NBAの歴史上最高の3ポイントシューターといえば、ほとんどの方が「ステフィン・カリーで決まってるでしょう」と答えると思います。
はい、決まっています。
カリーの登場によって、NBAは大きく変わりました。
かつてはインサイドで猛威をふるうビッグマンや、ドライブからの強烈なフィニッシュ力をもつ選手たちが主役だったリーグは、カリーの登場によって、3ポイントシュートを打てないと生き残れないリーグへと変貌しています。
NBAの戦術を根本からくつがえすほどのインパクトをあたえたカリーは「歴代最高の3ポイントシューター」の称号にふさわしい選手だといえるでしょう。
ただNBAの歴史の中には、カリーの他にも数々のすばらしい3ポイントシューターが存在していました。
今回はNBAを37年間観つづけてきたわたくしリトルが選ぶ「歴代3ポイントシューターベスト10」を発表します。
レッツらゴー!
NBA歴代3ポイントシューターベスト10 選定方法
3ポイントシュート成功本数、成功率にくわえ、勝負強さ、インパクトと時代背景を考慮して導きだしたベスト10です。
2025-26シーズンの1試合あたりの3ポイントシュート試投数は1チーム平均37.0本。
マイケル・ジョーダン擁するシカゴ・ブルズが初優勝した1990-91シーズン、3ポイントシュートの1チーム平均試投数が7.1本だったことを考えると、まるで他のスポーツのようです。
そりゃあ当然現代のプレイヤーの方が、3ポイントシューターのランキングでは圧倒的に有利となるでしょう。
ただわたくしリトルがNBAに夢中になった1990年代にも、すばらしい3ポイントシューターは存在していました。
ちなみに1990-91シーズン、もっとも3ポイントシュートのアテンプトが多かった選手は、当時デンバー・ナゲッツでプレーしていたオールスターガード、マイケル・アダムスで1試合平均8.5本。
そのうち2.5本を沈め、成功率は29.6%です。
時代を感じますね。
今回のランキングでは、3ポイントシュートが重要視されていなかった1990年代に、3ポイントシューターとしてインパクトのある活躍をしていた選手には、+αの加点をしています。
時代背景を考慮しているということです。
また「成功数が多い」「成功率が高い」だけではなく、大事な場面で決め切る勝負強さと、歴史に残る3ポイントシュートを決めたインパクトも重要視しています。
もちろんわたくしリトルの思い出補正も入っていると思いますが、そこを含めてランキングをお楽しみください。
ちなみに選手のスタッツは、2025-26シーズン終了時点のものです。
第10位 ダーク・ノビツキー
ダーク・ノビツキー(1998-2019)
3P成功本数 1982
3P成功率 38.0%
タイトル 3Pコンテスト優勝(2006)
まず第10位に選んだのは、213㎝ながら3ポイントシュートを武器にしたビッグマン、ダーク・ノビツキー。
あたりまえのようにビッグマンも3ポイントシュートを打ちまくっている現在のNBAですが、この流れをつくったのはノビツキーだと言ってもいいでしょう。
わたくしリトルがNBAを観始めた1980年代後半から、3ポイントシュートを武器にしているビッグマンはいました。
1989年、90年と2連覇をはたした‶バッドボーイズ″デトロイト・ピストンズのセンター、ビル・レインビア、シアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)の優勝(1979年)に大きく貢献し、7度のオールスター出場をほこるジャック・シクマなど、210㎝を超えるサイズをもちながら、高いシュート力をもつ選手は存在していましたが・・・
レインビアもシクマも、3P試投数は多いシーズンでも1試合2本台。
ノビツキーは21シーズンのうち14シーズンで3P試投数が3本以上、最も試投数が多かった2002-03シーズンは1試合平均4.9本を放っています。
成功率も5シーズンで40パーセント超えを記録するなど、そのシュート力はビッグマン離れしたものでした。
2006年には3ポイントシュートコンテストで優勝もはたしています。
2026年8月時点で、ノビツキーの3ポイントシュート成功本数(1982)は歴代22位。
第10位候補はたくさんいましたが、その後のNBAに与えた影響を考慮し、ノビツキーを選びました。
その他の候補は、マーク・プライス、スティーブ・カー、スティーブ・ナッシュ、ポール・ジョージ、ケビン・デュラントなどがいました。
今でも生涯の3ポイントシュート成功率歴代1位のスティーブ・カーは、成功本数が726本と少ないため落選としています。
第9位 デル・カリー
デル・カリー(1986-2002)
3P成功本数 1245
3P成功率 40.2%
タイトル 3P成功率1位(1999)
史上最高の3ポイントシューターステフィン・カリーの父、デル・カリー。
シュート力は遺伝するんでしょうねえ。
ノーモーションぎみのシュートフォームも似てますしね。
シャーロット・ホーネッツで6thマンとして活躍したデル・カリーは、能力のすべてをシュート力に全振りしたような選手でした。
16シーズンの現役生活の中、9シーズンで3ポイントシュート成功率40%を超えるなど、圧倒的なシュート力を持つデル・カリーですが、出場した1083試合のうち先発出場したのは99試合のみ。
身体能力もディフェンス力も、NBA選手としては平均以下でしたが、シュート力を武器にインスタントスコアラーとして長く活躍をつづけました。
シャーロット・ホーネッツに所属していた1991-92シーズンから、8シーズン連続で3ポイントシュート成功率40%超えを記録したデル・カリー。
デル・カリーの背番号「30」は、2026年3月にシャーロット・ホーネッツの永久欠番となりました。
1998-99シーズンに47.6%で3ポイントシュート成功率リーグトップとなった時は、意外にもホーネッツではなく、ミルウォーキー・バックスに移籍した年でしたが・・・。
デル・カリーを9位としたのは、そのシュート力に全振りしたプレースタイルと、わたくしリトルがお手本としていたプレイヤーだったことが理由です。
当時のNBA解説者結城昭二さんが「これだけシュート入れば、あとはなんもいらないですよね」と言っていましたが、それほど当時のデル・カリーのプレースタイルは衝撃的でした。
カリーの3ポイントシュート成功数は「1245本」ですが、もし現代のNBAでプレーしていたら、同じ期間で2倍以上の成功数を誇っていたのではないでしょうか?
第8位 JJ・レディック
JJ・レディック(2006-2021)
3P成功本数 1950
3P成功率 41.5%
タイトル 3P成功率1位(2016)
現在ロサンゼルス・レイカーズのヘッドコーチとして活躍しているJJ・レディック。
美しいジャンプシュートと高いバスケットボールIQを武器に、15シーズンにわたってNBAで活躍をつづけた3ポイントシューターです。
名門デューク大学でNCAAの3ポイント成功数の記録を塗り替え、ネイスミス賞、ジョン・ウッデン賞などカレッジの個人賞を総なめしたレディックは2006年のNBAドラフト1巡目全体11位でオーランド・マジックに指名されます。
おおいに期待されたレディックでしたが、最初の3シーズンは出番があまり与えられず、期待外れと言われていました。
しかし4シーズン目の2009-10シーズン82試合すべてに出場(うち先発9試合)したレディックは、1試合平均22.0分の出場時間を与えられ、3ポイントシュート成功率40.5%、1試合平均9.6得点を記録し信頼を勝ちとりました。
その後2012-13シーズンの途中にミルウォーキー・バックス、翌シーズンロサンゼルス・クリッパーズに移籍すると、チームの主力としておおいにそのシュート力を発揮していきます。
2015-16シーズンには3ポイントシュート成功率47.5%で、3ポイントシュート成功率1位となり、強豪クリッパーズの戦力として欠かせない存在となりました。
常にフロアを走りまわりスクリーンの間を駆け抜け、ノーマークになった瞬間ボールをキャッチし、3ポイントを決める。
まるで精密機械のようなレディックのプレーは、最高のパサーであるクリス・ポール、屈強なリバウンダーであるディアンドレ・ジョーダンらがいるチームで、強力な武器となりました。
残念ながらNBAファイナルに進出することはできませんでしたが、当時のクリッパーズは本当に魅力的なチームでしたね。
決して身体能力が高いわけではないレディックが、15シーズンにわたってNBAで活躍をつづけることができたのは、圧倒的なシュート力を持っていたからです。
NBAで15シーズンに渡り、トップシューターとして活躍したレディックは、その経験をレイカーズのヘッドコーチとして生かしています。
プレイヤーとして獲得することができなかったチャンピオンリングを、ルカ・ドンチッチやオースティン・リーブスとともに勝ちとることができるのでしょうか?
個人的にレイカーズのこの夏の動きは「やっちゃったな!」と思っているのですが・・・。
第7位 デイミアン・リラード
デイミアン・リラード(2012- )
3P成功本数 2804
3P成功率 37.1%
タイトル 3Pコンテスト優勝×3(2023 24 26)
ロングレンジの3ポイントシュートといえばこの人、デイミアン・リラードですね。
ロゴスリーは当たり前、コートのどこからでもリングを射抜く能力は、ステフィン・カリーに匹敵するほどです。
リラードといえば象徴的なプレーがあります。
2019年4月23日に行われたプレーオフファーストラウンド、ポートランド・トレイルブレイザーズ対オクラホマシティ・サンダー、3勝1敗とブレイザーズがリードしむかえた第5戦で、NBAの歴史に残るスーパープレーが飛び出しました。
115-115でむかえた試合最終盤、リラードはディフェンスにつくポール・ジョージと対峙し、センターライン付近でドリブルをつきながらボールをコントロール。
残り5秒、4秒、3秒と残り時間がなくなっていくのにドライブを始めないリラード。
どうするんだよ、と思った残り2秒、約11m離れたところからさらにステップバックし、ポール・ジョージ越しのディープスリーを放ちます。
無謀にも思えたその超ロングシュートは、見事にゴールを射抜き、ブレイザーズの1stラウンド突破が決まりました。
NBA屈指のペリメーターディフェンダーであるポール・ジョージは「あれはバッドショットだった」と語りましたが、誰がみてもあの場面でステップバックディープスリーは信じられない選択です。
ただリラードは勝負のかかったこの第5戦で、3ポイントシュートを18本打ちそのうち10本を沈め、50得点を記録しています。
本人も語っていますが、シュートタッチがいい時は、コート上のどこからでも射抜く自信をもっているのでしょうね。
特に試合を決める「デイムタイム」での勝負強さは本物です。
これまでも数々のクラッチ3ポイントを決め続けてきたリラード。
今シーズンはアキレス腱断裂からの復活が期待されています。
ポートランドに帰還し、かつての支配力を再び発揮することができるのか、シーズン開幕が待ちきれません。
第6位 カイル・コーバー
カイル・コーバー(2003-2020)
3P成功本数 2450
3P成功率 42.9%
タイトル 3P成功率1位×4(2010 14 15 17)
「3ポイントシュート職人」という言葉がふさわしいカイル・コーバー。
NBA歴代最多、4度の3ポイント王(成功率1位)に輝くなど、圧倒的なシュート力を武器に17年間NBAの舞台で活躍をつづけました。
身体能力は平均以下ながら、高いバスケットボールIQと超高性能な3ポイントシュートで、評価を得た選手です。
アトランタ・ホークスに所属していた2015年にはオールスターにも選出されています。
6度の移籍を経験したジャーニーマンでしたが、どこのチームでも戦力になれる貴重なロールプレイヤーでした。
コーバーの特徴はスピーディーでいて、ぶれないシュートフォーム。
敵チームはコーバーが3ポイントを打ってくることはわかっているのに、なかなか止められないんですよね。
コーバーが記録した3ポイント成功本数2450本は、歴代8位。
通算の3ポイントシュート成功率42.2%は歴代10位、今回とりあげた10人の中ではトップです。
驚異的な確率で3ポイントシュートを量産した「ザ・3ポイントシューター」カイル・コーバーですが、弱点としては大事なプレーオフで調子を落としていたことですね。
レギュラーシーズン通算では成功率が44.2%と高確率で3ポイントシュートを沈めていたのですが、プレーオフでは39.1%と大事な場面でやや不調におちいるイメージがありました。
調子を落としても39.1%というのがすごいところですが。
俳優のアシュトン・カッチャー似のルックスでも話題となるなど、男前のNBA選手の代表格でもありました。
第5位 ジェームズ・ハーデン
ジェームズ・ハーデン(2009- )
3P成功本数 3390
3P成功率 36.4%
タイトル -
2025-26シーズン終了時点でステフィン・カリーに次ぐNBA歴代2位、3390本の3ポイントシュートを沈めているジェームズ・ハーデン。
今回あげた10人の中で成功率は最も低いのですが、数々のスキルを駆使し、得点を量産してきた生粋のスコアラーです。
元々圧倒的なシュート力とドライブ力を兼ね備えたシューティングガードとして活躍し、3度の得点王に輝いているのですが、ここ最近はポイントガードとしてプレーし、2度のアシスト王になるなど、その才能は計り知れません。
そんなハーデンには「ステップバックスリー」という必殺技があります。
相手ディフェンスと対峙した際ドリブルテクニックを駆使しながら間合いをはかり、一瞬で後方に飛び退きディフェンスとの間合いをつくり放つ3ポイントシュートが「ステップバックスリー」です。
正直最初は「これトラベリングじゃーん」と思っていましたが、いまやハーデンの代名詞ともいえるシグネチャームーブになっていますね。
トラベリングといえば、最近は当たり前になった「ゼロステップ」もハーデンのプレーによって認められたと言われています。
「おい、また歩いてるやーん」と文句を言っていたのを昨日のことのように思い出します。
ロケッツ時代私がハーデンのことを嫌いだった理由はトラベリング見逃され放題だったからですが、NBAどころか国際ルールまでがゼロステップを認め、ルールを変更してしまったのですから、すごい選手です。
これだけ難易度の高いシュートを多用しながら、3ポイントシュート成功率36.4%で歴代2位3390本を沈めるのは、相当メンタルが強い人間しかできないでしょう。
長年エースとして信頼されてきたハーデンだからこそ、積み上げることができた歴代2位の記録です。
成功数は文句なしなのですが、やはり成功率の低さがあり、今回は第5位としています。
レギュラーシーズンでは36.4%ですが、プレーオフ通算では33.7%と成功率が落ちるのも、やや評価を落とした原因です。
第4位 クレイ・トンプソン
クレイ・トンプソン(2011- )
3P成功本数 2899
3P成功率 40.9%
タイトル 3Pコンテスト優勝(2016)
カリーとともにNBAの戦術を変えた男、クレイ・トンプソン。
2011年のNBAドラフト1巡目全体11位でゴールデンステイト・ウォリアーズがクレイ・トンプソンを指名した時は「カリーおるのにまたシューターとるんかい!」と思いましたが、この時2人が史上最強のバックコートコンビになるとは、夢にも思っていませんでした。
芸術的なドリブルスキルを駆使し、プルアップで3ポイントシュートを決め切ることができるカリーに対し、クレイの武器は超高性能のキャッチ&シュート。
2016年に行われたペイサーズ戦で、クレイはわずか29分の出場時間で1試合60得点をあげたのですが、この試合クレイがドリブルをついたのはわずか11回。
ボールを保持した時間は1試合を通じて約90秒だったと言われています。
華麗なドリブルテクニックや、ドライブ能力の高い選手は魅力的ですが、クレイのようなシュート職人もたまらなくかっこいいですよね。
安定した下半身とぶれない体幹で、どんな体制からでもすばやくシュートを打てる、そして決めるクレイ・トンプソン。
前十字靭帯断裂、アキレス腱の断裂で2シーズン(2019-20 2020-21)全休しながらも、見事な復活をはたしています。
復活後のレギュラーシーズンの3ポイントシュート成功率は39.3%と、やや確率を落としていますが、ケガをする前の8シーズンの3ポイントシュート成功率は41.9%の高確率でした。
あの悪夢のような大けががなければ、もっともっと3ポイントシュートをつみ重ねていたでしょうし、スプラッシュブラザーズでさらに多くの栄光を勝ちとっていたのかもしれません。
本当にケガが悔やまれます。
ウォリアーズファンのわたくしリトルにとって、クレイ・トンプソンは特別な選手です。
第3位 レジー・ミラー
レジー・ミラー(1987-2005)
3P成功本数 2560
3P成功率 40.9%
タイトル ―
NBAを37年間観つづけてきたわたくしリトルにとって、クラッチシューターといえば、このレジー・ミラーですね。
数々の名場面を生み出してきたドラマチックなプレイヤーです。
積み重ねた3ポイント成功数は歴代7位の2560本。
ミラーが初めてオールスターに選ばれた1989-90シーズン、NBAの1試合平均での3ポイントシュートチーム試投数ははわずか6.6本。
ちなみに2025-26シーズンの1試合平均での3ポイントのチーム試投数はなんと37.0本です。
この36年間で約5.6倍になっています。
これだけ3ポイントシュートが重視されていない時代でプレーしながら、2560本もの3ポイントシュートを、40%を超える確率で決め続けたミラーは、NBAにおいて3ポイントシュートの先駆者といえるでしょう。
試合終盤で驚異的なシュート力を武器に奇跡を起こす「ミラータイム」で一世を風靡してきましたが、やはり特筆すべきは1995年のプレーオフ、ニューヨーク・ニックスとのカンファレンスセミファイナル第1戦でみせたNBA史に残る大逆転ですね。
舞台はマジソンスクエアガーデン。
ニックスファンで埋まったアリーナには歓声があふれています。
第4クオーター残り18.4秒、ペイサーズは6点のビハインドを背負う絶体絶命のピンチでした。
まずスローインのボールを左45度で受けたミラーは、ディフェンスに来たジョン・スタークスの上から3ポイントシュートを沈めると、その直後にインバウンズパスを奪い、大きくドリブルを一つついて3ポイントラインの外へ。
すかさずふりむきざまに3ポイントシュートを放ち、見事にゴールを射抜き同点に追いつきます。
その後ペイサーズは痛恨のファールでフリースローを与えてしまうのですが、ニックスのジョン・スタークスが2本ともミス。
リバウンドを拾ったパトリック・ユーイングのシュートも外れ、リバウンドを拾ったミラーがファールを受けると、このフリースローを確実に2本決め奇跡の逆転を果たしました。
わずか8.9秒の間に、1人で8得点をあげる奇跡で、ペイサーズに勝利をもたらしたミラー。
歴史に残る「クラッチシューター」だといえるでしょう。
ちなみに前年の1994年のプレーオフカンファレンスファイナルでは、ニックス相手に第4クオーターだけで25得点をあげるパフォーマンスをみせています。
まさに「ニックスキラー」ですね。
決して美しいとはいえない独特なフォームながら、数々のビッグショットを沈めてきたミラー。
神様マイケル・ジョーダンをマジで殴ろうとした唯一の男は、その細い体にとんでもないエネルギーを蓄えている超負けず嫌いのシューティングマシーンでした。
15シーズンにわたってペイサーズ一筋でプレーしたミラーは、現在NBA解説者として活躍しています。
第2位 レイ・アレン
レイ・アレン(1996-2014)
3P成功本数 2973
3P成功率 40.0%
タイトル 3Pコンテスト優勝(2011)
2021年12月にステフィン・カリーに抜かれるまで、レイ・アレンが記録した3ポイントシュート成功本数2973本は、長い間NBA記録として認知されていました。
高く飛び上がり放つアレンの3ポイントシュートは、お手本のように美しいジャンプシュートでした。
3ポイントシュートのイメージが強いアレンですが、ドライブから豪快なダンクを叩き込むことができる、身体能力の高いプレイヤーでもあります。
意外にも3ポイント王に輝いたことはありませんが、現役生活18年のうち8シーズンで成功率40パーセントを超えるなど、高確率で3ポイントシュートを量産してきました。
そんなアレンのハイライトプレーといえば、マイアミ・ヒートに所属していた2013年のNBAファイナル第6戦で決めた「奇跡の同点3」でしょう。
2012-13シーズン、37歳となったアレンは、レギュラーシーズンで自己最低の平均得点を残すなど、衰えは隠せませんでした。
それでも3ポイントシュート成功率は41.9%と高確率を維持し、ベテランシューターとしてレブロン、ボッシュ、ウェイドのビッグ3を支えます。
順調にプレーオフを勝ち進んだヒートは、ウエスタンカンファレンスを勝ち抜いてきた強豪サンアントニオ・スパーズとのNBAファイナルへ。
第5戦を終えて2勝3敗とあとがなくなったヒートは、第6戦でも苦しい状態に追い詰められます。
第4クオーター試合残り時間28.2秒で89-94と5点のビハインドを背負ったヒート。
そこからレブロンが3ポイントシュートをヒットし、スパーズのカワイ・レナードがフリースローを1本決め、3点差で突入したヒートのラストポゼッション。
当然ボールが託されたのは、レブロン・ジェームズ。
左45度から3ポイントシュートを放ちますが、ボールはリングにはじかれます。
スパーズの優勝が決まったかと思われたその瞬間、リバウンドをつかんだクリス・ボッシュはコーナーに向かってバックしているレイ・アレンに迷わずパス。
アレンはボールをつかむと同時に高く飛び上がり、チェックに来たトニー・パーカーのはるか上空から3ポイントシュートを放ちます。
そのボールは見事にリングを射抜きました。
入らなければ、スパーズの優勝が決まっていたラストプレー。
コートサイドにはすでに優勝チームに贈られるラリー・オブライエントロフィーがスパーズのために準備されていました。
この試合を延長のすえ3点差で制したヒートは、第7戦にも勝利し、見事に逆転で3度目の優勝を果たしています。
3ポイントシュートの重要性が爆上がりしている現在のNBAにおいて、今後レイ・アレンの通算3ポイントシュート成功数は、次々と更新されていくでしょう。
それでもアレンが決めてきた数々の劇的なショットは、決して色あせることはありません。
第1位 ステフィン・カリー
ステフィン・カリー(2009- )
3P成功本数 4248
3P成功率 42.2%
タイトル 3Pコンテスト優勝×2(2015 21)
「NBAの歴史上最高の3本とシューターは」という問いに、ステフィン・カリー以外の名前を挙げる人は、よっぽどのへそ曲がりでしょう。
それほどまでに、カリーのシューターとしての能力は突出しています。
「最高のパサー」「最高のリバウンダー」「最高のディフェンダー」などは、それぞれに思い描くプレイヤーがいるでしょうし、議論が白熱すると思いますが、こと「3ポイントシューター」となると、議論にすらならず、みんなカリーのおちゃめな笑顔が脳裏に浮かぶのではないでしょうか。
成功本数はNBA歴代1位の4148本(2025-26シーズン終了時点)、成功率は歴代14位の42.2%。
成功本数は2位のジェームズ・ハーデンに858本もの大差をつける独走状態です。
成功率のランキング上位は、1位のスティーブ・カーをはじめ、スポットシューターのいわゆるロール・プレイヤーが多いのですが、あれだけ難易度の高い3ポイントを打ちまくって42.2%の高確率を維持しているカリーは、異常としか言いようがありません。
ちなみに成功率7位に弟のセス・カリー(43.3%)、44位に父のデル・カリー(40.2%)も入っているのが、カリー家の恐ろしいところです。
NBAの戦術を変えてしまったカリー。
まるでレイアップシュートのように、簡単に3ポイントシュートを決める姿は、今では当たり前になりましたが、ルーキー当時は衝撃でしたね。
「さすがデル・カリーの息子。父ちゃんを超えるかもしれんなあ」と思っていました(笑)。
カリーに関しては異次元すぎて、エピソードもたくさんあるのですが・・・
わたくしリトルが選ぶカリーのベストパフォーマンスは、2024年のパリオリンピック決勝のフランス戦ですね。
試合残り時間3分4秒、ビクター・ウェンバンヤマがプットバックダンクを決め、フランスが3点差にせまった場面。
ここからカリーは史上最高のシューターであることを世界に証明します。
まずはレブロンからのパスを受けて、トップ・オブ・ザ・キーから3ポイントシュートを決めると、次は自らのドリブルからプルアップで3をヒット。
3本目はゴール下にドライブしたデビン・ブッカーからのキックアウトを受け、再びトップから美しい3ポイントを決めます。
そして6点差でむかえた残り34.5秒、カリーは激しいダブルチームを受けながらも、一瞬のスキをつき体制をくずしながらボールを高く放り上げました。
リアルタイムで観戦していた僕は「カリー何やってんだよ!」と叫んでしまったのですが、叫ぶと同時にボールがリムを通過し、カリーのおやすみポーズが炸裂していました(笑)。
おそらくカリーほどの選手になると、ゾーンに入ると外す気はしないんでしょうね。
史上最高の3ポイントシューター、ステフィン・カリーの凄みをみせつけられた一戦でした。
カリーについては、以前書いた記事もあわせてご覧ください。
まとめ
今回はNBAを37年間観つづけてきたわたくしリトルが、実際に観てきた選手の中で「NBA歴代3ポイントシューターベスト10」を選出し語ってきました。
10位のダーク・ノビツキーのところでも語りましたが、まだまだ多くの選手を語りたいところでした・・・。
現代バスケでは、もっとも重要視されている能力が3ポイントシュートだといっても過言ではないでしょう。
今回選んだ10人は、3ポイントシュートの重要性を高めた選手たちだといえます。
一人ひとりの選手に、まだまだ語りつくせないドラマがあります。
もし興味をもった人がいれば、YouTube動画でプレーを観てみてください。
同じ3ポイントシュートでも、フォームの違いや、それぞれが生み出したドラマの数々を感じることができるかと思います。
NBAの歴史をふり返りながら、新シーズンに思いをはせましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。

