NBAオールスター2025、日本時間の1月24日にスターターの10人が発表されたのに続き、1月31日にリザーブ選手が発表されました。
今回はウエスタンカンファレンスから選ばれた7人のリザーブ選手について、語っていきたいと思います。
NBA初のミニトーナメントに挑むオールスターを、みんなで盛り上げてほしいですね。
それでは、レッツラゴー!
アンソニー・エドワーズ
アンソニー・エドワーズ
ミネソタ・ティンバーウルブズ
シューティングガード
背番号 5
生年月日 2001年8月5日生まれ(23歳)
出身地 ジョージア州 アトランタ
出身校 ジョージア大学
身長体重 193cm 102㎏
今季年俸 4218万ドル
ドラフト 2020年1巡目1位
2024-25シーズンスタッツ
48試合出場 26.6得点 5.7リバウンド 4.5アシスト
FG44.8% 3P42.3%
ミネソタ・ティンバーウルブズの若きエース、アンソニー・エドワーズ(アント)。
化け物じみた身体能力を持ち、豪快なダンクやブロックで観るものの度肝を抜いてくれる、エンターテイメント性バツグンのシューティングガードです。
ドライブからの印象が強いアントですが、今シーズンは3ポイントシューター化しています。
現在3ポイントシュートの成功数はぶっちぎりのリーグトップ。
2023-24シーズン1試合平均6.7本試投していた3ポイントシュートを、今シーズンは大幅に増やし、1試合平均9.8本試投しています。
成功率も昨シーズン35.7%だったものが、今シーズンは42.5%へ大きくあがっているのです。
いったい何があったのでしょう?
高確率で3ポイントシュートを決めるため、得点効率はすばらしいのですが、ドライブが減ってややさびしい気もするのは、私だけでしょうか?
昨シーズン、アンソニー・エドワーズ、ルディ・ゴベア、カール・アンソニー・タウンズのビッグ3体制で旋風を巻きおこしたウルブズ。
レギュラーシーズンを首位と1ゲーム差の3位で終えると、プレーオフではカンファレンスセミファイナルで強豪デンバー・ナゲッツを最終第7戦で撃破するなど、大躍進したシーズンでした。
残念ながらカンファレンスファイナルでダラス・マーベリックスに敗れたものの「ウルブズの未来は明るい」と強く感じたシーズンでしたね。
ところがウルブズはサラリーの削減のため、得点力の高い生え抜きビッグマン、カール・アンソニー・タウンズのトレードを決断。
新加入のジュリアス・ランドルとドンテ・ディビンチェンゾは、いまいちフィットすることができず、現在プレーイン争いをしている状況です。
開幕前はオクラホマシティ・サンダーと並び優勝候補にあげる人もおおかったんですけどね。
シーズン後半、ウルブズの行方はアントの活躍にかかっています。
まずはオールスターで、超人的なダンクをみせ、勢いにのってほしいですね。
まだ23歳の若さながら、マイケル・ジョーダンと比較されるほど才能あふれるアント。
できればスラムダンクコンテストで伝説つくったりしてほしいんですけど、いつか出てくれないですかねえ・・・・。
ビクター・ウェンバンヤマ
ビクター・ウェンバンヤマ
サンアントニオ・スパーズ
センター
背番号 1
生年月日 2004年1月4日生まれ(21歳)
出身地 フランス ル・シェネ
身長体重 224cm 95㎏
今季年俸 1277万ドル
ドラフト 2023年1巡目1位
2024-25シーズンスタッツ
40試合出場 24.6得点 10.9リバウンド 3.7アシスト
FG47.6% 3P35.8%
昨シーズン突如NBAに現れ、旋風をまきおこしたビクター・ウェンバンヤマ。
224㎝の高さと、95㎏の細さが印象的な21歳のフランス人は、予想どおり異次元のプレーでNBAに衝撃をあたえています。
ルーキーシーズンは、センタープレイヤーの常識をくつがえすシュートレンジの広さとスキルを武器に、平均21.4得点を記録。
高さを生かしたリバウンド(10.6)と、視野の広さを生かしたアシスト(3.9)でもチームに大きく貢献します。
一番の武器はディフェンスで、リーグ全体ぶっちぎりのトップとなる、平均3.6ブロックを決め、ルーキーながらオールディフェンシブ1stチームに選出されました。
1年目で史上4人目となる1500得点 250アシスト 250ブロックを達成するなど、まさに〝エイリアン″というニックネームがふさわしい活躍でしたね。
当然のように新人王に輝いたウェンバンヤマでしたが、所属するスパーズは、22勝60敗と大きく負けこし、悔しいシーズンとなったのも事実です。
むかえた今シーズン、ウェンバンヤマはさらに成長した姿をみせています。
得点は2月1日現在、1試合平均24.6得点と昨シーズンよりアップ。
特に注目すべきは3ポイントシュートの多さ。
昨シーズン3ポイントシュートを1試合平均5.5本放ち、1.8本決めていた(32.5%)ウェンバンヤマですが、今シーズンはここまで1試合平均9.1本放ち、3.3本決めています(35.8%)。
1試合平均9.1本の試投数は、デイミアン・リラード(8.9本)よりも多いのですから、その異常さがおわかりいただけるでしょう。
正直もう少しインサイドで勝負して、フィールドゴール成功率(47.6%)を上げた方がいいと思うのは、私だけでしょうか。
ディフェンス面はもう何も言うことはありません。
1試合平均4.0ブロックは2位に約1.6本の差をつける圧倒的な独走状態。
今シーズンの最優秀守備選手賞まちがいなしとまで言われています。
高さはもちろん、スピードでも敵を圧倒し、ブロックショットを連発する姿は、まさに守護神。
高さ、スピード、テクニック、シュート力、そしてディフェンス力、すべてを兼ねそなえた異次元のオールラウンダー。
バスケの常識をかえる男は、まだ21歳になったばかりです。
順調にいけば、近い将来NBAの顔になっていくでしょう。
高身長のオールラウンダーといえば、古いファンはラルフ・サンプソンを思いだすかと思います。
1983年のNBAドラフト1巡目全体1位でヒューストン・ロケッツに指名された224㎝のオールラウンダーは、ルーキーシーズン1試合平均21.0得点 11.0リバウンド 2.0アシスト 2.4ブロックを記録し当然のように新人王を獲得。
ルーキーながらオールスターにも出場しました。
2年目からは、1984年ドラフト全体1位指名されたアキーム・オラジュワンとのツインタワーでリーグを席巻。
1985-86シーズンには、プレーオフカンファレンスファイナルで当時のウエスト最強チーム、マジック・ジョンソン、カリーム・アブドゥル・ジャバー擁するロサンゼルス・レイカーズを4勝1敗でやぶり、NBAファイナルに進出しています。
残念ながらNBAファイナルではラリー・バード擁するボストン・セルティックスに2勝4敗で敗れたものの、サンプソンは近い将来オラジュワンやジョーダンとともに、リーグの顔になると思われていました。
しかし、翌1986-87シーズンからケガで出場試合が激減し、NBAの舞台からフェードアウトしていったのです。
ウェンバンヤマには、健康体を維持し、長い期間NBAの顔となってほしいですね。
スパーズが再び強豪チームに復活する日も近いのではないでしょうか。
その異次元の存在感で、オールスターをおおいに盛り上げてほしいと思います。
アンソニー・デイビス
アンソニー・デイビス
ロサンゼルス・レイカーズ
センター
背番号 3
生年月日 1993年3月11日生まれ(31歳)
出身地 イリノイ州 シカゴ
出身校 ケンタッキー大学
身長体重 208cm 115㎏
今季年俸 4322万ドル
ドラフト 2012年1巡目1位
2024-25シーズンスタッツ
42試合出場 25.7得点 11.9リバウンド 3.4アシスト
FG52.8% 3P29.8%
レブロン・ジェームズとともにレイカーズを支えるビッグマン、アンソニー・デイビス(AD)。
日本人にとって八村塁選手とともに戦うADは、本当に心強い存在ですね。
得点、リバウンド、ブロックとリーグトップクラスのビッグマンですが、ADの弱点はケガの多さでした。
しかし昨シーズンは、自己最高の76試合に出場(全82試合)。
今シーズンも欠場は2試合のみと健康を維持し、大暴れしていました。
残念ながら現地時間1月29日のフィラデルフィア・76ers戦で腹筋を痛め、最低1週間の離脱となってしまいましたが。
パリオリンピックでの活躍も、記憶に新しいところですね。
2012年のNBAドラフト1巡目全体1位でニューオーリンズ・ホーネッツ(現ニューオーリンズ・ペリカンズ)に指名されデビュー。
7シーズンを過ごしたのち、2019年の夏の超大型トレードで、レブロンがラブコールを送っていたレイカーズに移籍します。
この時のドラフト内容をまとめると・・・
レイカーズ獲得
アンソニー・デイビス
ペリカンズ獲得
ブランドン・イングラム
ロンゾ・ボール
ジョシュ・ハート
ドラフト1巡目指名権×3
ドラフト1巡目指名権交換権×2
こうして振り返ると、すごいトレードですね。
ADと交換になったイングラムは、ペリカンズのエースとなりオールスターにも出場しましたし、ジョシュ・ハートもいまやニックスには欠かせない選手となりました。
ロンゾはケガで苦しみましたが、実力は間違いないポイントガードです。
そこに1巡目指名権3つですから、いかにADの実力が高く評価されているか、おわかりいただけるでしょう。
賛否両論がうずまいたトレードでしたが、ADが加わった2019-20シーズン、レイカーズはみごとにNBAチャンピオンとなり、結果を出しました。
その後はADの欠場がふえたこともあり、思うような結果を残すことはできていませんが、ぜひもう一度レブロンとともに、ファイナルの舞台で戦う姿をみたいですね。
現在レイカーズのセンターをまかされているADですが、本来のポジションはパワーフォワード。
本人もパワーフォワードでのプレーを強く希望しています。
レイカーズがADの望みをかなえ、チーム強化をはたすために、トレードデッドライン前に動きをみせるのか。
強力なセンターを獲得するために、八村塁選手も放出候補にあがっていると噂されていますから、今後のレイカーズの動きには要注目です。
ADはペリカンズ時代の「NBAオールスター2017」で52得点を記録し、MVPに輝いています。
ミニトーナメントとなる初めてのオールスターで、ADがどのようなプレーをみせてくれるのか、楽しみにしましょう。
ジャレン・ジャクソンJr.
ジャレン・ジャクソンJr.
メンフィス・グリズリーズ
センター
背番号 13
生年月日 1999年9月15日生まれ(25歳)
出身地 ニュージャージー州 ブレインフィールド
出身校 ミシガン州立大学
身長体重 208cm 110㎏
今季年俸 2526万ドル
ドラフト 2018年1巡目4位
2024-25シーズンスタッツ
46試合出場 22.8得点 6.2リバウンド 2.2アシスト
FG49.9% 3P35.3%
我らが河村勇輝選手のチームメイト、ジャレン・ジャクソンJr.(JJJ)。
河村選手のTシャツを着て試合会場入りするなど、日本人にとってはとても親近感のわくスター選手の一人となりました。
昨シーズン、エースのジャ・モラントが銃のチラ見せ(×2)とケガのためわずか9試合の出場にとどまり、主力も次々とケガで離脱したグリズリーズにおいて、一人気をはいたJJJ。
グリズリーズは27勝55敗と大きく負けこし、ウエスタンカンファレンス13位と低迷しましたが、JJJはチームのファーストオプションとなり、自己最高の1試合平均22.5得点を記録し、評価を上げました。
主力がケガから復帰し、ドラフト2巡目全体47位で指名したルーキーのヴィンス・ウイリアムズJr.も大当たりだった今シーズン。
グリズリーズは1月31日現在ウエスタンカンファレンス3位と大躍進しています。
モラントのアクロバティックなプレーに注目が集まりがちですが、JJJの貢献度もすさまじいですね。
平均得点はチームトップで、ワンマンチーム状態だった昨シーズン(22.5得点)をも上回り、得意のディフェンスでも相手の脅威となっています。
ビッグマンながら、3ポイントシュートも得意とするJJJ。
やや不格好なシュートながら、大事な場面で面白いほど決めています。
今回のオールスターでは、ファン投票でウエスタンカンファレンスフロントコート部門10位、選手間投票で7位、メディア投票で7位となり、見事2度目のオールスターに選出されました。
河村選手のおかげもあり、身近に感じるJJJがオールスターに選出されたのは、すごく嬉しいですね。
過去2回(2021-22、22-23)ブロック王に輝き、2022-23シーズンには最優秀守備選手賞も受賞しているJJJ。
近年ディフェンスレスになっているオールスターで、ガッチガチのディフェンスをみせてくれませんかねえ。
アルペレン・シェングン
アルぺレン・シェングン
ヒューストン・ロケッツ
センター
背番号 28
生年月日 2002年7月25日生まれ(22歳)
出身地 トルコ ギレスン
身長体重 211cm 110㎏
今季年俸 542万ドル
ドラフト 2021年1巡目16位
2024-25シーズンスタッツ
46試合出場 19.1得点 10.4リバウンド 5.0アシスト
FG49.1% 3P22.7%
今シーズンもっともホットなチーム、ヒューストン・ロケッツを代表して、ついにアルペレン・シェングンがオールスターに選出されました。
去年書いた記事で「オールスターに選ばれるべきだった選手」にもあげていたシェングン。
NBA3年目の2023-24シーズンに突如覚醒し、平均得点を前年より6.3点アップ。
21.1得点 9.3リバウンド 5.0アシストと、まるで控えめなヨキッチのようなスタッツを残し、MIPの候補にもあがりました。
シーズン終盤ケガで離脱したため、MIPは76ersのタイリース・マキシーに譲りましたが、2020年にジェームズ・ハーデンがチームを去ったあと、ドアマット化していたロケッツの希望となったのは、間違いありません。
昨シーズンはおしくも11位におわり、プレーイントーナメントには届かなかったロケッツでしたが、今シーズンは2月1日現在32勝14敗でウエスタンカンファレンス2位と大躍進をみせています。
ロケッツはシェングンをはじめ、チームトップの得点を記録する爆発力のあるガード、ジェイレン・グリーン、ベテランのフレッド・バンブリートとディロン・ブルックス、身体能力お化けでカチカチディフェンスを誇るアメン・トンプソン&タリ・イーソンなど、多くの選手が勝利に貢献しています。
今回のオールスターでは、ロケッツを代表してシェングンが選ばれたといってよいでしょう。
個人のスタッツをみると、シェングンは昨シーズンより1試合平均得点は落ちています(21.1⇨19.1)。
シュート成功率も昨シーズンより大きく落としており(FG53.7%⇨49.1% 3P29.7%⇨22.7%)、正直昨シーズンの方がインパクトはありました。
ただ、観ていて楽しい選手であることはまちがいありません。
決して身体能力が高い選手ではありませんが、多才なステップから繰り出すプッシュシュートは面白いように決まりますし、華麗なノールックパスでも観客をわかせてくれます。
弱点と言われていたディフェンス力も大きく向上し、穴のないオールラウンドセンターとして、ロケッツには欠かせない存在となっています。
とにかく〝バスケが上手い″選手ですね。
技巧派センターとしては、ヨキッチに次ぐ選手だといえるでしょう。
NBAを35年間観つづけているわたくしリトルは、シェングンを観ているとなんとなくブラッド・ドアティを思い出すんですよね。
1986年のNBAドラフト1巡目全体1位でクリーブランド・キャバリアーズに指名されたドアティは、名ポイントガードのマーク・プライスとのコンビでキャブスを強豪チームに導きました。
パスの上手いオールラウンドなセンターとして活躍したものの、椎間板ヘルニアなどケガに悩まされ、28歳でプレーができなくなり、実働8年間で引退しています。
今シーズンはわずか1試合しか欠場の無いシェングン。
これからもケガには気をつけ、長期にわたってロケッツの大黒柱として活躍をつづけてほしいと思います。
オールスターの舞台では、観たこともないようなステップ、そしてパスで観客の度肝を抜いてほしいですね。
ジェイレン・ウイリアムズ
ジェイレン・ウイリアムズ
オクラホマシティ・サンダー
パワーフォワード(本来SG)
背番号 8
生年月日 2001年4月14日生まれ(23歳)
出身地 コロラド州 デンバー
出身校 サンタクララ大学
身長体重 196cm 96㎏
今季年俸 478ドル
ドラフト 2022年1巡目12位
2024-25シーズンスタッツ
45試合出場 21.1得点 5.6リバウンド 5.2アシスト
FG47.5% 3P34.7%
現在ウエスタンカンファレンス首位を独走するオクラホマシティ・サンダーから、2人目のオールスターが誕生しました。
今シーズンのMVP最有力候補、シェイ・ギルジャス・アレキサンダー(SGA)とともにサンダーを牽引する、NBA3年目のジェイレン・ウイリアムズ(J-Dub)です。
196㎝ 96㎏のウイリアムズは、本来シューティングガードの選手ですが、ルージェンツ・ドート、アイザイア・ジョー、ケイソン・ウォーレス、アーロン・ウィギンズ、アレックス・カルーソなど、シューティングガードだらけのサンダーでは、パワーフォワードとして出場しています。
今シーズンは216cmのチェット・ホルムグレンが開幕から10試合目で右骨盤骨折のため離脱。
ウイリアムズは、196cmながらセンターとしてもプレーし、サンダーの危機を救ってきました。
センターで出場した試合では、豪快なブロックショットも決めていましたね。
NBA3シーズン目にしてついに平均20点の壁をこえ、2月1日現在1試合平均21.1得点を記録しているウイリアムズは、サンダーに欠かせないユーティリティープレイヤーとして評価を高めています。
昨シーズンに比べるとシュート成功率は落ちている(FG54.0%⇨47.5% 3P42.7%⇨34.7%)ウイリアムズですが、攻守両面での貢献度の高さで初めてのオールスター出場を勝ちとりました。
2022年のNBAドラフト1巡目全体12位でサンダーに指名され、わずか3年でオールスターまでたどりついたウイリアムズ。
今シーズンは弟のコディ・ウイリアムズも、兄を上回るドラフト1巡目全体10位でユタ・ジャズに指名されています。
今のところはNBAのレベルに苦しんでいるコディですが、兄弟そろってNBAのスターになる日も近いかもしれません。
ジェームズ・ハーデン
ジェームズ・ハーデン
ロサンゼルス・クリッパーズ
シューティングガード
背番号 1
生年月日 1989年8月26日生まれ(35歳)
出身地 カリフォルニア州 ロサンゼルス
出身校 アリゾナ州立大学
身長体重 196cm 100㎏
今季年俸 3365万ドル
ドラフト 2009年1巡目3位
2024-25シーズンスタッツ
45試合出場 21.5得点 5.8リバウンド 8.4アシスト
FG39.8% 3P34.9%
3年ぶり11回目のオールスターに選出されたジェームズ・ハーデン。
正直、今回のオールスターで一番驚いた選出でした。
説明不要のベテランスーパースターは、2018年にはレギュラーシーズンMVPに輝いています。
3年連続得点王、2回のアシスト王、6回のオールNBA1stチーム入りなど、歴代屈指のシューティングガードとして数々の栄誉を勝ちとり、2021年に発表されたNBA75周年記念チームにも選出された、歴史に残るプレイヤーです。
しかし昨シーズン開幕前に76ersのフロントとトラブルになってからは「もうピークが過ぎたお騒がせスター」のイメージが強くなったハーデン。
正直、もう終わった選手だと認識していたファンも多いのではないでしょうか。
圧倒的な個の力で勝利してきたハーデンでしたが、残念ながらここまでチームをファイナルに導くことはできていません。
35歳と身体能力が衰えてきたハーデンは今シーズン、個の力だけでは勝てないと思ったのか、チームメイトの力を引き出す献身的なプレーを続けています。
不動のエース、カワイ・レナードが長期離脱していた中、クリッパーズが28勝20敗(2/1現在)と大きく勝ち越している要因は、ジェームズ・ハーデンだといってよいでしょう。
今シーズン、シューターのノーマン・パウエルやセンターのイビチャ・ズバッツが自身最高のシーズンを過ごしているのは、チームの司令塔ハーデンのゲームメイクによるところが大きいのは間違いありません。
2月1日現在、自身初めてフィールドゴール成功率で4割を切るなど、シュートは不調なハーデンですが、チームメイトの力を引き出すプレーが認められ、オールスターの舞台に復帰してきました。
今シーズンレギュラーシーズン通算3ポイント成功数でレイ・アレンの2973本を超え、カリーに次ぐ歴代2位となったハーデン。
正直もっと若い時に、今の献身的なプレーができていれば・・・とも思っちゃいますが(笑)。
ひさしぶりのオールスターで、ハーデンの「クッキングパフォーマンス」が観たいんですが、はたして・・・。
まとめ
今回はウエスタンカンファレンスから選出されたリザーブ選手7人について語ってきました。
ウエストはスターター含めて、本当に豪華なスター選手が集まりましたね。
リザーブでは、オールスター常連のアンソニー・デイビスやアンソニー・エドワーズ、復活の大ベテランジェームズ・ハーデン、2回目出場のジャレン・ジャクソンJr.。
そして初出場となるアルペレン・シェングン、ジェイレン・ウイリアムズ、そしてなんといってもビクター・ウェンバンヤマ。
実に面白いメンバーがそろいました。
個人的にはディアーロン・フォックスとドマンタス・サボニスのキングスコンビ、クリッパーズで自身最高のシーズンを送っているノーマン・パウエルなどもオールスターで観たかったんですが・・・。
まあこればっかりは仕方ないですね。
今年のオールスターは、イースト対ウエストではなく、東西のキャプテンがドラフトをしてチームを決めて戦うのでもなく、まったく新しい「ミニトーナメント」のフォーマットとなっています。
近年の派手なアリウープとディープ3だけの、盛り上がらないゆるゆるオールスターを払拭すべく、アダム・シルバーが大改革を決断しました。
果たして今回のオールスターがどのような盛り上がりをみせるのか、はたまた大失敗に終わるのか、みんなで見とどけましょう。
1990年代、ジョーダンがいたころのオールスターは面白かったんですけどね。
ショー的要素が強いオールスターでも、究極の負けずぎらいがたくさんいた時代の第4クオーターは、本当に盛り上がっていました。
2001年のアイバーソン、マーブリー、ムトンボを中心としたイースト奇跡の大逆転にも大興奮したわれわれオールドファンは、今のオールスターのゆるさは我慢できないのです。
オールスター3チームと、ライジングスターズを勝ち抜いた若手チームを加えた、4チームでのミニトーナメント。
最初は否定的な声が多かったフォーマットですが、だんだん近づいてくると、期待の方が大きくなってきました。
近年にない白熱したオールスターになるのか、どっちらけの大失敗に終わるのか、しっかり見届けましょう。
