リバウンド 4.8アシスト 1.8スティール
FG59.7% 3P44.4% FT70.8% 

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プレーオフジミー③ 2023 対セルティックス

2023年のNBAプレーオフ、第8シードのヒートは1stラウンドで最強ミルウォーキー・バックスを倒す大波乱を起こしました。

勢いにのったヒートは、カンファレンスセミファイナルで第5シードのニューヨーク・ニックスを4勝2敗で倒し、カンファレンスファイナルに進みます。

カンファレンスファイナルの相手は、イースト第2シードのボストン・セルティックス。

前年のカンファレンスファイナル、第7戦で敗れた因縁の相手でした。

セルティックスはレギュラーシーズンでは1ゲーム差でバックスに首位の座をゆずったものの、リーグ全体2位の57勝25敗を記録した、超強豪チームです。

リーグ4位の攻撃力(平均117.9得点)と同じくリーグ4位の守備力(111.4失点)をもつバランスのよいセルティックスに対して、ヒートは守備力はリーグ2位(平均109.8失点)であるものの、攻撃力はリーグ最下位(109.5得点)とかなりかたよったチームでした。

1stラウンドで奇跡をみせたヒートでしたが、セルティックス相手にアップセットを起こす確率はかなり低いと予想されていましたね。

セルティックスのエースのジェイソン・テイタムは、フィラデルフィア・76ersとのカンファレンスセミファイナル第7戦で51点をたたき出し、リーグトップクラスの選手であることを証明。

相棒のオールスター選手、ジェイレン・ブラウンも攻守に奮闘し、その他にも2022年の最優秀守備選手賞を受賞したチームリーダーのマーカス・スマート、ベテランのアル・ホーフォード、前年にオールディフェンシブ2ndチーム入りしたデリック・ホワイトなど、実力の高い選手がそろうセルティックスは、ヒートにとっては相性が悪いと思われていました。

ジミー・バトラーを1対1守ることができる選手が、これほどまでにそろったチームはありませんでしたから。

ボストンのホームアリーナ、TDガーデンで行われた第1戦、セルティックスのWエースは、テイタムが30得点、ブラウンが22得点と活躍をみせたものの、ヒートのエース、ジミー・バトラーに圧倒されてしまいます。

バトラーは35得点 5リバウンド 7アシストに加え、6スティールを記録!

主人公感がハンパなかったですね。

攻守で存在感をみせつけたバトラーの活躍で、初戦はヒートが123-116で勝利をあげました。

第2戦ではセルティックスのテイタムが42分24秒の出場で34得点 13リバウンド 8アシストと意地をみせましたが、バトラーも26得点 8リバウンド 6アシスト 3スティール 2ブロックのハイパフォーマンスをみせます。

セルティックスリードで進んでいた第4クオーター残り6分22秒に事件が勃発。

バトラーがグラント・ウイリアムズからのファウルを受けながらシュートをねじ込んだ直後、2人が額を突き合わせながら激しいトラッシュトークで乱闘寸前に。

二人はチームメイトたちに引き離され、乱闘にはいたりませんでしたが、闘将ジミー・バトラーに火がついたのは、誰の目にも明らかでした。

この時点で89-96とヒートは7点のビハインドをせおっていましたが、バトラーがグラント・ウイリアムズとの1on1から次々とシュートを沈め、ヒートのメンバーを鼓舞します。

バトラーの活躍で息を吹き返したヒートは、111-105と敵地で2連勝する最高のスタートを切りました。

舞台をマイアミに移した第3戦、バトラーは16得点に終わったものの、8リバウンド 6アシスト 2スティールを記録します。

ホームの大歓声を浴びたヒートの選手たちは、セルティックスのテイタムを14得点、ブラウンを12得点におさえこみ128-102と圧勝。

優勝候補のセルティックスを3勝0敗とがけっぷちに追い込みました。

しかしここからセルティックス優勝候補の意地をみせ、3連勝をかざり、シリーズは勝負の第7戦に向かいます。

勝負が決する第7戦、セルティックスのホームコート、TDガーデンは異様な熱気に包まれていました。

勝利を確信するファンたちの「レッツゴー・セルティックス」の大歓声が響きわたる中、試合が始まると、最初のプレーでジェイソン・テイタムが左足首を捻挫。

明らかに痛そうな表情をみせたテイタムは出場を続けたものの、本来の勝負強さをみせることはできず41分36秒の出場で14得点に終わります。

相棒のジェイレン・ブラウンも3ポイントを9本放ちながら成功は1本とショットが不調。

43分5秒の出場で19得点と、テイタムをカバーすることはできませんでした。

対してヒートは選手たちが躍動。

この大事な1戦でジミー・バトラーは28得点 7リバウンド 6アシスト 3スティールと圧巻のプレーをみせつけます。

ターンオーバーはわずか1。

プレーオフジミーに導かれたヒートは、第7戦を103-84で勝利し、イースタンカンファレンスチャンピオンとなりました。

数々の奇跡をおこしてきたプレーオフジミーでしたが、NBAファイナルでは二コラ・ヨキッチ擁するデンバー・ナゲッツに1勝4敗で一掃され、またもNBAチャンピオンには手が届きませんでした。

誰よりも勝利を渇望する男ジミー・バトラーははたしてチャンピオンリングを手にすることができるのか?

プレーオフジミーはゴールデンステイト・ウォリアーズで3度目のNBAファイナル進出、そして初めてのNBAチャンピオンを目指します。

2023 カンファレンスファイナル ジミー・バトラースタッツ
7試合 39.6分出場
24.7得点 7.6リバウンド 6.1アシスト 2.6スティール
FG42.0% 3P34.8% FT83.3% 

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まとめ

今回は、数々のドラマをつくりあげてきたプレーオフジミーについて語ってきました。

レギュラーシーズンではグッドプレイヤーのジミー・バトラーですが、プレーオフになると唯一無二のグレイトプレイヤーに変貌する不思議な選手です。

エースとして活躍をつづけたヒート時代とは違い、現在のウォリアーズではステフィン・カリーの相棒として初のプレーオフに挑んでいます。

2025年のプレーイントーナメント グリズリーズ戦で38得点、プレーオフ1stラウンドロケッツとの第1戦で25得点5スティールとプレーオフジミーの恐ろしさを見せつけていたバトラーでしたが、第2戦の前半にリバウンドに飛んだ際、アメン・トンプソンと交錯し臀部から激しく落下。

第3戦を欠場したバトラーでしたが、幸いにも重症ではなく、第4戦で復帰し27得点をあげ勝利に大きく貢献しました。

はたしてバトラーは今年のプレーオフでも奇跡を起こし、ウォリアーズをチャンピオンに導くことができるのか?

バトラーにとって初めてのチャンピオンリング獲得が、わたくしリトルが35年応援し続けているウォリアーズであれば、こんなにうれしいことはないのですが・・・。

いよいよクライマックスに突入するNBAプレーオフをおおいに楽しみましょう。

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