またやっちゃいました・・・。
ドレイモンド・グリーンが、ユスフ・ヌルキッチに思いっきりラリアットをくらわし、今期3度目の退場。
衝撃的な暴力行為の及んだドレイモンドには、ついに「無期限出場停止」の重い処分が下されました。
アダム・シルバーコミッショナーも、ついに堪忍袋の緒が切れたのでしょう。
ドレイモンドがこれまで起こしてきた数々の暴力事件、トラブルの数々を考えると、処分がちょっと遅すぎたのかもしれません。
今回は、ドレイモンド・グリーンが今シーズン起こした2つのトラブルをまとめ、今後のゴールデンステイト・ウォリアーズがどうなっていくのかを、考えていきたいと思います。
レッツラゴー。
ドレイモンド・グリーン スタッツ タイトル受賞歴
まずはドレイモンド・グリーンのスタッツと選手としての功績をまとめます。
ドレイモンド・グリーン スタッツ(レギュラーシーズン)
2023-24 15試合出場 9.7得点 5.5リバウンド 5.8アシスト 0.4スティール 0.7ブロック FG49.0% 3P42.9%
通算 773試合出場 8.7得点 6.9リバウンド 5.6アシスト 1.3スティール 1.0ブロック FG44.9% 3P31.7%
プレーオフ 157試合出場 11.6得点 8.9リバウンド 6.2アシスト 1.5スティール 1.4ブロック FG44.9% 3P30.4%
今シーズンのドレイモンドは、なぜかオフェンスが絶好調。
特に3ポイントシュートは成功率42.9%と、スプラッシュブラザーズの一員となってもおかしくない数字を残しています(笑)。
ちなみに、本家スプラッシュブラザーズ、クレイ・トンプソンの今シーズンの3ポイント成功率は、36.4%です。
2人とも、一体どうしちゃったんでしょうか。
ディフェンス面ではかつてのほどの脅威的な威圧感がなくなってきていますね。
現在33歳のドレイモンドは、まだまだ優秀なディフェンダーではありますが、スピードで振り切られるシーンが多くなってきました。
思うように動けず、敵にやられて、頭に血がのぼって、暴力行為に及ぶ。
そんな単純な・・・。
次に、ドレイモンド・グリーンが受賞してきた栄光の数々をまとめます。
ドレイモンド・グリーン タイトル・受賞歴
NBAチャンピオン×4 (2015 17 18 22)
オールNBA2ndチーム (2016)
オールNBA3rdチーム (2017)
NBA最優秀守備選手賞 (2017)
NBAオールディフェンシブ1stチーム×4 (2015-17 21)
NBAオールディフェンシブ2ndチーム×4 (2018 19 20 23)
NBAスティール王 (2017)
NBAオールスター出場×4 (2016-18 22)
素晴らしいキャリアですね。
ゴールデンステイト・ウォリアーズの4回の優勝は、ドレイモンドなしにはありえませんでした。
圧倒的なディフェンス力と、スプラッシュブラザーズの強みを生かす、絶妙なゲームコントロール能力で、ウォリアーズ王朝をつくりあげた功労者です。
2016-17シーズンには、パワーフォワードでありながらスティール王となり、NBA最優秀守備選手賞にも輝いています。
これだけの栄光を手にしてきたベテラン(33歳)の選手が、衝撃的な暴力行為を繰り返すのですから、訳がわかりません。
2023₋24シーズン ドレイモンド・グリーン暴力事件
今シーズンにドレイモンド・グリーンが起こした2つの暴力事件を紹介します。
ルディ・ゴベア チョークスリーパー事件
現地時間2023年11月14日にサンフランシスコで行われた、ゴールデンステイト・ウォリアーズvsミネソタ・ティンバーウルブズの試合でその事件は起こりました。
ステフィン・カリーが欠場したこの試合、試合開始から、クレイ・トンプソンが3ポイントシュートをエアボール、ウルブズの攻撃はカール・アンソニー・タウンズもミドルシュートを外し、次のウォリアーズの攻撃はダリオ・シャリッチがトラベリングと、フラストレーションがたまるスタートとなります。
その後も両チームシュートを落とし、無得点で迎えた残り10分22秒(1分38秒経過)で、ウルブズのアンソニー・エドワーズが3ポイントシュートを放ちますが、これもリングにはじかれました。
リバウンドをドレイモンド・グリーンがつかみ、クリス・ポールがボールを運ぶ中、突然ウォリアーズのクレイ・トンプソンとウルブズのジェイデン・マクダニエルがお互いのユニフォームをつかみ、振り回し始めます。
すぐに一番近くにいたウルブズのルディ・ゴベアが二人の間に割って入ろうと、クレイ・トンプソンの身体に手をかけたところで、飛びこんできたのがドレイモンドでした。
両軍の選手が入り乱れる中、明らかに優しくなだめるようにクレイに腕をまわしていたゴベアに後ろから飛びつくと、グリーンは完璧なチョークスリーパーでゴベアを後方に引きずっていったのです。
燃える闘魂アントニオ猪木を思い出すほどの、きれのよいチョークスリーパーに、216㎝ 117㎏のゴベアも、なすすべありませんでした。
第1クオーター残り10分17秒、0対0でスコアボードは止まったまま、チェイスセンターは騒然。
結果、騒動を起こしたクレイ・トンプソンと、ジェイデン・マクダニエルズに加え、ドレイモンド・グリーンも退場処分となりました。
両軍無得点の中で3人が退場となる、NBA史上初の珍事。
NBAは、ドレイモンド・グリーンに、比較的重い5試合の無給出場停止を言い渡します。
これまでドレイモンドがおこしてきた、数々の暴力行為をかんがみての処分でした。
ちなみに、NBAはクレイ・トンプソン、ジェイデン・マクダニエルズ、ルディ・ゴベアにそれぞれ25000ドル(約350万円 1㌦=140円)の罰金も科しています。
・・・・・
えっ?ゴベアに罰金?
いや、かわいそすぎるでしょう!
何度観てもゴベアは乱闘を止めに入っているようにしか見えないし、その後は首絞められて引きずり倒されただけですから。
その上350万円も罰金とられるって、神も仏もあったもんじゃないですね。
なんとなく、ゴベアだからと笑っちゃうところがありますが、本人にとってはたまらないでしょう。
試合後、ゴベアは「ステフィン・カリーがいない試合では、やつはプレーしたくないんだ。だからなんとしても退場しようとするんだ。」と語りました。
実は、ゴベアとドレイモンドには因縁があります。
2019年のNBAオールスターに落選したゴベアがショックで涙を流した時、多くのNBA選手がゴベアにエールを送りましたが、ドレイモンドはSNSでゴベアを嘲笑しました。
2022-23シーズン開幕前に、ドレイモンドがチームメイトのジョーダン・プールを殴った時は、ゴベアが「自信がないヤツは騒ぎを起こす」とSNSに投稿。
2023年4月9日に行われた試合のタイムアウト中、ゴベアがチームメイトのカイル・アンダーソンを殴る事件が発生した時は、待ってましたとばかりにドレイモンドが「自信がないヤツは騒ぎを起こす」とSNSにお返し投稿。
お互い最優秀守備選手賞を獲得しているドレイモンドとゴベアの関係は、「良きライバル」とは言えない、「忌み嫌いあう(ドレイモンドが一方的に嫌っているだけかもしれませんが)」関係のように思えます。
ドレイモンド・グリーンの5試合出場停止によって、ウォリアーズは窮地に陥りました。
ドレイモンドとクレイが退場したウルブズ戦は、ルーキーのブランディン・ポジェムスキーの活躍もあり、健闘したウォリアーズでしたが、101-104で惜敗。
ドレイモンドが欠場した5試合は2勝3敗でなんとかしのぎますが、その後も波に乗れないウォリアーズ。
10勝12敗と負け越した状況でむかえた、12月12日のフェニックスサンズ戦で、ドレイモンド・グリーンがまたも暴力をふるい、大騒動を巻きおこすのです。
ユスフ・ヌルキッチ ラリアット事件
たまたま仕事が休みで、リアルタイムで視聴していたウォリアーズ対サンズの試合で、事件は起こりました。
ウォリアーズがリードを広げ、サンズが追いつき、またウォリアーズがリードする・・・という試合経過の第3クオーター残り8分23秒。
65-60でウォリアーズがリードする中、ウォリアーズのスローインの場面で、突如ヌルキッチが倒れ、笛が鳴ります。
一瞬なにが起こったかわかりませんでしたが、スローで観るとドレイモンドの振り向きざま右ラリアットが、ヌルキッチの左頬を直撃していました。
とんでもなく危険なプレーですねえ。
こんなこと言ったらヌルキッチに申し訳ないんですが、「ヌルキッチでよかったな」と思ってしまいました。
もし、ヌルキッチではなく218㎝ 100kgのヒョロヒョロ体型、ボル・ボルだったら、恐ろしい結果になっていたかもしれません。
ドレイモンドは当然のように退場を宣告されると、何も言わず走ってロッカールームに去っていきました。
直後にヌルキッチが平然とフリースローを2本決めていましたが、やっぱりNBA選手は強靭だなあと感心してしまいましたね。
試合後のインタビューで、ドレイモンド・グリーンは「意図的ではなかった」と弁明。
「ファウルをアピールしようとしたんだ。わざとじゃない。あれだけ身体を反転させて顔面をとらえるような、正確なパンチが打てるようなもんじゃないよ。」と語りましたが、正直厳しい言い訳ですね。
確かに、ヌルキッチの右手がドレイモンドの腰のあたりを掴んでいるようにはみえますが、NBAでは当たり前の接触です。
第一審判にアピールするだけなら、あんな動きにはならないと思います。
明らかに相手を「傷つけてもいい」とする動きにみえました。
ドレイモンドの苦しい言い訳に対し、ヌルキッチの試合後のインタビューは落ち着いたものでした。
「彼が何をしたかったのか、僕にはわからない。おそらく彼には助けが必要だろうね。」と、ドレイモンドを気遣った上で、「首をしめられなくてよかったよ。」と、笑いを誘ったヌルキッチ。
2日後のブルックリン・ネッツ戦前のインタビューでも、「彼をリスペクトしている。」「彼はNBAチャンピオンで、殿堂入りも確実だろう。」「人が悪い方向に向かっているのを見るのはちょっと悲しい。彼には成功してほしいし、みんなが知っているドレイモンドでいてほしい。彼には悪い感情も憎しみもない。」と大人の対応をみせました。
試合の翌日、NBAはドレイモンド・グリーンに対し、〝無期限出場停止″の裁定を下します。
5試合の出場停止処分が解け、復帰してからわずか6試合目での愚行に、NBAは重い処分を科したのです。
ただしこの無期限出場停止は、ドレイモンドを〝罰する″ものというよりは、〝更生する″ものでした。
その証拠に、出場停止の間もドレイモンドのチーム練習参加は認められています。
ドレイモンドが自身の暴力行為を反省し、カウンセリングを受けることで、NBAからそう遠くないうちに、試合復帰の許可がおりるのではないでしょうか。
処分を受け、ウォリアーズのジェネラルマネージャー、マイク・ダンリービーJr.も、ドレイモンドを罰するのではなく、サポートする姿勢を示しました。
「我々は彼を助けるために正しいことをし続ける。」「最も重要なのは罰則ではなく、彼を助け、援助することだ。」と語るダンリービーJr.の言葉はごもっともですが・・・。
ウォリアーズファン歴35年のわたくしリトルとしても、正直最近のドレイモンドについては、あきれ果てています。
はたして、ドレイモンド・グリーンはカウンセリングによって復活するのか、このまま終わってしまうのか・・・?
ウォリアーズは解体するべきなのか
今シーズン、クリス・ポールを加えたウォリアーズは、開幕戦でフェニックス・サンズに104-108で敗れたものの、第2戦から5連勝。
素晴らしいスタートを切りますが、その後はチョークスリーパー事件のあったウルブズ戦を含めた6連敗もあり、12月16日現在、10勝14敗と負け越しています。
ドレイモンド・グリーンの暴力事件による出場停止はもちろん大きな問題ですが、それ以外にも現在のウォリアーズには、問題が山積みです。
特に心配なのが、クレイ・トンプソンとアンドリュー・ウィギンズの不調。
二人の昨シーズンと今シーズンのスタッツを比べると・・・
クレイ・トンプソン スタッツ(12/16現在)
2022-23 21.9得点 4.1リバウンド 2.4アシスト FG43.6% 3P41.2%
⇩
2023-24 16.0得点 3.8リバウンド 2.1アシスト FG40.7% 3P36.4%
アンドリュー・ウィギンズ スタッツ(12/16現在)
2022-23 17.1得点 5.0リバウンド 2.3アシスト FG47.3% 3P39.6%
⇩
2023-24 12.0得点 4.3リバウンド 1.1アシスト FG41.4% 3P26.4%
二人とも昨シーズンより大きく数字を落としています。
平均得点が落ちているのも心配ですが、シュート成功率の悪化がひどいですねえ。
特にウィギンズはどうしちゃったんでしょうか。
完全に自信を無くしているように見えます。
メンタルの問題なのでしょうか?
12月14日に行われたクリッパーズ戦では、ついにスタメンを外されたウィギンズ。
果たして昨年までのように、当たり前に17得点をかせぐウィギンズに戻ることができるのか?
今シーズンのウィギンズの年俸は2433万ドル(約34億円 1㌦=140円)。
あまりにも対価に見合わない選手になってしまっています。
ウィギンズに比べると、まだクレイ・トンプソンには希望があると思います。
毎シーズン序盤は不調が続いても、終わってみればいつも素晴らしいスタッツを残しているのがクレイ・トンプソンという男だからです。
実際12月14日のクリッパーズ戦では、3ポイントシュートを12本中8本決めて30得点の大活躍。
これがあるからクレイ・トンプソンをなかなか諦められないんですよね。
ただ、クレイの今シーズンのサラリーが4322万ドル(約60億円 1㌦=140円)であることを考えると、こちらも対価に見合わない選手と言わざるをえません。
35歳の現在が全盛期なのか?と思うほど、絶好調のステフィン・カリーですが、さすがに独力でチームを勝たせることは難しい状況となっています。
カリーが現役のうちに、もう一度ウォリアーズが優勝争いをするためには、ある程度チーム改革が必要だというのが、ウォリアーズファン歴35年のわたくしリトルの考えです。
幸いドレイモンド・グリーン欠場後に先発出場している、3シーズン目21歳のフォワード、ジョナサン・クミンガと、ルーキーガードのブランディン・ポジェムスキーは、才能の片りんを見せています。
若手の成長と、適切なトレードを行うことで、まだまだ優勝を目指せるチームになることも期待できると思うのですが、いかがでしょうか?
今シーズンプレーオフに進めなかったとしても、ウォリアーズに来年のドラフト1巡目指名権はありません(ポートランド・トレイルブレイザーズに譲渡)。
できることなら、ドレイモンド・グリーン、アンドリュー・ウィギンズ、を駒に、カリーをサポートできる選手を獲得してほしいんですが・・・。
難しいでしょうね。
個人的にはクレイ・トンプソンは大好きなプレーヤーなので、復活してほしいと思うんですが・・・。
まとめ
今回は、大騒動に発展しているドレイモンド・グリーンの暴力事件についてまとめました。
素晴らしいキャリアを台無しにしかねない、暴力行為の数々。
ドレイモンド・グリーンは選手生命の岐路に立っているといえますね。
正直、ウォリアーズファン歴35年のわたくしリトルとしては、ウォリアーズ王朝の要であるドレイモンドに「復活してほしい」気持ちと、「もう無理だな」と思う気持ちと半々です。
ドレイモンド自身、しっかり自分に向き合い、カウンセリングを受け、復活を果たすことができるのか?
今後ウォリアーズのフロントとスティーブ・カーHCはチーム編成をどうするのか?
調子がいい時も悪い時も、ウォリアーズからは目が離せないですね。
現在NBAを視聴するには、NBA Rakutenの契約が必要です。
今シーズンから月額4500円(!)と値上げが敢行されましたが、楽天モバイルの契約で、実質月々1078円の負担で、NBAの全試合を視聴することができます。
わたくしリトルは、携帯の契約はdocomoのまま、楽天モバイル〝最強プランを契約″し、実質1078円でNBAを楽しんでいます。
もちろん携帯の契約を楽天モバイルに変えてもいいと思いますが、あまりにも長い間docomoを利用しているため、なんとなく愛着があるんですよね。
現在楽天モバイルは、通話品質も以前よりよくなっていますし、プラチナバンドの獲得もニュースになっていますから、携帯を楽天モバイル1本にしても、問題ないとは思いますが。
わたくしリトルは、Rakutenモバイルの契約をして、放置して毎月1078円を支払うかたちにしています。
是非皆さんも、楽天モバイルの〝最強プラン″を契約して、NBAの興奮を味わいましょう!