NBAオールスターに出場する選手のまとめを、4回にわたって書いてきました。
そろそろ、現在のNBAのニュースなど、新しい記事を書こうと思った時に、気になるのはやっぱり自分が好きなチーム。
わたくしリトルは、NBAを約35年間観つづけていますが、長年応援している特別なチームが3つあります。
ゴールデンステイト・ウォリアーズ、ユタ・ジャズ、そしてダラス・マーベリックスです。
ウォリアーズとジャズは、NBAを観始めた時に、クリス・マリンとストックトン&マローンのプレーに心を奪われ、そこからずっと応援しています。
マブスを好きになったのは、ちょっと遅くて1999-2000シーズン。
ダーク・ノビツキーがNBA2年目でブレイクした年です。
2000年代を通じて、一番好きなNBA選手はダーク・ノビツキーでした。
ノビツキーのプレーに魅了され、2011年のNBAファイナルでマブスが優勝した時には、涙を流すほど感動を味わったのですが・・・。
今シーズンのマブスは、スーパースター〝ルカ・ドンチッチ″が活躍を続けているものの、かなり厳しいものがあります。
しかし、トレードデッドライン(TDL)直前に、思い切って動いたことで、マブスのシーズン後半の戦いが、がぜん楽しみになってきました。
今回は、ダラス・マーベリックスについて語っていきたいと思います。
レッツラゴー。
2023-24 前半戦のダラス・マーべリックス
マーベリックス チームスタッツ2023-24(2月11日現在)
29勝23敗 勝率.558(ウエスト8位)
118.3得点 (NBA全体10位)
118.1失点 (NBA全体22位)
41.5リバウンド(NBA全体25位)
25.4アシスト (NBA全体22位)
6.6スティール (NBA全体27位)
4.3ブロック (NBA全体26位)
12.3TOV (NBA全体29位)
FG47.6% (NBA全体15位)
3P37.4% (NBA全体10位)
フリースロー75.8%(NBA全体26位)
2023-24シーズン、開幕から10試合を〝8勝2敗″とし、一時はリーグ首位に立ったマブス。
しかしその後は勝ち負けを繰り返し、2月11日現在ウエスタンカンファレンス8位と、波に乗り切れていません。
昨シーズンマブスのフロントは、シーズン中盤〝天才″カイリー・アービングを電撃的トレードで獲得。
守備の要であったドリアン・フィニー・スミスと、ポイントガードのスペンサー・ディンウィディ、ドラフト1巡目指名権×1、2巡目×2をブルックリン・ネッツに放出し、カイリーとマーキーフ・モリスを獲得する大博打に打って出ました。
ドンチッチとカイリー、スーパースター2人の力で、一気に上位進出を狙ったマブスでしたが、カイリー加入後の25試合は、7勝18敗と大失速。
ケガの影響もありましたが、ボールを独占するスタイルのドンチッチとカイリー、2人のスーパースターの相乗効果が発揮されることはありませんでした。
プレーイントーナメント出場も叶わず、早めのオフに入ったマブスは、次々と精力的な動きをみせます。
まずはFAとなったカイリー・アービングと、3年1億2600万ドルで再契約をまとめます。
マブスのフロントは、オフシーズン最大のミッションに成功しました。
また、ネッツからシューターのセス・カリーを獲得。
2014年のNBAドラフト5位と大きな期待をかけられながら活躍できず、海外リーグを転々としていたポイントガードのダンテ・エクサムとも契約を結びます。
ドラフト当日にも大きく動き、キングスからインサイドで強さを発揮するリショーン・ホームズ、ドラフト12位でオクラホマシティ・サンダーが指名したデューク大学出身、216㎝の大型センター、デレック・ライブリー二世を獲得しました。
そして最後に3チーム間トレードで、ボストン・セルティックスからフォワードのグラント・ウイリアムズを獲得し、2023-24シーズンの陣容を固めました。
オフの動きは、多くのファンや評論家から高く評価されていましたね。
ロケットスタートをみせたマブスでしたが、次第に勢いは落ちていきます。
期待された新戦力のセス・カリーとリショーン・ホームズは、プレータイムを確保することすらできず。
グラント・ウイリアムズはシーズン序盤こそ活躍をみせましたが、次第に存在感が薄れていきました。
3シーズンぶりにNBAに復帰したダンテ・エクサムと、ルーキーのデレック・ライブリー二世は、予想以上の活躍をみせていますが、とてもプレーオフを勝ち進んでいける雰囲気ではありませんでした。
TDL直前の勝負 ダニエル・ギャフォードとPJ・ワシントン獲得
迎えたトレードデッドライン(TDL)、2月8日(日本時間2月9日am5時)。
トレードデッドラインとは、今シーズン所属している選手をトレードできる最終期限。
TDL後にトレードを行いたい場合は、シーズン後まで待たなければなりません。
毎年TDL直前には、ビッグトレードが行われてきましたが、今年はあまり大きな動きはありませんでした。
そんな中、最も積極的に動いたチームの一つが、ダラス・マーベリックス。
まずは、ワシントン・ウィザーズとのトレード。
ダラス・マーベリックス獲得
ダニエル・ギャフォード
ワシントン・ウィザーズ獲得
リショーン・ホームズ
ドラフト1巡目指名権(2024年)
マブスでは、ローテーション外に近かったホームズに今年のドラフト1巡目指名権をつけて、リーグ有数のアスレティックビッグマン、ダニエル・ギャフォードを獲得しました。
次に、シャーロット・ホーネッツとのトレード。
ダラス・マーベリックス獲得
PJ・ワシントン
ドラフト2巡目指名権×2(2024 28)
シャーロット・ホーネッツ獲得
セス・カリー
グラント・ウイリアムズ
ドラフト1巡目指名権(2027)
今シーズン開幕前に獲得したものの、いまいちインパクトに欠けていた、セス・カリーとグラント・ウイリアムズに加え2027年のドラフト1巡目指名権を放出し、優秀な3&Dとして期待できる、PJ・ワシントンを獲得。
2つのトレードに共通しているのが、フィットしなかった新戦力と、ドラフト1巡目指名権を放出し、チームの弱点を補う戦力補強に成功している点。
チームの主力選手を失うことなく、チームのアップグレードに成功しました。
個人的には、2つのトレードは大成功だったと思います。
2つのドラフト1巡目指名権を放出したことで、「いや、もったいない。失敗だろ。」という人もいるようですが、マブスの場合は、今結果を出さないと、取り返しのつかない状況になっちゃいますから。
2021年の夏に、5年2億700万ドルの超巨額契約をドンチッチと結んだマブス。
5年目はプレーヤーオプションになっています。
今シーズン、来シーズンの間に優勝を目指せるチームをつくりあげないと、ドンチッチが移籍を希望する事態になりかねません。
正直、未来を考えるよりも、今チームを強化することにオールインするのは、正解だと思います。
ちなみに、今回獲得したダニエル・ギャフォードとPJ・ワシントンの今シーズンのスタッツは・・・
ダニエル・ギャフォード(2月12日現在)
46試合出場 11.1得点 8.0リバウンド 1.5アシスト 2.1ブロック FG68.9%
PJ・ワシントン(2月12日現在)
45試合出場 13.6得点 5.3リバウンド 2.2アシスト FG44.9% 3P32.3%
ギャフォードは、ワシントン・ウィザーズでの45試合、すべて先発出場。
主要なスタッツはほぼ自己ベストを更新する、すばらしいシーズンを送っていました。
マブス加入1試合目のオクラホマシティ・サンダー戦でも17分10秒の出場で19得点 9リバウンド 1ブロックと持ち味を存分に発揮し、チームの勝利に貢献しています。
現在マブスのスターティングセンターを務めるデレック・ライブリー二世と、プレースタイルがかぶることを指摘する人もいます。
ただ、ライブリー二世はまだルーキー。
シーズン後半、そしてプレーオフを見すえた時に、必ずギャフォードの力が必要になる場面がたくさん出てくると思います。
PJ・ワシントンは、シャーロット・ホーネッツで出場した44試合のうち、17試合に先発出場。
マブス加入1試合目は24分の出場で14得点 5リバウンドと、上々のスタートを切っています。
昨シーズンは73試合すべて先発出場し、自己最高のシーズンを過ごしたPJ・ワシントンでしたが、今シーズンはドラフト2位ルーキーのブランドン・ミラーが加入し、パワーフォワードのポジションを奪われていました。
2年目のシーズンに38.6%を記録していた3ポイントシュートは、今シーズン32.3%と自己最低。
正直伸び悩んでいる感もありますが、マブス加入で環境が変わることによって、大化けする可能性もある選手だと思います。
持ってるポテンシャルは、間違いなく一級品。
かねてからプレーオフ出場への強い憧れを語っていたPJ・ワシントンですから、マブス移籍によって、モチベーションも大きくアップするんじゃないでしょうか。
ダラス・マーベリックス主力選手 スタッツ
今シーズンの主力選手の活躍をみてみましょう。
スタッツはすべて2024年2月12日時点のものです。
ルカ・ドンチッチ
ルカ・ドンチッチ 24歳 201㎝ PG
45試合出場 34.5得点 8.8リバウンド 9.4アシスト FG49.1% 3P38.0%
現代のスーパースター、ルカ・ドンチッチ。
今シーズンは自己最高の平均得点を記録しています。
好調の要因は、これまで弱点と言われていた3ポイントシュートの成功率が大きくアップしていること。
昨シーズン34.2%だった3ポイント成功率が、今シーズンは38.0%と大幅アップ。
3ポイントの試投数も、昨シーズンが1試合平均8.2本だったのに対して、今シーズンは10.4本と、初めて10本台に到達しています。
もう、オフェンスに関しては、歴代最高といってもいいでしょう。
スピードがないとかどうとか、ドンチッチに関してはどうでもいいことに感じてしまいます。
ドンチッチの弱点を挙げるとすれば、ディフェンスと審判への文句ですね。
まあ、なんだかんだでまだ24歳(2月28日で25歳)の若者ですから、精神面は今後成長していくでしょう。
1月26日(現地時間)に行われたアトランタ・ホークス戦で、NBAの歴史上4位タイとなる、1試合73得点を記録したドンチッチ。
試合をすべて観ましたが、あまりに自然に点をとっていて、歴史的な高得点試合を観ている感覚はありませんでした。
末恐ろしい若者です。
まだまだ能力の底が見えないドンチッチ。
あとはどこまでチームを高みに導けるのか?
目指すは優勝だけです。
カイリー・アービング
カイリー・アービング 31歳 188㎝ PG・SG
31試合出場 25.2得点 5.0リバウンド 5.5アシスト FG48.3% 3P41.7%
バスケットボールの世界最高峰NBAの中でも、レベルの違うテクニックをもつ天才カイリー・アービング。
その実力は誰もが認めるところですが、何かと問題を起こしてきた、お騒がせ選手としても有名です。
詳細は以前書いた別記事をごらんください。
これまで、数々のトラブルを巻き起こしてきたカイリーですが、昨シーズンマブスに加入してからは、嘘のように優等生になっています。
NBAデビューから6シーズンを過ごしたクリーブランド・キャバリアーズ時代に、当時絶対的エースだったレブロン・ジェームズに次ぐ2番手の選手とみられることが嫌で、移籍希望を出したと言われているカイリー。
「ドンチッチという不動のエースがいるマブスでうまくいく訳がない」という意見も多かったと思いますが、今のところはとても楽しそうにプレーしています。
昨シーズンは2大エースの怪我もあり、マブスはプレーオフどころかプレーインにも進めずシーズンを終えました。
シーズン終了後にFAとなったカイリーは、移籍するとの噂もありましたが、3年1億2600万ドルで再契約。
比較的球団に優しい契約でマブス残留を決めたことからも、カイリーがドンチッチとのプレーに手ごたえを感じていることがわかります。
今シーズンはすでにケガのため22試合を欠場しているものの、出場した試合ではこれまでどおり驚愕のプレーをみせつけてくれていますね。
ドンチッチとカイリーは、2人ともポイントガードでボールを独占するタイプ。
正直1+1が4にも5にもなるような、化学反応を起こす組み合わせではありません。
ただ、2人のプレーヤーそれぞれのポテンシャルが、とんでもないですからねえ。
2人とも持ってるものが1じゃないんで・・・
3+3=6ですね(笑)
二人で化学反応を起こすのではなく、チームで化学反応を起こすことができれば、後半戦で爆発する可能性もあるのが、今のマブスだと思います。
とにかく、健康を維持することができれば、昨年のようなことにはならないでしょう。
ティム・ハーダウェイJr.
ティム・ハーダウェイJr. 31歳 196㎝ SG・SF
50試合出場 17.7得点 3.6リバウンド 1.7アシスト FG41.9% 3P36.8%
ここ数シーズン、毎年のように放出候補にあげられていたティム・ハーダウェイJr.(THJ)。
優秀なシューターではありますが、圧倒的な3ポイントシュート成功率を残しているわけでもなく、ディフェンスがいいわけでもなく・・・。
正直、「替えの効かない選手」とはいえない、中途半端な立ち位置にいました。
しかし今シーズンTHJは、マブス加入後最高のシーズンを過ごしています。
昨シーズンまでは先発出場することが多かったTHJでしたが、今シーズンは出場した50試合中先発出場は欠場者が出た10試合のみ。
6thマンとして、積極的に得点を狙い、勝負を決める重要な場面でのショットも、何度も決めています。
3ポイントシュート成功率は昨シーズンよりも落ちているものの、試投数を大幅に伸ばし、平均得点は3点以上アップ。
6thマン・オブ・ザ・イヤーの候補にもあげられるほど、印象的な活躍をみせています。
ティム・ハーダウェイJr.といえば、NBAを35年間観つづけているわたくしリトルにとっては、特別な選手。
まるで親戚の子供のような感覚で応援し続けている選手です。
1989-90、90-91、2シーズンだけの活動ながら、多くのファンを虜にした伝説のトリオ、「RUN TMC」。
ゴールデンステイト・ウォリアーズの超攻撃的トリオに、若きわたくしリトルも夢中になりました。
T=ティム・ハーダウェイ(PG)
M=ミッチ・リッチモンド(SG)
C=クリス・マリン(SF)
3人はそれぞれ1試合平均20得点以上を記録し、リーグに多大なインパクトを与えていたのです。
わたくしリトルがNBAにのめりこんでいったのは、マイケル・ジョーダンとRUN TMCのおかげかもしれません。
RUN TMCの司令塔、ティム・ハーダウェイの息子が、ティム・ハーダウェイJr.ですから、そりゃあやっぱり、応援しちゃうでしょう。
できればシーズン後半も活躍を続け、THJが6thマン・オブ・ザ・イヤーを獲得できれば、最高ですね!
父ハーダウェイが喜ぶ姿をみたいです!
まとめ 結論=十分期待できる!
今回は、シーズン後半に飛躍が期待されるダラス・マーベリックスについて語りました。
シーズン前半は、カイリーの怪我や新戦力の期待外れなパフォーマンスもあり、不本意な結果に終わっているマブスですが、トレードデッドラインでの積極的な動きで、一気に潮目が変わる可能性も高いと思います。
新体制になっての初戦で、ウエスタンカンファレンストップ争いをしているオクラホマシティ・サンダーを圧倒(146-111)したこともあって、マブスへの期待値はとっても上がっていますね。
ドンチッチとカイリーがケガなく過ごし、ティム・ハーダウェイJr.の3ポイントの確率がもう少し上がり、新戦力がマッチすれば、正直優勝争いしてもおかしくないと思います。
マブスファンとして、やや甘い見立てかもしれませんが、ドンチッチが「ルカマジック」を発動すれば、奇跡をみせてくれるかもしれません。
ウエスタンカンファレンスファイナルが、後半一気に巻き返したダラス・マーベリックスvsゴールデンステイト・ウォリアーズになったりしたら、ぶち上がるんですが、そうはうまくいかんでしょうね。
とにかく、シーズン後半のマブスからは、目が離せませんよ。
みなさんは、NBAの結果をどこで確認していますか?
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世界中で行われているスポーツの結果をみるだけでも、思いっきり暇つぶしになりますよ(笑)。