「リバウンドを制するものは試合を制す!」
漫画スラムダンクの中でキャプテンの赤城剛憲が桜木花道に語った名言です。
バスケ部に所属していた人なら、耳にタコができるほど言われてきたセリフでしょう。
NBAの世界でも、リバウンドの重要性は同じです。
3ポイントシュート全盛の現代バスケでは、リングにはじかれたボールが広範囲に広がるため、全員のリバウンドへの意識が大事で、一人の強力なリバウンダーの力だけでは勝てなくなってきています。
2022―23シーズンから3シーズン連続リバウンド王に輝いたドマンタス・サボニスが、そこまで話題にならなかったのも、かつてほど個人のリバウンド力が重要視されなくなった結果かもしれません。
単にサボニスの影がうすいだけかもしれませんが(笑)。
今回はNBAを37年間観つづけてきたわたくしリトルが選んだ、歴代のリバウンダーランキングを発表します。
強烈な光を放ってきた、名リバウンダーたちについて語っていきましょう。
レッツラゴー!
NBA歴代リバウンダーベスト10 選定方法
今回のランキングは、リバウンド総数、1試合平均リバウンド数、タイトル獲得回数にインパクトを加味して導きだしたベスト10です。
前回記事にした「歴代3ポイントシューターベスト10」では、現代と1990年代の3ポイント試投数が全く違うので(1試合平均3P試投数 1990-91:7.1本、2025-26:37.0本)時代背景を考慮しました。
しかし1試合平均リバウンドチーム奪取数は、1990-91シーズン:43.3、2025-26シーズン:43.8と差がないため、比較的フラットにみています。
前述したように、3ポイントシュートが多用されることで、個人で圧倒的な数字を残すことは難しくなっていますが、それでもランキングするうえで近年の選手を優遇するほどの差はないと判断しました。
ちなみに37年間NBAを観つづけてきたわたくしリトルがリアルタイムで観た選手のみを対象としていますので、主に1988年以降の選手となっています。
また全員一度はリバウンド王を獲得した選手としていますので、ティム・ダンカンやシャキール・オニールらはランキングからあえて外しました。
10位 ドマンタス・サボニス
ドマンタス・サボニス(2016-)
身長 208㎝
総リバウンド数 7096
平均リバウンド数 10.7
リバウンド王タイトル ×3
最初に影がうすいと言ってしまったサボニスを第10位に選出しちゃいました。
なんといっても、2023、24、25と3年連続でリバウンド王に輝いていることを評価しないわけにはいかないでしょう。
208㎝とセンターとしては小柄で、圧倒的な身体能力をもつわけでもないサボニスが、リバウンダーとして優秀な理由は、バスケットボールIQの高さとぶれない体幹です。
バスケIQが高くポイントセンターとして攻撃の核ともなれるサボニスは、シュートの先を読むプレーを得意としています。
ボールの落下点にすばやく入りスペースを確保、そして異常に強い足腰で敵の侵入を阻止し、リバウンドを奪取するのです。
決して超人的なジャンプ力をもつわけではありませんが、平面的な強さでリバウンドを奪うNBAでは珍しいタイプのリバウンド王サボニス。
身体能力では世界の強豪国に劣るわれらが日本代表も、お手本とできるプレイヤーだと思います。
通常リバウンドが強い選手はディフェンスのスペシャリストが多いのですが、サボニスは決してディフェンス力の高い選手ではありません。
運動能力は並以下で、リバウンド王となった2024-25シーズンのブロック数はわずか0.4本。
オフェンスに特化したプレイヤーながらリバウンドが強いという、今までいなかったタイプのリバウンド王ですね。
昨シーズンはケガでわずか19試合の出場に終わりましたが、今シーズンはどんなプレーを見せてくれるのでしょうか?
9位 アキーム・オラジュワン
アキーム・オラジュワン(1984-02)
身長 213㎝
総リバウンド数 13748
平均リバウンド数 11.1
リバウンド王タイトル ×2
史上最強のセンターの一人、アキーム・オラジュワン。
ヒューストン・ロケッツを2度の優勝に導き、オールNBAチームに12度選出されたレジェンドプレイヤーです。
NBAで18シーズンを過ごし、平均21.8得点 11.1リバウンド、3.1ブロック、1.7スティールを記録。
攻守で異次元の活躍をみせ、初優勝を果たした1993-94シーズンには、シーズンMVPとファイナルMVPを受賞しています。
213㎝ 115㎏の強靭な肉体と圧倒的なスキルを武器に、インサイドを制圧したオラジュワンは、当然リバウンドにも強さを発揮し、2度のリバウンド王に輝きました。
‶ドリームシェイク″と呼ばれるステップワークで一世を風靡したオラジュワンですが、リバウンドでもその俊敏なステップで一瞬のうちに的確なポジションを奪い、パワーと高さでボールを奪いとってきました。
文句なしの実績を誇るオラジュワンですが、今回9位にとどまったのは、リバウンド以上に得点やブロックでのインパクトが強いためです。
総リバウンド数13748本は歴代14位であるのに対し、総ブロック数3830本は歴代1位!
どうしてもリバウンドのイメージがやや弱いというか・・・
「オラジュワンならまあリバウンドとるよね」くらいの気持ちになっちゃうんですよね。
あまりにレジェンドビッグマンすぎて、やや辛口な評価になってしまいました。
8位 チャールズ・バークレー
チャールズ・バークレー(1984-2000)
身長 198㎝
総リバウンド数 12546
平均リバウンド数 11.7
リバウンド王タイトル ×1
シャックとともに辛口NBA解説者としても大活躍しているチャールズ・バークレー。
198㎝(実際は193㎝とも言われている)とガード並みの身長ながら、強靭な肉体と驚異的なジャンプ力を武器にリバウンドをもぎとり続けたレジェンドプレイヤーです。
マイケル・ジョーダンとともに1990年代のNBAの主役だったバークレーは、1993年にシーズンMVPを受賞、オールNBAチームとオールスターともに11回選出される文句なしのスーパースターでした。
当時はカップラーメンの「豚キムチ」のコマーシャルで、日本でも有名でしたね。
リバウンド特化型の選手が多い今回のランキングですが、バークレーはスコアラーとしても優秀です。
1986-87シーズンに1試合平均14.6リバウンドをあげリバウンド王に輝いていますが、この年1試合平均23.0得点をFG64.3%という驚異的な効率で記録しています。
198㎝ですよ・・・。
翌年の1987-88シーズンは自己ベストの平均28.3得点も記録。
そして76ersからサンズに移籍した1992-93シーズンには平均25.6得点 12.2リバウンドでついにシーズンMVPを手にしています。
バークレーのリバウンドの特徴は、瞬発力とパワーですね。
自分より背の高い相手をがっちりブロックアウトし、誰よりも早くボールに反応しジャンプ!
バークレーはジャンプしてから最高到達点に達するまでが、異常にはやいのです。
そして空中でボールが相手の手に触れていたとしても、万力のような力で奪い取ってしまいます。
自分より10㎝以上背の高い相手からボールを奪い取る姿は、痛快でしたし、怖ろしくもありました。
16年間にわたってNBAでプレーし、通算で11.7リバウンドを記録しているのは、驚異的です。
何度もいいますが、198㎝(実際は193㎝とも言われている)ですよ・・・。
かなり衰えたと思っていたロケッツでのラストシーズンでも、バークレーは10.5リバウンド(14.5得点)を残しています。
本当の天才でしたね。
同時期に活躍した同じパワーフォワードのカール・マローンと比較されていましたが、マローンがジムでつくりあげた彫刻のような肉体だったのに対し、バークレーはナチュラルなぽっちゃり体型でした。
そんなぽっちゃりスキンヘッドが、超人的な活躍をみせ、自由奔放な発言をするんですから、人気が出るのも当然です。
エースコックの「ブタキムチ」のCMに抜擢した日本のテレビマンを、誉めたいと思います。
7位 ルディ・ゴベア
ルディ・ゴベア(2013-)
身長 216㎝
総リバウンド数 10572
平均リバウンド数 11.7
リバウンド王タイトル ×1
現在NBAで「最強のディフェンダー」といえば、もちろんビクター・ウェンバンヤマですが、ウェンバンヤマがデビューする前、2022-23シーズンまでは、誰もがルディー・ゴベアと答えていました。
フランス出身、216㎝ 117㎏、ウイングスパン235㎝のセンターは、史上最強クラスのリムプロテクターとして、ゴール下で相手の驚異となっています。
4度の最優秀守備選手賞を受賞しているゴベアですが、意外にもリバウンド王はジャズでプレーした2021-22シーズンの一度のみ。
それでもNBA3シーズン目以降は、11シーズン連続で2桁リバウンドを記録しています。
センターでも3ポイントシュートを打つのが当たり前の現代バスケで、ゴベアのようなオールドタイプのディフェンシブセンターが生き残るのは至難の業です。
それでもゴベアほどの圧倒的なディフェンス力、リバウンド力があれば、チームの勝利に貢献できることを証明し続けています。
今シーズンのミネソタ・ティンバーウルブズは、パワーフォワードのジュリアス・ランドルと控えセンターのナズ・リードが去り、ポイントガードのラメロ・ボールを獲得する大改革を行い、それまで強みだったインサイドが一気にスカスカになりました。
パワーフォワードに入るのはおそらくジョナサン・クミンガかジェイデン・マクダニエルズでしょうが、昨シーズンまでに比べると、やや迫力に欠けますね。
クミンガはディフェンス力やバスケットIQに不安がありますし、マクダニエルズは206㎝と高さはあるものの、体重は84㎏とパワー面が心配です。
ウルブズが勝利を重ねるためには、ゴベアのさらなる奮起が必要なことは、誰の目にも明らかですね。
ゴベアも34歳となり、衰えも心配される時期となっていますが、まだまだゴール下で躍動し、その長い手でリバウンドを奪い続けてほしいと思います。
6位 ベン・ウォレス
ベン・ウォレス(1996-12)
身長 206㎝
総リバウンド数 10482
平均リバウンド数 9.6
リバウンド王タイトル ×2
史上最強のドラフト外選手、‶ビッグベン″ことベン・ウォレス。
206㎝とセンターとしては小柄ながら、230㎝と言われる長いウイングスパンと圧倒的なパワーを武器に、最優秀守備選手賞を4度受賞した守備の達人でした。
特徴的なアフロヘアを振り乱してリバウンドに飛び込む姿は、大迫力でしたね。
ワシントン・ウィザーズ(当時ブレッツ)でNBAデビューしたウォレスは、3シーズン目の1998-99シーズンに平均8.3リバウンドを記録し注目を浴びると、翌1999-00シーズン、オーランド・マジックに移籍。
マジックでは出場した81試合すべてに先発出場し、ここでも8.2リバウンドを記録します。
そして運命のトレード。
グラント・ヒルとのトレードの一員として、ウォレスはデトロイト・ピストンズへ移籍します。
ピストンズ移籍後のウォレスはリーグ最強のディフェンシブプレイヤーとして、ゴール下に君臨。
1年目の2000-01シーズンにいきなり平均13.2リバウンド 2.3ブロックを記録すると、2年目には平均13.0リバウンド 3.5ブロックでリバウンド王とブロック王を同時に受賞し、最優秀守備選手賞までをも受賞してしまいます。
翌2002-03シーズンには自己最高の平均15.4リバウンドを記録し、2年連続のリバウンド王に輝きました。
ウォレスの活躍とともにチームも勝利を重ねていくようになり、2003-04シーズンついにデトロイト・ピストンズはNBAファイナルでスター軍団ロサンゼルス・レイカーズを4勝1敗で倒し、NBA制覇を果たします。
NBAファイナルでの5試合で、ウォレスはシャキール・オニール相手に平均13.6リバウンドを奪取。
シャックのリバウンドを10.8に抑え、ピストンズ優勝の要因となりました。
ピストンズでプレーした6シーズンで平均12.9リバウンドを記録したウォレスでしたが、その後ブルズ、キャブズでロールプレイヤーとして活躍。
現役最後の3シーズンはピストンズにもどり、2012年に16シーズンを過ごしたNBAでのプレーを終えました。
現在オースティン・リーブスがドラフト外選手からマックス契約を勝ちとったと話題になっていますが、史上最高のドラフト外選手は、まだ間違いなくベン・ウォレスでしょう。
ピークの期間は短かったものの、ピストンズ時代のウォレスの強さは本物でした。
5位 ディケンベ・ムトンボ
ディケンベ・ムトンボ(1991-09)
身長 218㎝
総リバウンド数 12359
平均リバウンド数 10.3
リバウンド王タイトル ×2
現在のNBAで「ディフェンス特化型のセンター」といえばルディ・ゴベアですが、1990年代にその座にいたのは、このディケンベ・ムトンボでした。
218㎝のひょろ長い身体をもつムトンボは、1991年のNBAドラフト1巡目4位でデンバー・ナゲッツに指名されると、ルーキーシーズンから平均12.3リバウンド 3.0ブロックを記録し、リーグに衝撃を与えました。
ルーキーながら、HIVウイルスに感染し引退したマジック・ジョンソンが一夜限りの復活をはたした伝説の1992年のオールスターにも出場しています。
NBA選手とは思えないぎこちない動きながら、その長い身体をつかった圧倒的なディフェンス力を武器に18シーズンにわたってNBAでプレーしたムトンボは、4度の最優秀守備選手賞を受賞。
4度のブロック王と2度のリバウンド王にも輝いています。
デビューしたときのノタノタした動きを観た時には、まさかこんなに長くプレーするなんて、夢にも思いませんでした。
ムトンボといえば印象に残っているのが、第8シードながら第1シードのシアトル・スーパーソニックスを破った1994年のプレーオフ1stラウンド。
当時の1stラウンドは5試合制(3勝でシリーズ突破)だったのですが、ムトンボは5試合で平均12.6得点 12.2リバウンド 6.2ブロック(!)を記録し、リーグトップの63勝をあげていたスーパーソニックスを撃破する立役者となりました。
NBA史上初めて第8シードが第1シードを破った瞬間、試合終了のブザーと同時にボールを両手でつかみ、フロアに倒れこむムトンボの姿が印象的でしたね。
その後もフィラデルフィア・76ersでアイバーソンとともにNBAファイナルに進むなど、活躍をつづけたムトンボは、デビューから13シーズン連続で2桁リバウンドを記録しましたが、ニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン・ネッツ)に移籍した2002-03シーズン以降は出場時間が減り、大きくスタッツを落としています。
それでもムトンボがゴール下でボールを奪い続けてきた姿は、強烈に印象に残っています。
4位 ケビン・ガーネット
ケビン・ガーネット(1995-16)
身長 211㎝
総リバウンド数 14662
平均リバウンド数 10.0
リバウンド王タイトル ×4
説明不要のスーパースター、ケビン・ガーネット(KG)。
211㎝のパワーフォワードは、226㎝といわれる長いウイングスパンとビッグマンの中では突出したスピード、スキル、シュート力を兼ね備えたオールラウンドプレイヤーでした。
2008年にボストン・セルティックスで優勝をはたしたKGは、2004年にシーズンMVP、2008年に最優秀守備選手賞を受賞。
8度のオールNBA入り、そして15度のオールスター出場など、輝かしい経歴を残し、名門ボストン・セルティックスで背番号「5」が永久欠番となっています。
2027年2月には、ミネソタ・ティンバーウルブズでも背番号「21」の永久欠番セレモニーを行うことが発表されているレジェンドは、リバウンドでも無類の強さを誇っていました。
その長い身体と基本に忠実なブロックアウト、そしてボールに反応するスピードと闘志を武器に次々とボールを奪うKGは、ただ勝利のために戦う戦士のようでしたね。
エースでありながら、ディフェンスの要でもあるKGは、リーグ最弱チームだったウルブズを強豪に変えていきます。
残念ながらNBAファイナルには届かなかったものの、ウルブズでは4シーズン連続でリバウンド王に輝くなど、ゴール下を制圧していました。
その後ボストン・セルティックスに移籍した2007-08シーズン、レイ・アレン、ポール・ピアースとのビッグ3でNBA優勝をはたすのですが、この年のKGのリバウンドは平均9.2本。
セルティックスで6シーズン過ごしたのち、ブルックリン・ネッツに衝撃のトレードで移籍、そして最後にミネソタ・ティンバーウルブズにもどって21年間の選手生活を終えたKGですが、セルティックス加入以後は一度も2桁リバウンドはありませんでした。
リバウンドに関しては、ウルブズ時代の数字が突出しています。
選手層の薄いウルブズを勝利に導くため、必死で戦っていたんですね。
NBA史上トップクラスのオールラウンダー、ケビン・ガーネットは4シーズン連続リバウンド王に輝いたNBA史上トップクラスのリバウンダーでもありました。
3位 ドワイト・ハワード
ドワイト・ハワード(2004-22)
身長 208㎝
総リバウンド数 14627
平均リバウンド数 11.8
リバウンド王タイトル ×5
圧倒的なフィジカルと身体能力を武器に、5度のリバウンド王に輝いたドワイト・ハワード。
208㎝とセンターとしては小柄ながら、ウイングスパンは226㎝。
筋骨隆々の肉体をほこり体重は120㎏もありながら、ランニング垂直飛びで100㎝を記録するなど超人的な運動能力をもつハワードは、ゴール下では無敵の存在でした。
2004年のNBAドラフトで、高校生ながら1巡目全体1位でオーランド・マジックに指名されたハワードは、1年目から82試合すべてに先発出場し、平均12.0得点、10.0リバウンドを記録。
最年少でシーズンダブルダブルを記録したハワードは、そこから14シーズン連続で平均2桁リバウンドとシーズンダブルダブルを記録しています。
2007-08シーズンに史上最年少で初めてのリバウンド王の座につくと、この年オールNBA1stチーム、オールディフェンシブ2ndチームにも選出され、リーグを代表するセンターとして評価されました。
オールスターのファン投票では、シャキール・オニールを抜いてスターターに選出され、ダンクコンテストでも優勝を果たすなど、豪快なプレーと明るいキャラクターで人気に火がつきます。
翌2008-09シーズンにはリバウンド王にくわえブロック王にも輝くと、23歳の若さながら最優秀守備選手賞も受賞。
オールNBA1stチーム、オールディフェンシブ1stチームにも選出され、リーグトップクラスのセンターとして誰もが認める存在となりました。
この年NBAファイナルまで勝ち進んだマジックは、NBAファイナルでコービー&ガソル擁するロサンゼルス・レイカーズと対戦。
ハワードはマッチアップしたアンドリュー・バイナムを6.0得点 4.2リバウンドと抑え込み、自らは15.4得点 15.2リバウンド 4.0ブロックとインサイドを制圧したものの、コービーが平均32.4得点と爆発したこともあり、マジックは1勝4敗で敗れ去りました。
8シーズンをマジックでエースとして過ごしたのち、強豪レイカーズに優勝へのラストピースとして移籍したハワードでしたが、ヘッドコーチのマイク・ダントーニやコービー・ブライアント、スティーブ・ナッシュらとの確執がニュースになるなど、トラブルメイカーのイメージがついてしまい、チームもプレーオフ1stラウンドで敗退。
「ハワードはヤバいやつ」と多くのファンが認識するシーズンとなってしまいました。
その後チームを転々としたハワードは、優勝とは無縁のまま引退するかと思われていた2019年の夏、かつてチームを混乱におとしいれたロサンゼルス・レイカーズに復帰。
レブロン&ADコンビで勝利を重ねるレイカーズをベンチから支え、ついに初めてのNBAチャンピオンに輝きました。
ハワードのNBAファイナルでのスタッツは、6試合に出場し平均2.8得点 2.8リバウンド。
かつての姿はありませんでしたが、念願のチャンピオンに輝き、大喜びするハワードの姿が印象的でした。
多くの批判も集まったハワードでしたが、リバウンダーとして史上最強クラスだったことは誰もが認めるところでしょう。
2位 アンドレ・ドラモンド
アンドレ・ドラモンド(2012-)
身長 211㎝
総リバウンド数 11513
平均リバウンド数 11.9
リバウンド王タイトル ×4
今回の「NBA歴代最強リバウンダーベスト10」の中でもっとも賛否がわかれるのが、このアンドレ・ドラモンドの2位評価でしょう。
現在はベンチプレイヤーとなっているドラモンド。
まだ33歳と老け込むには早い年齢ですが、直近4シーズンは平均出場時間が20分以下と、チームの主力とは言えない状況が続いています。
それでもドラモンドのリバウンド力には陰りがありません。
2025-26シーズンのドラモンドはフィラデルフィア・76ersで63試合に出場。
1試合平均わずか19.5分の出場で、8.4リバウンドを記録しています。
36分換算のリバウンド数は、ニックスのミッチェル・ロビンソンに次ぐリーグ2位!
211㎝ 126㎏の巨体を武器に、ゴール下でリバウンドを取りまくっています。
2012年のNBAドラフト1巡目全体9位でデトロイト・ピストンズに指名されたドラモンドは、2年目の2013-14シーズンに平均13.5得点 13.2リバウンドとインサイドで強烈なインパクトを残します。
その後12年連続シーズンダブルダブルを記録。
ピストンズ時代には4度のリバウンド王に輝き、2度オールスターに選出されるなど、イースタンカンファレンスを代表するセンターとして、注目を集めました。
2017-18シーズンには平均16.0リバウンドと驚異的な記録も残し、シーズン平均15リバウンド以上を4回も記録しているリバウンドマスターです。
しかし徐々にドラモンドの立場は厳しくなっていきます。
ステフィン・カリー擁するゴールデンステイト・ウォリアーズの成功で、2010年代中盤からNBAは3ポイントシュートをメインとしたスピーディーな展開が主流となっていきました。
センターにもスピードとシュート力が求められるようになっていったのです。
ドラモンドはスピードのある相手に1on1で狙われるようになり、自らのオフェンスではハック戦術をとられました。
2026年現在生涯フリースロー成功率が48.9%と、シュートが苦手なドラモンドは、勝負のかかった第4クオーターでベンチに下げられることが増えていき、選手としての価値が一気に下がっていきます。
もしドラモンドがあと20年早く生まれていたら、今回1位の選手とリバウンド王の座を争い、トップクラスのリムプロテクト能力をもつスーパーセンターとして、歴史に名を残していたと思うんですが・・・。
チームのエースとして8シーズンにわたりピストンズを支えていたドラモンドは、2020年2月のトレードデッドラインで突如クリーブランド・キャバリアーズへトレードされ、そこからチームを転々とするジャーニーマンとなりました。
どこのチームでも、短い出場時間の中でリバウンドをもぎとり続けているドラモンド。
もうすぐ始まる2026-27シーズンは昨年の王者ニューヨーク・ニックスの一員としてプレーします。
昨シーズン36分換算のリバウンド数でリーグ1位だったミッチェル・ロビンソンが去ったニックスのベンチに、リーグ2位だったドラモンドが加わるのです。
いやあ、ワクワクしますね。
昨シーズンはいきなりシーズン90本の3ポイントシュートを放ち、32本を決める(35.6%!)など、まだまだ進化を続けるドラモンド。
個人的にはドラモンドが活躍し、ニックスが2連覇を果たす姿を観てみたいです。
1位 デニス・ロッドマン
デニス・ロッドマン(1986-00)
身長 201㎝
総リバウンド数 11954
平均リバウンド数 13.1
リバウンド王タイトル ×7
NBAの歴史上最強(最狂?)のリバウンダー、デニス・ロッドマン。
今回のランキングで1位はこの男以外ありえないでしょう。
201㎝ 95㎏とビッグマンとは言えないサイズながら、圧倒的な身体能力とパワー、そして相手のシュートのクセを把握しボールの落下地点を予測する研究熱心さで、次々とリバウンドを強奪しつづけました。
ロッドマンの活躍によって、それまで地味なプレーだったリバウンドの価値が変わりましたね。
サイズのないロッドマンは、7フィート(約213㎝)を超える相手にも臆することなく、忠実なブロックアウトと何度も何度もボールをティップし最終的にボールをキープする執念で、対抗していました。
1986年のNBAドラフトで2巡目27位でピストンズに指名されたロッドマンは、1年目からディフェンスでインパクトを残し、3年目の1988-89シーズンにはピストンズの優勝に大きく貢献します。
翌1989-90シーズンには初のオールスター出場、NBA最優秀守備選手賞受賞とブレイクし、ピストンズを連覇に導きました。
ただこの時のリバウンドは平均9.7本。
優秀なディフェンダーとして誰もが認める存在でしたが、リバウンダーとしてはまだそれほど認知されていませんでした。
初めて平均2桁リバウンド(12.5R)を記録したのは、2年連続で最優秀守備選手賞を受賞した1990-91シーズン。
そして翌1991-92シーズン、ロッドマンのリバウンダーとしての才能が爆発し、1試合平均驚異の18.7リバウンドを記録したのです。
ここからロッドマンは7年連続リバウンド王という現代バスケでは考えられない偉業を達成します。
NBAを37年間観つづけているわたくしリトルが、鮮明に覚えているのが、ロッドマンがスパーズに移籍して初めての試合、1993-94シーズンの開幕戦であるゴールデンステイト・ウォリアーズ戦。
いきなり金髪のソフトモヒカン姿で現れたロッドマンは初戦から21リバウンドを記録し、強烈なインパクトを残しました。
次々とボールをもぎ取る姿は、もはやエンターテイメントでしたね。
スパーズで金髪になったロッドマンは、赤や青、はたまた星などの模様を入れたり、様々な髪型でも楽しませてくれました。
ただスパーズではおとなしくまじめなエースのデビッド・ロビンソンと性格が合わず、批判を繰り返し、チームに混乱をまねいたロッドマン。
1995年の開幕前、スパーズのフロントはトレードでロッドマンを、マイケル・ジョーダン、スコッティ・ピッペン擁するシカゴ・ブルズへ放出したのです。
前年ジョーダンがシーズン途中に大リーグ挑戦から戻ってきたブルズは、ラストピースのロッドマンを獲得したことでディフェンス力が大幅にアップし、見事3連覇を果たしました。
ブルズでの3シーズンでは14.9、16.1、15.0本ですべてのシーズンリバウンド王を獲得しています。
もしシカゴ・ブルズがロッドマンという劇薬を獲得することがなければ、ブルズの後期3連覇はなかったでしょう。
ジョーダンが引退を発表したとき「次のNBAのスターは誰でしょうか?」と聞かれた元スーパースターで超辛口コメンテーターのビル・ウォルトンが「デニス・ロッドマンだ」と即答していたのを思い出します。
残念ながらウォルトンの予想は見事に外れ、ブルズがラストダンスを終えたあと、ロッドマンは次々とトラブルを起こし、レイカーズで23試合、マブスで12試合に出場しただけで引退してしまいました。
ただレイカーズで出場した23試合で平均11.2リバウンド、マブスでの12試合で平均14.3リバウンドをあげています。
当時は「ロッドマンさすがに衰えたな」と思っていましたが、あたらめてスタッツをみると、化け物ですね。
スタッツには残らないハッスルの数々と怪しい魅力で、1990年代のNBAに強烈なインパクトを残した男、デニス・ロッドマン。
今後彼を超えるリバウンダーは、現れるのでしょうか?
まとめ
今回は、わたくしリトルがNBAを観はじめた1987-88シーズン以降の「最強リバウンダーベスト10」を発表してきました。
現在活躍を続けている選手から1990年代に活躍したレジェンドプレイヤーまで、さまざまなタイプのリバウンダーが揃いましたね。
勝利をつかむために、必要不可欠なのがリバウンド。
3ポイントシュートが全盛の現在、リバウンドのスタッツを伸ばすのは、難しくなってきています。
はたして今後、ロッドマンを超える怪物リバウンダーは現れるのか?
宇宙人ビクター・ウェンバンヤマがリバウンドでもNBAを制覇してしまうのか?
今後のNBAに要注目です!
最後までご覧いただきありがとうございました。

