【祝クリス・ポール加入】ウォリアーズでカリー、クレイ、ドレイモンドとの共存は?

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デンバー・ナゲッツの圧倒的な強さを見せつけられた2023年ファイナル。

ファイナルの余韻も残る中、驚きのトレード情報が次々と舞いこんでいます。

ブラッドリー・ビールを加え〝ビッグ3″体制となった、フェニックス・サンズの「おい、NBA2Kか!」というチームづくりにもびっくりしましたが、わたくしリトルが最も「うそ!?」と思ったのが、クリス・ポールのトレードでした。

ブラッドリー・ビールとの交換要員として、フェニックス・サンズから、ワシントン・ウィザーズにトレードされたポール。

チーム解体中のウィザーズが、37歳のクリス・ポールをそのままキープするとは思っていませんでしたが、まさかトレード先がゴールデンステイト・ウォリアーズになるとは、思ってもいませんでしたね。

NBAを35年間観つづけてきた、わたくしリトルが最も長く応援を続けているゴールデンステイト・ウォリアーズ。

今回は、「クリス・ポールが加わったウォリアーズは、果たして成功するのか?」を、検証していきたいと思います。

レッツラゴー。

目次

結論 正直厳しいが、とんでもなく楽しみ!

クリス・ポールが加わったウォリアーズは、果たして成功するのか?」現時点で、わたくしリトルの答えは、「正直厳しいと思うが、とんでもなく楽しみ!」です。

わたくしリトルが、35年間応援し、愛し続けているゴールデンステイト・ウォリアーズ。

クリス・マリンのプレーに魅了され、RUN TMCの〝RUN&GUN″に大興奮したあとは、ながーーい低迷が続いていました。

弱小ウォリアーズの運命を変えたのが、ステフィン・カリークレイ・トンプソンのスプラッシュブラザーズ。

そして、カッチカチのディフェンスで相手のエースをマークしながら、2人のシューターにアシストを決めまくるドレイモンド・グリーンの存在です。

カリーがNBA入りした2009年シーズンに、彼が4個のチャンピオンリングを獲得するなんて、夢にも思っていませんでした。

カリーがルーキーだった2009-10シーズン、ウォリアーズは26勝56敗でしたからね。

本当に、ウォリアーズファンのわたくしリトルにとって、ワクワクする夢のような時代を過ごしてきました。

しかし、現在ステフィン・カリー35歳、クレイ・トンプソン33歳、ドレイモンド・グリーン33歳と、ビッグ3も大ベテランとなり、ウォリアーズの時代も終わりを告げようとしています。

ファイナル終了後に辞任した、前GMのボブ・マイヤーズは、チームの世代交代を考え、若手有望株のジョーダン・プールに4年1億2800万ドル(約183億円)という、巨額な契約を与えていましたが、ディフェンスの弱さ、シュートセレクトの悪さなど、弱点は改善せず。

昨シーズンの開幕前にプールは、ドレイモンド・グリーンから練習中に顔面を殴られるという、前代未聞の暴力事件の被害者になりました。

当時は、ドレイモンドに非難が殺到しましたが、今では「ドレイモンドをそこまで怒らせたプールに問題があったんじゃないの?」と論調が変わっています。

期待された若手のプールやジョナサン・クミンガらが伸び悩む中、マイヤーズに代わってGMに就いた、マイク・ダンリービーJr.の初仕事が、ジョーダン・プールを含む、クリス・ポールとのトレードだったのです。

ウィザーズ⇨ウォリアーズ
クリス・ポール


ウォリアーズ⇨ウィザーズ
ジョーダン・プール
パトリック・ボールドウィン・Jr.
ライアン・ロリンズ
2030年ドラフト1巡目指名権(プロテクト付き)
2027年ドラフト2巡目指名権

38歳のクリス・ポールを手に入れるために、かなり大きな代償を払ったウォリアーズ。

なんとか契約の重いプールを引き取ってもらうための、苦肉の策だったことがうかがえます。

さて、クリス・ポールです。

のちほど、ポールの18年間の選手生活を振り返りますが、ポールの実績は、誰もが認めるものでしょう。

しかし、そんなポールも38歳。

歴代でも5本の指に入る司令塔も、衰えの隠せない年齢となってきました。

今回24歳のジョーダン・プールを放出し、38歳の大ベテランポールを獲得したことは、ウォリアーズが未来を捨ててでも、「カリー、クレイ、ドレイモンドでもう一度優勝する」と腹をくくったと考えられます。

二兎を追うものは一兎をも得ず。

今勝つことに、全力を注ぎこむことには、わたくしリトルも賛成です。

ハーフコートでのセットプレーが得意なクリス・ポールと、常に連動するムーブメント重視のウォリアーズの相性はどうなのか?と心配する記事も見ました。

ただ、クリス・ポールは、今までタイプの違う5チームに所属してきましたが、すべてのチームで結果を出してきたポイント・ガードです。

ポールが加入したチームは、すべて予想以上の勝ち星をあげてきました。

ポールの経験とアジャストする能力は、きっとウォリアーズの戦術の幅を広げてくれると思います。

ただし、ポールの弱点は、プレーオフでのケガです。

これまでも、大事な場面でケガをくり返してきたポール。

38歳という年齢で、ケガのリスクは、ますます大きくなっていると思います。

チーム全体の高齢化もあり、優勝となると厳しいのではないか・・・というのが正直なところです。

ただ、これまで様々な栄光を勝ちとってきたポールが、まだ手の届いていない優勝リングを、本気で取りに来るシーズン。

しかも、わたくしリトルの最も愛する、ゴールデンステイト・ウォリアーズのユニフォームを着て躍動するポールを観れるなんて、本当に楽しみで、今からワクワクが止まりません!

クリス・ポール 18年間の選手生活を振り返る

ここでクリス・ポールのこれまでの活躍を振り返ります。

クリス・ポール 通算成績(1214試合)
17.9得点 4.5リバウンド 8.9アシスト 2.1スティール FG47.2% 3P36.9%

2005年のNBAドラフト1巡目全体4位でニューオーリンズ・ホーネッツに指名されたポール。

同じくポイントガードのデロン・ウイリアムズが、1巡目全体3位でユタ・ジャズに指名され、ライバル関係となりますが、ポールはルーキーシーズン、すべての月でルーキー・オブ・ザ・マンスを受賞。

結局、125票中124票をポールが獲得し、圧倒的な支持を得てルーキーオブザイヤーを獲得しました。

チームは惜しくもプレーオフを逃しますが、司令塔としての能力を存分に見せつけました。

3年目の2007-08シーズン、ポールは1試合平均21.1得点 11.6アシスト 4.0リバウンド 2.7スティールと素晴らしいスタッツを残し、自身初のプレーオフに進出。

惜しくもカンファレンスセミファイナルでサンアントニオ・スパーズに3勝4敗で敗れたものの、自身はオールNBAファーストチーム、オールディフェンシブセカンドチームに選出。

初めてアシスト王、そしてスティール王となり、3年目で早くもNBAナンバー1ポイントガードと呼ばれるようになります。

その後は、毎年安定した活躍をみせ、2011年にロサンゼルス・クリッパーズに移籍してからも、常に高いパフォーマンスを維持していました。

ただ、チームはカンファレンスセミファイナルの壁を破ることはできず。

この頃のポールは、プレーオフになると、ケガで離脱することが多く、肝心なところでチームを勝たせられない選手といったネガティブなイメージもついてしまいました。

2017年にはヒューストン・ロケッツに移籍。

ポール1人に対し、パトリック・ベバリー含む7選手とドラフト1巡目指名権+金銭という、大型トレードでした。

ポールは、ロケッツのエースであるジェームズ・ハーデンとともに、チームを牽引し、65勝17敗とリーグトップの成績でプレーオフに進むます。

しかし、カンファレンスファイナルで、ゴールデンステイト・ウォリアーズに第7戦で敗退。

先に3勝2敗と王手をかけながら、前年チャンピオンのウォリアーズに第6戦、第7戦をとられてしまいました。

しかも、クリス・ポールは第5戦で怪我をしたため、第6戦、第7戦には出場できず、大事なところでケガをするネガティブなイメージは、決定的なものとなりました。

年齢による衰えも指摘されるようになると、2019年には、ラッセル・ウエストブルックとのトレードで、再建期のオクラホマシティ・サンダーへ移籍。

サンダーはラッセル・ウエストブルック、ポール・ジョージの2大エースを放出し、完全にチーム解体を進めていました。

若手の選手たちの中に、34歳の衰えがみえてきたポイントガードを加えたチームは、戦力的にはNBAの中で底辺とみられていました。

しかし、シェイ・ギルジャス・アレキサンダー、デニス・シュル―ダ―ら若手の成長と、ポールのリーダーシップで、サンダーは予想外の快進撃をみせます。

44勝28敗(コロナの影響で短縮シーズン)、ウエスタンカンファレンスの第5シードで進んだプレーオフでは、ヒューストン・ロケッツに3勝4敗で敗れたものの、クリス・ポールの底力をみせつけられたシーズンでした。

再び司令塔としての評価を高めたクリス・ポールは、2020年11月16日、トレードでフェニックス・サンズへ移籍。

サンズは、直近10シーズン連続プレーオフには進めず、前年も34勝39敗で負け越しているチームです。

サンズには得点能力に秀でたデビン・ブッカーと、2018年のNBAドラフト1巡目全体1位で獲得した本格派のセンター、ディアンドレ・エイトンという、チームの核となる選手がいました。

ミケル・ブリッジス、ジェイ・クラウダ―、キャメロン・ジョンソン、キャメロン・ペインなど、脇を固める選手も充実しているチームは、クリス・ポールが加入したことで一つにまとまり、快進撃をみせます。

フェニックス・サンズは、51勝21敗(コロナによる短縮シーズン)のウエスタンカンファレンス第2シードで2009-10シーズン以来のプレーオフに進むと、レイカーズ、ナゲッツ、クリッパーズを下し、28年ぶりのファイナルに進出しました。

クリス・ポールにとっては初めてのファイナル。

ファイナルの相手は50年ぶりの優勝を目指すミルウォーキー・バックス。

怪物ヤニス・アデトクンボを中心に、クリス・ミドルトン、ブルック・ロペス、ドリュー・ホリデーなど、優秀なタレントを多数抱えるバックスを相手に、サンズは本拠地での第1戦、第2戦を連勝し、最高のスタートを切ります。

フェニックス・サンズのNBA初優勝に期待が高まりましたが、その後はヤニスを止められず、4連敗し、悲願の初優勝には届きませんでした。

2021年ファイナルでのクリスポールの成績は・・・

2021年ファイナル クリスポールスタッツ
21.8得点 2.7リバウンド 8.2アシスト FG55.0% 3P52.2%

とても36歳の選手とは思えない活躍をみせました。

2021-22シーズンは、レギュラーシーズン64勝18敗と圧倒的な強さをみせ、NBA全体1位の成績でプレーオフに進みますが、カンファレンスセミファイナルでダラス・マーベリックスに敗れ去ります。

マブスのルカ・ドンチッチと、ジェイレン・ブランソンのコンビに、次々とシュートを決められ、最終第7戦は90-123の33点差で敗れる、後味の悪いものとなりました。

2022年の年末に、実業家のマット・イシュビアがフェニックス・サンズを買収し、新オーナーになると、チームの大改革に着手。

チームを支えてきた縁の下の力持ち、ミケル・ブリッジス、キャメロン・ジョンソン、ジェイ・クラウダ―、そしてドラフト1巡目指名権4つ、2巡目指名交換権と引き換えに、〝スーパースター″ケビン・デュラントと、TJ・ウォーレンを獲得したのです。

賛否両論渦巻くこのトレードの成否は、ケビン・デュラントのケガによる離脱もあり、まだ判断が難しいところですね。

結局レギュラーシーズン45勝37敗でプレーオフに進むも、カンファレンスセミファイナルで、デンバー・ナゲッツに2勝4敗で敗れました。   

デビン・ブッカー、ケビン・デュラントと、NBAトップクラスのスコアラー2人がいるサンズ。

レギュラーシーズンは、クリス・ポールがゲームをコントロールし、戦って来ましたが、プレーオフでは、ブッカー、デュラントのアイソレーションが増え、ポールの存在感が薄くなっていました。

そして、ナゲッツとのカンファレンスセミファイナル第2戦で、またもポールはケガで離脱。

大事なところでケガをするといったイメージを払拭することは、今回もできませんでした。

この、「大事なプレーオフでケガをする」ことと、「ブッカー、デュラントのアイソレーションを中心に戦う」こと、そしてポールの年齢による衰えと年俸を、総合的に判断し、今回サンズは、ポールをチームから放出する道を選んだのです。

クリス・ポール タイトル・受賞歴

NBAでの18年間でクリス・ポールが勝ち取ったタイトル・受賞歴をまとめます。

クリスポール タイトル・受賞歴
オールNBAファーストチーム ×4回(2008、2012-14)
オールNBAセカンドチーム ×5回(2009、15、16、20、21)
オールNBAサードチーム ×2回(2011、22)
オールディフェンシブファーストチーム ×7回(2009、2012-17)
オールディフェンシブセカンドチーム ×2回(2008-11)
NBAアシスト王 ×5回(2008、09、14、15、22)
NBAスティール王 ×6回(2008、09、2011-14)
NBAオールスター ×12回(2008-16、2020-22)
NBAオールスターMVP(2013)
NBA新人王(2006)
NBA75周年記念チーム
オリンピック優勝 ×2回(2008北京、2012ロンドン)

とんでもない栄光を勝ちとってきています。

ポールの凄いところは、オフェンスだけでなく、ディフェンスでも多くのタイトルを受賞しているところです。

試合をオフェンス・ディフェンス両面で支配してしまうポールは、ポイントガードではなく、〝ポインゴッド(神)″と呼ばれています。

そんな歴代屈指のポイントガードと、誰もが認めているポールですが、いまだ優勝には手が届いていません。

ポールがウォリアーズのユニフォームを着て、歓喜の輪の中にいる姿を想像しただけで、なんだか涙が出そうになるんですが、更年期障害でしょうか(笑)。

クリス・ポール ウォリアーズでの不安な3点

最後に、クリス・ポールがウォリアーズに加入する上での不安な点をまとめましょう。

まず1つ目は、年齢による衰え

38歳という年齢は、一般の人にとってはまだまだ働き盛りですが、NBA選手ということになると、一握りの高齢者、大ベテランというくくりになります。

ただでさえ激しいバスケットボールというスポーツの、世界最高峰のNBAというリーグで、38歳まで活躍することは、並大抵ではありません。

スーパースターと呼ばれた名選手でも、年齢には勝てず、急激な衰えで引退を決断する姿をみてきました。

身体能力に頼るのではなく、バスケIQの高さで、所属チームを牽引してきたクリス・ポールでも、年齢による衰えのリスクは、大きな不安材料です。

2つ目は、ケガのリスク

ポールの選手生活を振り返った時にも語りましたが、プレーオフになるとケガで離脱することは、風物詩のようになっています。

特に38歳ともなると、若い時よりもケガのリスクは数段上がっているでしょう。

レギュラーシーズンでは無理をせず、プレーオフで力を発揮できるよう、スティーブ・カー監督のマネージメントも大事になってきますね。

3つ目はドレイモンド・グリーンとの関係です。

ドレイモンド・グリーンは、現在プレイヤーオプションを破棄して完全FAになることが明らかとなっていますが、わたくしリトルは、ウォリアーズとの再契約を疑っていません。

減額をしてでもウォリアーズと再契約し、最後のNBAチャンピオンを目指してくれると思っています。

ウォリアーズの攻守の要、ドレイモンドは、勝利のために時にはチームメイトにも怒鳴り声をあげるほど、熱い男です。

ケビン・デュラントとの確執が噂されたのも、ドレイモンドの熱さが原因でしょう。

一方のクリス・ポールも、チームリーダーとして長年所属チームを引っ張ってきました。

NBAの選手会長としても活躍したポールは、真のリーダーと言っても過言ではないでしょう。

勝利のためにプライドを持って戦う二人のリーダーが、ぶつかってしまうと、ケミストリーの崩壊を起こしてしまうのではないかと・・・ちょっとだけ心配しています。

特に、激高すると言葉や態度にストレートに出ちゃうドレイモンド・グリーンが、プライドも高いであろうポールを怒鳴り上げたりしちゃうと・・・。

心配しすぎですかね。

とにかく、3つの不安点が、わたくしリトルの杞憂に終わることを願っています。

まとめ

今回は、クリス・ポールがウォリアーズに加入したことを祝して、ポールの18年間の選手生活を振り返り、ウォリアーズとの相性を考察しました。

ウォリアーズの高齢化にファンとして心配はあるものの、スプラッシュブラザーズでの優勝をもう1回観たい

そして、クリス・ポールがNBA19年目に初めて優勝して涙する瞬間が観たい

正直、優勝はむずかしいか・・・と思うところもありますが、開幕前からここまでワクワクするシーズンは、久しぶりです。

ゴールデンステイト・ウォリアーズにとって、エキサイティングなシーズンになることを、願っています。

みんな、開幕前からケガだけはしないでね!

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